こうして社員は、やる気を失っていく

著者 :
  • 日本実業出版社
3.58
  • (43)
  • (113)
  • (96)
  • (24)
  • (6)
本棚登録 : 1388
感想 : 130
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534059215

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • たまに企業のプレゼンでトレンディな「キーワード」の羅列を見ることがあるが、その見せかけの充実感は一体なんだろう。そんな本だ。だから、メモ書きして書き出すと、イミフな用語が並ぶ。ちょっと小馬鹿にしていて感じ悪いが、内容を敢えて馬鹿にしてみる。

    「コミュニケーションには、情報をみんなが知っているシェア型と少人数にしか共有されないセパレート型がある。情報共有の仕組みを作ろう。」と、型を分けて英語にする前段の意味が無いし、更に、情報共有の必要性は自明だから価値も無し。

    プロティアン・キャリアとは。組織目線ではない、個人主体のキャリア。わざわざ一回分かりにくい横文字に変換して、それを再度日本語にして解説するこの回りくどい意味無しループは一体なんだろう。こういう時は、著者の経歴を見てみる。あー納得のコンサル業。つまり、言い換えと縛りゲーを世の中に流通させ、その縛りゲーの攻略本や攻略セミナーでお金稼ぎする人が比較的、多いと思われる職業(偏見)。

    組織論や人間関係論は昔ながらにあり「上手くやり繰り」する人は、キーワードやフレームなんて気にしないで、やっている。だから、そういう人には読む必要がない本。プレゼンにトレンディな横文字を習得したい人には良いだろうか。例えば、リアリティショックの新人にセルフキャリアドックを当てはめ、熟練者にはリカレント教育を。で、ライフキャリアレインボーのモデルに従い企業と個人のWINWINな価値交換を目指します、みたいな。その概念図と説明書き併記でパワポを作れば、ブルシットな大作の出来上がりか。そんな会社にめげず、やる気を上げなくては。


  • 社長や管理職がしっかり理解しておかなければいけない内容が詰まっていました。特に中小企業が陥りやすいですね。

  • 少し前に書店で大々的に平積みされていて、
    気になっていた一冊。

    モチベーションを高める前に、
    そもそも下げないことを意識するように、と。

    言うことに一貫性がない、
    失敗を部下のせいにする、
    仕事を押し付け合う、
    管理職が逆ロールモデル、
    いつもピリピリしている、
    マイナス要因の犯人捜しに執心、
    長期的な展望を描けない、
    私にとっての「あるある」が沢山詰め込まれていました。苦笑

    一つ一つ、改善策を提示してくれています。
    前職のお昼休みは決まったメンバーで、
    会社の愚痴、部長の文句が必ず話題に出ていました。
    それはそれはモチベーションも下がるし、
    信頼もできない。苦笑
    仕事に対して、リスク回避ばかりで、当事者意識が希薄な部署でした。

    「見える報酬」「見えない報酬」どちらも大事だし、
    良くも悪くも企業文化にふさわしい人が集まる、
    と本書にあります。
    確かに、合わない人は辞めていくので、
    結果的にそうなるんだと思います。

    この本に書いてあること全部やったら、
    モチベーション下がらないのかというのが疑問と、
    だからって業績の良い会社になるとは限らないので、
    取捨選択が必要だと思いますが、
    取捨選択できるポテンシャルが必要ですよね(遠い目。笑)

    うちの会社はどうかなあ、
    どうなるかなあ、
    自分でも試せるところはあるかな、と思いながら読んだ一冊でした。

  • 「マネージャーではなくリーダーであるべきだ」との内容でしょうか。
    分かりやすい言葉、表現でまとめられています。少々、どこかで目にした、焼き増しの内容が多く新鮮味は薄いかも。

    とはいえ、気づきはありましたので以下。
    ◉モチベが低い集団は、やる気に満ちた人を排除しがち…比較されると困るから。
    →尖った人間っているんですね、頭がキレるひと。
    こういう貴重な人間にしっかり伴走してあげないといけないし、実行出来る環境を整えてあげないといけない。
    但し、暴走はしないようにブレーキをかける必要もあり、そこのバランスは必要。
    チームとしては、「こいつに続け」という雰囲気に出来たら御の字。

  • 明日から仕事だーと、日曜日じゃないけどサザエさん症候群のような気持ちになってしまった。

    年末に、同じチームの人と「モチベーションが上がる要素が一個もないよね」と愚痴ったばかり。その人は嫌気がさしてまもなく退職してしまうのだ。
    今後のことを考えるとモヤモヤがどんどん広がってしまい、不安なのか不満なのか、ずーーーん。

    私の会社は男尊女卑。
    男性はそういうつもりはなくても、自然にそういう感じ。
    華やかで目立つものは男性が、裏方だったり補佐的で地味で面倒な縁の下の力持ち的なものは全てが女性がやっている。
    そして、男性を立てて嬉々としてお世話をするのが好きな女性が声が大きいタイプなものだから、非常にやりにくい。

    評価されるのは華やかな仕事担当の男性、本来その人がやるべきだった仕事を必死に尻拭いした女性は全く評価されない。

    昇格・昇給の仕組みがブラックボックス。
    私も以前昇格のチャンスがあったけど、妊娠したという理由で見送られた。
    (ボスからそう言われた。妊娠前はすごく頑張ったのに)

    そういうわけで、この本が上手く受け入れられなかった。
    この本が、というより、今の会社が受け入れられないのかな。
    ああー正月休みが終わってしまう~

  • モチベーションに関する本は多くあるけど、企業力の差はモチベーションの差と言い切る。

    まず「やる気を削ぐようなことをしない」ことが大事と。さすがの経験者、いろいろな「あるある」事例もあって、その改善点もわかりやすく説明してあっておもしろいです。

    内発的な動機を引き上げ、人にどう接していくのか。個々人の選択を尊重して幸福感を上げていくことを考えるよい機会なりました。

  • 【時代錯誤】
    少し時代遅れな感じがします。

    組織、マネジメント、PDCAをまわしてということが書かれている時点で、前時代を感じます。これをすれば社員はやる気を失います。

  • 数々の自己啓発本やこの手の「やる気を出す本」などを読んできましたが、一番良かったです。わかりやすかったです。
    「社員のモチベーションを下げている要因は何か、取り除くには」
    改善策が具体的な事例で説明されており、とても理解できました。
    組織人として大変参考になりました。

  • こういう状態はこういう結果につながる、だからどう変えていけばいい、というのがわかりやすく書かれていた。
    日々のどんな状態に着目し、どう変えていくか。本当に些細なことのようにも感じるが、その積み重ねが人を作り、その人達によって組織が作られていく。

    タイトルが強烈だったけど、内容はわかりやすく優しく書かれていてとても読みやすかった。そして、紙質が柔らかくて好きでした。

  • やる気は個人ではなく職場の問題であり、高めるためにすべきことは下げる要因を取り除くこと。働く質を高める基礎条件とは、信頼と性善説、権限委譲・自律性、心理的安全性、自主性・コントロール、関係の質、成果に応じた報酬。
    社員がやる気を失っていく上司に共通する10の問題と改善策、組織が疲弊していく会社に共通する15の問題と改善策、社員、会社が変わっていく組織心理に基づいたマネジメント。心理的安全性、自己効力感、フロー体験、エンハンシング効果、エンゲージメント診断そしてキャリア自律、ライフキャリアレインボーの尊重。
    なにかうまく活かせないかな。
    51冊目読了。

全130件中 1 - 10件を表示

松岡保昌の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
マシュー・サイド
アンデシュ・ハン...
朝井 リョウ
マシュー・サイド
リンダ グラット...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×