ウイルスと共生する世界 新型コロナアウトブレイクに隠された生命の事実

  • 日本実業出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534058874

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  • 請求記号 491.77/R 93

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  • ウイルスとは何か?
    咳とくしゃみが感染を広げるーライノウイルスによる風邪
    細菌を食べるウイルスーバクテリオファージ
    子どもを標的にするウイルスー麻疹、ムンブス、風疹
    細菌vsウイルスー大腸菌とノロウイルス
    思いがけず起こる麻痺ー麻痺型ポリオウイルス
    致死的なウイルスーペストと天然痘
    全米を襲った疫病ーハンタウイルス感染症
    潜伏するウイルスーヘルペスウイルス感染症
    パンデミックの脅威ーインフルエンザとCOVID-19
    手段を選ばないマキアベリ的ウイルスからの教訓ー狂犬病
    人畜共通感染症ーエボラ出血熱とCOVID-19
    気まぐれなウイルスージカ熱
    肝臓を壊すウイルスー肝炎
    ありのままの肖像画(warts and all)-パピローマウイルスによる子宮頸がん
    リリパット(小人国)の巨人ーミミウイルス
    ウイルスは生きている?
    恐ろしいウイルスと好ましいウイルスー寄生バチと根粒菌
    ウイルスと海洋生態系
    ウイルス圏ーVirosphere
    胎盤哺乳類の起源ーレトロウイルス
    生命の起源
    第4のドメイン

  • 日本実業出版社からご恵贈頂きました。

    医師であり進化生物学者である著者が、ウイルスと細胞生物との共生について書いた本。様々なウイルスの振る舞いを学んでいくと、ウイルスはただの寄生体ではないことが分かる。著者はウイルスを「カプシドをコードする遺伝子の共生体」と定義した。

    本書の前半は、人にとって厄介なウイルスの紹介である。風邪を引き起こすライノウイルス、インフルエンザ、そしてタイトルにもある通りコロナウイルス。知性の欠片もないくせに、よくもこんなに厄介な振る舞いをするものだと関心する。だが当然のことながら、ウイルスは人を困らせるために存在するのではない。読み進めていくうちにウイルスと細胞生物の関係は一様ではなく、片利共生や相利共生であることも分かる。ウイルスと細胞生物との間には相互作用があることは何となく分かっていたが、やはり事例を積み重ねられるとそれを強く実感する。現在の細胞生物の実態は、ウイルスの存在あってこそなのだ。

    本書は一般向けに書かれたものであるけれども、内容がスッと入ってくるタイプの本ではない。少なくともウイルス関連の知識が乏しい俺にとってはそうだった。理由の一つは普段見慣れない用語が多いこと、そしてもう一つは図が無いことである。ウイルスの外観や人体への攻撃方法についての説明を読んでいても、正しく想像するのが難しい。分かりやすい図解があれば★5にしたかもしれない。

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