家族の秘密 (文庫クセジュ)

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560510209

作品紹介・あらすじ

克服されないトラウマが、子どもにどう影響するのか?

 〈秘密〉が隠された環境で育った子どもは、意味の分からない大人の言葉や態度、身振りに直面すると、やがて疑問を抱くようになる。こうした子どもの問いかけに、親は、自分でも理解できない怒りや悲しみが生まれ困惑する。子どもは、自分に隠されていることを推し量ろうとすることで、こころの構築にさまざまな障害が生じてゆく。こうした反応が、家族の秘密の漏出である。第一世代に体験され、秘密にされたトラウマは、第二世代に反跳し、さらには第三世代へと波及する。「水切り石」のように世代を越えて反跳する、秘密のしくみとその対処とは。「恥」「タンタン」「レジリエンス」など、これまで著者が取り組んできた、こころと社会をめぐるテーマを盛り込んだ一冊。日本語版への序文では、深田晃司監督の映画『淵に立つ』を取りあげ、家族神話さえ成立しない家族の秘密を論じる。

著者プロフィール

1948年、フランス生まれ。精神科医、心理学博士、大学研究指導資格(HDR)取得。フランス科学技術アカデミー会員、パリ大学CRPMS(精神分析・医学・社会研究センター)協力研究員。2013年にIERHR(人間-ロボット諸関係の教育研究所)を設立し会長を務める。パリ大学DU(大学ディプロム)サイバー心理学(Cyberpsychologie)共同教育責任者。主な邦訳書に『恥―社会関係の精神分析』(法政大学出版局)、『明るい部屋の謎―写真と無意識』、『タンタンとエルジェの秘密』(いずれも人文書院)、『レジリエンス』、『家族の秘密』(いずれも白水社クセジュ)ほか。

「2022年 『ロボットに愛される日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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