自閉症児の学ぶ力をひきだす

  • 日本評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535562363

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  • 学習は周囲のとの関わり(コミュニケーション)で成り立つ。自閉症児は,当初知的な発達の遅れが無くても,生育と共に知的な遅れが顕著になってくる。これは,周囲のとの関わり(コミュニケーション)が苦手なため,必要な情報を発したり受けたりすることができないからだと聞く。
     この本は,題名から期待した「自閉症児の学習」に周囲はどのような関わりを持っていったらよいのかの解の一つを期待して読んだ。
     しかし,著者の目指しているものはそれだけではない。この本で示されている12項目の教育目標は,そのまま一般企業の新入社員教育の目標としても,普通学級の教育目標としても使えるし,完全な達成はできていないところが多いだろう。
     障害児にこの目標に向かって歩かせることができるのは素晴らしいことだ。
    2項目目の
     「指示を理解し,行動でき,指示されたことをやり遂げること」
    ですらできない,新人や新入生が何人いることだろうか。
     「できないから,無理強いさせない」
    のではなく,
     「発達で心配な子ほど学習の機会をより多くもたせたい」という方針には共感できる。

  • 自閉症児にどのように社会性を身につけてもらい、言葉を引き出し、学ぶ楽しさを知ってもらうかということを、行ってきたエルベテークと言う学習塾の話。自閉症児の対応の具体的な本がなかった中で見つけた一冊。学校時代は勉強ができる事は自己肯定感をあげる大切なポイントのひとつ。勉強を通して社会性を身につける考え方で指導している。まず、目を合わせる事と言うのは、重要なことだと思った。

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著者プロフィール

1951年鹿児島県生まれ。九州大学工学部卒業。エルベテーク代表/医療法人エルベ理事。出版・教育関連会社を経て96年にエルベテーク(http://www.elevetheque.co.jp)設立。現在、川口・青山・ロサンゼルスの各教室を運営。
著書に『自閉症児の学ぶ力をひきだす』(日本評論社)、『誤解だらけの「発達障害」』(新潮新書)、『子どもの困った!行動がみるみる直るゴールデンルール』(新潮社)、『発達の遅れが気になる子どもの教え方』(主婦の友社)。


「2017年 『発達障害の「教える難しさ」を乗り越える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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