ピエロ・デッラ・フランチェスカ《キリストの鞭打ち》の謎を解く:最後のビザンティン人と近代の始まり

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  • Amazon.co.jp ・本 (662ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560096581

作品紹介・あらすじ

「敗者の歴史」が名画を語る

 遠近法を駆使した不思議な構図で知られるルネサンス時代の名画、ピエロ・デッラ・フランチェスカの《キリストの鞭打ち》は、その構図の意味のみならず、注文主・真の主題・描かれた人物が誰かまで謎であり、長年にわたって著名な研究者たちがいくつもの説を発表してきた。本書は、いままで用いられてこなかったビザンティン帝国の史料も活用し、当時の激動の世界史からこの一連の謎を読み解く。
 著者はいわば絵の周りに、教皇たち、高位聖職者、皇帝や有力な領主たち、ギリシアと西欧の王女たちを呼び集める。ミストラ、コンスタンティノポリス、フィレンツェ、ローマ、マントヴァ、ウルビーノといった各地の出来事がポリフォニー的に展開するなかで、さまざまな美術史家の、そして著者自身の見解が述べられ、あたかもモザイク画のように、謎解きの全体像をかたちづくっていく。
 該博な知識に裏打ちされた、斬新な1冊。巻末に、監訳者による《キリストの鞭打ち》研究史と15世紀の時代背景をまとめた解説つき。

感想・レビュー・書評

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  • 敗者に惹かれるのは、自分が常に敗者だからかな?

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    歴史の敗者が過去から伝えるメッセージ
    名画に秘められた謎を世界史から読み解く

    優れた数学者でもあった画家の代表作に秘められた、注文主・真の主題・構図・描かれた人物の謎を、当時の激動の世界史から読み解く。[カラー口絵32頁]

    「敗者の歴史」が名画を語る
    遠近法を駆使した不思議な構図で知られるルネサンス時代の名画、ピエロ・デッラ・フランチェスカの《キリストの鞭打ち》は、その構図の意味のみならず、注文主・真の主題・描かれた人物が誰かまで謎であり、長年にわたって著名な研究者たちがいくつもの説を発表してきた。本書は、いままで用いられてこなかったビザンティン帝国の史料も活用し、当時の激動の世界史からこの一連の謎を読み解く。
    著者はいわば絵の周りに、教皇たち、高位聖職者、皇帝や有力な領主たち、ギリシアと西欧の王女たちを呼び集める。ミストラ、コンスタンティノポリス、フィレンツェ、ローマ、マントヴァ、ウルビーノといった各地の出来事がポリフォニー的に展開するなかで、さまざまな美術史家の、そして著者自身の見解が述べられ、あたかもモザイク画のように、謎解きの全体像をかたちづくっていく。
    該博な知識に裏打ちされた、斬新な1冊。巻末に、監訳者による《キリストの鞭打ち》研究史と15世紀の時代背景をまとめた解説つき。
    https://www.hakusuisha.co.jp/book/b440970.html

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著者プロフィール

ピサ高等師範学校修了。現在ローマ第三大学人文科学部教授。ビザンティン史、古代文学、古代文化専攻。近著にLa cattedrale sommersa. Alla ricerca del sacro perduto, Rizzoli, 2017(『沈める玉座 失われた聖性の探求』)がある。

「2019年 『ピエロ・デッラ・フランチェスカ《キリストの鞭打ち》の謎を解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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