AI時代の感性:デジタル消費社会の「人類学」

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560093726

作品紹介・あらすじ

より創造的にAIと「対話」するために! デジタルが生成しえない人間の感情の重要性について説き、来たるべき文明を展望してゆく。

感想・レビュー・書評

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  • あっと言う間に読了できました。ダニエル・コーエンの本は好きですが、彼の博識さが本を不必要に難しくしがちなところ、本書は翻訳の良さもあって一気に読み終わりました。
    率直な第一印象としては、テーマが盛りだくさんではあるが、主張自体に目新しさはないという感じでした。欧米の知識人にありがちなAI警戒論に終始していて、どこかで聞いたような話も多かった気がします。逆に言えば、ダニエル・コーエンですら、結局はヘレニズム/ヘブライズムの思考パターンに陥っているのか、という感覚です。

    文化人類学者である川田順造先生は、かつて世界の3つの技術文化について論じましたが、欧米の技術文化は「道具の非人間化」であり、二重の意味での脱人間依存、と論じました。つまり、人間の労力に依存しないだけでなく、その人間の能力の高低にも依存しないような道具、つまり人間を補完するのではなく代替する技術文化があることを示しました(フォーク、スプーンを想像すればよい。これらは訓練が必要なく赤ちゃんですら使える道具である)。このような技術文化があると、当然AIを人間の代替ツールとして見るわけですから、AI警戒論しか出てこないわけです。川田先生は日本とアフリカは別の2つの技術文化を持っていることを示しましたが、私は個人的に、AIを正しく使えるのは日本もしくはアフリカ型の技術文化ではないかと思っています。その意味で本書の感想から外れますが、日本の文化人類学者に、オルタナティブなAI解釈の視点を提示していただき、世界に発信してもらいたい気がします。

    ただ本書は、コーエン氏の幅広い知識が惜しげもなく披露されていて、知的好奇心は十二分に満たされました。

  • 東2法経図・6F開架:361A/C83a//K

  • 行動経済学のシステム1,2に続き、システム3の概論なのでしょうか。フリーライダー、ソーシャルなど、人間の本性と対比できるのかもしれません。、

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著者プロフィール

1953年、チュニジア生まれ。フランスの経済学者・思想家。パリ高等師範学校経済学部長。『ル・モンド』論説委員。2006年にトマ・ピケティらとパリ経済学校(EEP)設立。著書にフランスで『銃・病原菌・鉄』を越えるベストセラーとなった『経済と人類の1万年史から、21 世紀世界を考える』など。

「2019年 『ホモ・デジタリスの時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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