JFK（上）：「アメリカの世紀」の新星 1917-1956

著者 : フレドリック・ロゲヴァル 高月園子

• 白水社 (2023年2月1日発売)

作品紹介・あらすじ

ピュリツァー賞受賞の歴史家が、ジョン・F・ケネディの出自から上院議員になるまでの39年間を濃密に描いた評伝の決定版（前篇）。

感想・レビュー・書評

[crusaders123さんの感想 · 2023年5月22日]

JFKの前半生（上院議員1期目まで）を、その時代背景とともに描いた歴史学者のてになる伝記。アイルランド移民、両世界大戦へのアメリカの関わり方に関する当時の世論の様子、マッカーシーの赤狩りなどなどの時代模様についての生き生きとした描写、そして特にJFKの父親（Joe Kennedy）についての興味深いストーリーをはじめとしたケネディ一家についての物語と、ページをめくる手が止まらない好著。訳はところどころ校正・校閲の問題に課題があると思わせるような間違いや違和感もあるが、全般に読みやすい。後半生については原著でも未刊のようで、まだまだ発刊には時間がかかりそうだが、楽しみに待ちたい。

[学習院大学 法経図書センターさんの感想 · 2023年3月3日]

東2法経図・6F開架：289.3A/Ke48L/1/K

著者プロフィール

Fredrik Logevall
1963年、スウェーデン・ストックホルム生まれ。サイモン・フレイザー大学卒業後、イェール大学で博士号を取得。カリフォルニア大学サンタバーバラ校、コーネル大学などを経て、現在、ハーヴァード大学ジョン・F・ケネディ行政大学院および歴史学部教授。専門はアメリカ外交史、国際関係史。2013年、Embers of Warでピュリツァー賞を受賞。主な著書にEmbers of War: The Fall of an Empire and the Making of America’s Vietnam (Random House, 2012)、共著書にAmerica’s Cold War: The Politics of Insecurity, 2nd ed., (Belknap/Harvard University Press, 2020)、A People and A Nation: A History of the United States, 11th ed., (Cengage, 2018) などがある。

「2023年 『JFK（下）』 で使われていた紹介文から引用しています。」