[新版]14歳からの精神医学

著者 :
  • 日本評論社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535984974

作品紹介・あらすじ

この10年間の診断基準や病名の変更にとどま
らず、発達障害=「神経発達症」「インター
ネットやゲームへの依存」など、近年教育現
場や子育ての場で注目されるようになった
テーマについての新章を書き下ろした。
さらに、高等学校学習指導要領が改訂され、
2022年度から高校の保健体育で約40年ぶりに
「精神疾患の予防と回復」について学ぶこと
になった。
心の病気って、どんな症状があるの?
どうしてかかるの? どんな治療をするの?
友達や親がかかったら、どうすればいいの?
以前と比べて身近なものとなったとはいえ、
玉石混淆の情報が溢れるなか、精神疾患につ
いての正確な知識をやさしく学べる本書は、
中高生自身はもちろんのこと、保護者・教育
関係者にとって必携の一冊です!

感想・レビュー・書評

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  • 小中高生向けに代表的な精神疾患がエピソード添えで説明されており、初めて精神医学を学ぶには申し分ないだろう。
    多感で繊細で悩みやすい学生の時期にこそ、ぜひ精神疾患の身近さを実感してもらいたい。そして自分が、もしくは周りの大切な人が精神疾患になった(なりそうな)時、医療機関を始めとする第三者に繋がることを恐れないでほしい。君たちを守ってくれる大人は必ず何処かにいる。

    ✏神経発達症は診断基準をわすわかに満たさないという人が実はとても多い。彼らは、診断はつかないけど困っている内容は診断がついた人とよく似ており、逆に周囲からわかりにくいぶん誰にも気にかけてもらえずに苦しんでいることが多い。

    ✏「関わり続けること」
    これこそが友達にとって何より大切なことなんだ。

    ✏ストレスに強い人には生活の仕方に一つの特徴がある。それは生活に自分なりの日課を持っていることだ。

    ✏彼らを苦しめている思い。それは、自分が「何を目指して生きていけばいいのか」ということ。  

    ✏たとえ病気になったとしても、時分を大切にすることを決め、自分のできる範囲でそれを行い続けるならば、そこにはたしかに生きる意味がある。結局、生きる意味は生きたあとにしかわからないのだ。

  • 自分が学生時代だったら読んでおきたかった本。特に現在学生で、自分が何か不調に感じたら読んでみると良いと思う。精神疾患と、世の中には色んな事情の人がいるという事を知るキッカケになると思う。大人が読んでも参考になる。


  • 精神医学の事を『14歳の君』に説明しています。
    14歳に教えるように書かれているので、大人が読んでもとてもわかりやすいです。
    そして、内容が深いです。
    難しい表現もありますが、それは医学的内容なので大切な表現かなと思います。

    どんな病気症状という内容だけでなく お友達がこの病気症状になったらどう接するか声をかけるか…まで書かれていて大人である私も今後に活かせる気がしました。

  • 聞いたことはあるけどどういった症状を指す病なのかわからないもののうち、代表的なものを具体例とともに解説されていて、とても勉強になった。
    友人や家族が病に悩んでいる時の適切な声かけ・対処方法も参考になった。

  • 精神的な困難を抱えている人に接すると、“こころの病”とか“メンタル”とかで雑に一括りにして、何か分かったような気になりがちだが、この本を読むと、そうじゃないことがよくわかる。精神医学について、この本ぐらいの理解は最低限持っておくべきだと思った。全編にわたって実務的・実用的なアドバイスに徹しつつ、それがより多くの人に届くよう配慮された表現で語られている。現場に誠実に向き合ってきた人だからこその言葉だと思う。

  • 中学生高校生の精神的な悩みを知るには良い本。14歳向けではあるが、ある程度本を読むのか好きな人でないと通読は難しくので、興味があるところだけをピックアップして読ませるのがよいかと思いました。

  • 題名の通り、14歳の子達へ向けた心の病に関する本です。
    実際の病気の事例、それに対する対応策、病気の詳しい内容などを学ぶことが出来ます。

    私は高校生の頃心の病にかかったことがあり、その頃この本に出会えていたらもう少し上手くかかわれただろうなと感じました。
    客観的に病気を捉えることができ、それも中学生向けなので読みやすい。
    『役に立たない10種類の思考パターン』というものがありましたが、私はほとんどすべて該当していました。凝り固まった思考パターンが少し解けた気がします。

  • 日常レベルで、親がそうだったら、とか友達がそうだったらどうしたらいいのかとか心持ちについても書かれてるし、分かり易い言葉で精神疾患について書いてあってめちゃくちゃ理解しやすい!

  • 精神医学って何?という状態から入りやすかった。
    自分はもう30歳だが、精神的な問題を抱える人について無知だった。自分が問題を抱えることもあるし、家族がそうなるかもしれない。ありふれたもので、他の病気と同様にありうる話だと分かった。
    また、友達にそういう人がいたらどうするのか。自分がストレスを抱えた時にどうするのかなどがわかりやすく書いてあった。とても優しい文章で自然と納得して読むことができた。
    精神医学がしっかりと発展しており、もしもの時に頼りにできそうだということを知れてよかった。

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著者プロフィール

1968年生まれ。精神科医。長崎大学医学部卒業。現在、医療法人カメリア大村共立病院副院長と大村椿の森学園主任医師を兼務。主に児童思春期の子どもたちの治療に携わる。著書に『やっかいな子どもや大人との接し方マニュアル』『「生存者」と呼ばれる子どもたち』などがある。

「2018年 『子どもの人権をまもるために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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