美の20世紀 (11) (美の20世紀 11)

  • 二玄社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784544210118

作品紹介・あらすじ

ダダとエロスの扇動者、マン・レイの昇華された欲望の構図に迫る。美の新領域を開拓した20世紀の巨星たちの足跡が、手ごろな価格で楽しめる格好の入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 写真家・美術家・映画監督・シュルレアリスムの詩人であるマン・レイ。彼の生涯に関する解説ともに、図版65点を収載。

    表紙の「アングルのヴァイオリン」のポスターをもらって以来、興味を持っていた。
    女性美を追求する芸術家が、恋多き人間なのは頷ける。彼の恋人の中で印象的なのは、モンパルナスのキキ。人を見下したような目が魅力的で、彼女の強い眼差しで見つめられた男性はきっと心を射抜かれただろう。彼の最後にして最愛の妻、ジュリエット・ブラウナーについては年齢しか書かれておらず、どんな女性だったのか知りたくなる。

    特に気に入った作品は、「ヴェールにかくされたエロス」(1934年)、「ドラ・マール」(1936年)。
    前者を初めて見たのは、洋書の表紙だった。最初はモデルが女性か男性かわからなかったが、胸のかすかな陰影から、女性だとわかる。女性の象徴でもある乳房を隠して男性器を思わせる歯車の取っ手を添えていたり、不自然に黒く塗られた左腕が肌の驚くような白さを引き立たせていたりと、あまりにエロティックで衝撃を受けた。

    資料としての欠点は、作品の原題が書かれていないこと。「ヴェールにかくされたエロス」という邦訳で検索しても、彼の作品には辿り着けない。寸法もあると嬉しい。
    また、作品は年代順に並んでいるわけではなくランダムなので、解説中の女性に興味を持っても、彼女を撮影した作品がどれなのか追いづらかった。

  • なんというか、
    素直な人なんだなーと思う。
    その時その時の恋人をモチーフにしてしまう点が。
    誰よりもその人を素敵に表現できるだろう。
    好きだと思う気持ちが対象物へ向き合う根本だと思うから。

  • 写真家の孫として初めてハマった芸術家。

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