大きな手大きな愛: “胃袋の宣教師”函館カ-ル・レイモン物語

著者 :
  • 農山漁村文化協会
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  • Amazon.co.jp ・本 (145ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784540082634

作品紹介・あらすじ

「レイモンさん」の手はふっくらとして、とても大きくてやわらかいのです。その大きな手から作り出されるハムやソーセージを口にした瞬間、豚肉のうまみや油の濃厚さが舌や胃袋に語りかけてくるのです…大正時代、国際結婚した最愛の妻と手づくりハムの店を始めたレイモンさん。戦争に向かう嵐の時代の中で、妻と日本への愛を貫いた波乱の人生。

感想・レビュー・書評

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  • 函館を旅行で訪れた際にウィンナー店カール・レイモンを訪れた。二階にカール・レイモン氏の足跡がまとめられおり、書籍が出ているとのことだったので興味を持ち読んでみた。

    ドイツ人カール・レイモン氏は子供のころからウィンナー作りの職人の道を歩む。
    日本を訪れた際に宿泊した旅館の女性と恋愛関係にあり、結婚を考えるが、女性の家族の反対にあう。
    二人は駆け落ちをしドイツへと戻り生活する。
    後に女性の家族に許され、函館でウィンナーの専門店を開く。
    はじめは売れなかったものの、徐々に人気が出て、動物の飼育から加工を一貫して行う。
    北海道庁になんども開発プランを具申するも、相手にされず。
    満州軍の興味を引き、満州、朝鮮、台湾で農業指導を行う。
    北海道に帰ると北海道庁の命令により店舗を取り上げられ、新しい店を出すことも禁止される。
    戦争終了後、再び店をもつことができる。
    娘が後を継ぐものと思ったが、結婚してドイツへ行ってしまった。
    日本ハムから弟子を迎え引退する。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。北海道生まれ。札幌在住。主な著書に、『永訣の朝』(河出書房新社)、『凍れるいのち』(柏艪舎)、『100年に一人の椅子職人』(新評論)ほか。『大きな手 大きな愛』(農文協)で、第56回産経児童出版文化賞JR賞(準大賞)受賞。

「2020年 『ラストアイヌ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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