祝宴の時代:ベル・エポックと「アヴァンギャルド」の誕生

  • 白水社
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 72
感想 : 0
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (600ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560084540

作品紹介・あらすじ

新世紀の行く手を定めた四人の「前衛」

 十九世紀末から第一次大戦勃発までの「ベル・エポック」と呼ばれる時代。史上稀に見る数々の芸術運動や芸術思潮が生まれたこの時期を、著者シャタックは「祝宴の時代」と呼び、ほぼ同時期に活躍した四人の芸術家に着目する。アンリ・ルソー、エリック・サティ、アルフレッド・ジャリ、ギヨーム・アポリネール。一見ジャンルもさまざまな四人は、当時の美術・音楽・文学界に与えた衝撃と後世への影響から、ひとつの時代を画したと言ってよい。
 本書は、これまで見過ごされてきた四人の共通点に光を当て、彼らが我知らず体現した「アヴァンギャルド」誕生の背景を鮮やかに読み解いていく。三十歳近い年齢差のルソーとジャリは同郷。四十歳を過ぎて画業で身を立てる決意をしたルソーに対し、キャリアの半ばで引退したサティは四十八歳で再出発を果たす。美術評論家を志すアポリネールはジャリの仲立ちでルソーと知り合う等、数々の場面で四人は互いに刺激を与え合い、ピカソをはじめ同時代の芸術家に多大な影響を及ぼした。
 原書の刊行は半世紀以上前だが、何度も版を重ね、四人それぞれの評伝としても一級の内容。今なお示唆に富む幻の名著、待望の邦訳!

著者プロフィール

1923年ニューヨーク、マンハッタン生まれ。イェール大学に学び、在学中に第二次世界大戦に従軍。47年に卒業後、フルブライト、グッゲンハイム両基金から奨学金を得、パリに渡る。ユネスコの映画部勤務を経て帰国。ハーヴァード大学ソサエティ・オブ・フェローズの客員研究員在任中に着手し、1958年に刊行した『祝宴の時代』は、アヴァンギャルドの文学や美術を理解するうえで不可欠の文献として高い評価を受け、現在まで版を重ね、長く読みつがれている。1975年、伝記 Marcel Proust で全米図書賞受賞。ハーヴァード大学、テキサス大学オースティン校、ヴァージニア大学、ボストン大学で教鞭を執り、アメリカ科学芸術アカデミー会員、文学研究者・批評家協会会長、コレージュ・ド・パタフィジック主事を務めた。邦訳に『アヴェロンの野生児 禁じられた実験』(家政教育社)、『禁断の知識』(上下巻、凱風社)がある。2005年没。

「2015年 『祝宴の時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ロジャー・シャタックの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×