マーティン・イーデン (白水Uブックス)

  • 白水社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560072400

作品紹介・あらすじ

船乗りマーティンは裕福な家の娘と出会い、新しい世界へ足を踏み入れる。労働者階級から独学で作家を目指す若者の苦闘を描いた名作。

感想・レビュー・書評

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  • 「白い牙」ほか2冊を読んでいる筆者。自伝ともいわれる当作品、彼の人格と対峙するのが息苦しくなるほどの内容がある。
    訳が素晴らしく、読み易いが、内容が刻苦凄烈な為、読み続けるのはせいぜい30ページというとっかかり。500ページ余の本だから、これじゃ、余りにも遅読。
    返却の日に頑張って読み切った。

    最後は「人は死すれば自然に還る」ごとくあっけなかったが、そこまでに至る80ページは文字通り、血反吐を履いて呻吟が聞こえてくるような歩みの生き方に感じられた。
    本人自身、尿毒症とモルヒネ多量の長期間過剰摂取による死去とあるように この子の作品が等身大であることが認識できる。

    最後に心を通わせあったプリセンデンがベッド上で自死したのは関連があったのだろうか。生まれも育ちも異なるルースとの出会い、その家族からの忌避的な扱いにもかかわらず燃え上がった恋の焔・・が最後には潰えて 互いの距離、異質をかみしめる。
    教養を得て這い上がり、ドルが次々と振り込まれての彼に残ったのは人格の灰だったのかもしれない。

    これ、英ガーディアン紙がおすすめ1000冊の一冊・・これって個人的に何ら関心が持てない。合う人は合うし、それに己を合わせて追従するのも、奇妙。

  • 3.4

  • ひさびさに一気読みするくらい没頭した。
    途中マーティンの思想がナチスっぽい優勢思想になるのが気になった。そこやその後に訪れる絶望感というか離人感かな?からどう抜け出していくかが非常に気になったが‥

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著者プロフィール

ジャック・ロンドン(Jack London):1876年、サンフランシスコ生まれ。1916年没。工場労働者、船員、ホーボーなどを経て、1903年に『野生の呼び声』で一躍人気作家に。「短篇の名手」として知られ、小説やルポルタージュなど多くの作品を残した。邦訳に『白い牙』『どん底の人びと』『マーティン・イーデン』『火を熾す』『犬物語』などがある。

「2024年 『ザ・ロード アメリカ放浪記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジャック・ロンドンの作品

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