- Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560035795
作品紹介・あらすじ
「笑い」を書くための実践的な教科書。劇作家・脚本家・放送作家になりたい人はもちろん、"ウケる技術"を身につけたい人のための短期集中講座。
感想・レビュー・書評
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私は日常生活において、どんな時に笑いが生まれるのかとっても気になっていた。人を笑わせるのって大変。でも、面白い人間じゃなくても脚本で笑わせることはできる。それって何でだろう、わたしもそんな力がほしい…。と思い読んでみることに…。
建造物のように、笑いを「組み立てて」いくための講義録。芸人とは違い作家というのは、言葉遊びやキャラクターの笑いを作るのではなく、基本的に「関係の笑い」を作る仕事…納得。
演劇でクスリと生まれる笑いは、どういう種類の笑いなのか?が分かった気がしました。
次に笑った時は、自分なりに分析して
その笑いを分類してみるのもたのしそうだ!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
◆推奨本
星新一「進化した猿たち」
…アイデア捻出の原則はひとつしかない。
異質なものどうしを結びつけよ。
常識の殻を破るにはそれしかない。
(但し常識の無い人間に、常識の殻は敗れない)
…競争相手の事実氏のいない場所でなら、
小説氏のほうは大いばりで奇になれるというものだ。
…万人の心の奥底にくすぶり、ひそんでいる感情を
えぐりだし、ぶちまける。
さりげない技巧のなかに、毒に満ちた皮肉を盛る。
角川文庫「ポケット・ジョーク」
◆基本
1.“場面設定→情況設定→展開→落ち”
Ex.)舞台中央に爆弾がひとつ→そこに上手からA、下手からBが通りかかって…。
2.異物を重ね合わすプロット思考。
Ex.)原因と結果の因果関係を描く。
真面目人間Hから、妹との結婚の許しを求められるフーテンのT。
だが妹の幸せを願うTは、貧乏なHとの結婚を認めたがらない…。
H「もしあんたの好きな人にも兄さんが居て反対されたらどうする!」
T「なになに?俺の好きな人に兄さんが???
……バカ野郎、いるわけねぇじゃねぇか。冗談言うなぃ。」
H「いや、仮にそうだとしたら、今の俺とおんなじ気持ちになるはずだと…」
T「冗談言うなよぉ。お前が俺と同じ気持ちになってたまるかぃ。
お前頭悪いなぁ。お前と俺とは別の人間なんだぞ。
早い話がだ。俺が芋喰ってお前の尻からぷぅっと屁が出るか?
どうだ?
人間はねぇ理屈なんかじゃ動かないんだよぉ。」 -
何度も読んだなぁ。
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[要旨]
「笑い」を書くための実践的な教科書。劇作家・脚本家・放送作家になりたい人はもちろん、“ウケる技術”を身につけたい人のための短期集中講座。
[目次]
喜劇文体の作家と悲劇文体の作家;演劇とコント種;写生教育と模写教育;心がけたい日常のトレーニング;「笑い」の分類;笑いをつくり出す精神を養う;創作行為のいかがわしさを再認識したい;うそつきの精神を養う;一コマ漫画の分類と、その有効な使い方;創作のための具体的な手順〔ほか〕
[目録情報]
不条理なコントの書き方教えます! 現代演劇における「笑い」を解説しつつ具体的に。笑える演劇の方法を総括・実践的にまとめた劇作家・脚本家・放送作家志望者必読の書。(演劇・映画図書総目録より)
[出版社商品紹介]
現代演劇における「笑い」を解説しつつ、笑える演劇の方法を具体的・実践的にまとめた劇作家・脚本家・放送作家志望者必読の1冊。 -
実例を交えつつ不条理コントを学べる一冊。
嘘のおかしみというのは難しくも蠱惑的。 -
劇作セミナーの内容を、単行本化した実践的な一冊。コントのせりふの作り方と、芝居のせりふの作り方の違いや、文体を身につけるための方法など。
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会話と設定、の構造が勉強になった。
合理的に笑いを組み立てる、その視点が身に付いた。
・うそをつく精神。
でっちあげの精神。→ストーリーを創造すること。
・うそがうそをつくる。
・自然反応との落差。見ている人が驚くべきところを驚かない人とか。→異物への第一反応
・非日常的なことを、いかに日常の中に同居させるか
・○○って、××するものじゃないか。という定義をつくってしまう。
・叙事的⇔因果律
・リアリズムが基調。そこに、ちょっとへんなスパイス。
→へんな状況 + ありきたりな会話
・日常のニュースをコントにする
自殺志願者の集まる会、を、「実は」の視点でストーリーでっち
上げる。
・構造的に立ち上がってくる感じ。 -
数ヶ月前に読んだんですけど、登録してなかったので登録。
非常に面白い本でした。良書だと思います。コントやなんかの台本を書く人のみならず、普通にお話としても面白いと思いました。
実際に生徒が書いた台本を示して、それをどのように直せばより面白くなるのかが書いてあったりして、そこを読んでみてプロはやはり凄いなと感じた。
また、コントの発想を得るためにどのようなトレーニングを日ごろ積み重ねたらよいかとかが書いてあって、それも面白かった。 -
ストーリーの勉強をしている人にはオススメです☆
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2011年02月08日 読了
008冊目
購入にて熟読。
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日本劇作家協会主催「第1期劇作セミナー」という,
7日間の講義を単行本化したもの。
随所で生徒が作ったコントの脚本に,別役実がコメントする。
心得のある人を対象とする講義を本にしたものだからか,
読んでもあまりよく分からない。
単純に講義を本にするのではなく,
例えばテレビでコントを見るときに,これを知っていればもっと楽しめますよ,
という方向で一般向けに作りなおすという手もあったのではないか。