経営事例の質的比較分析: スモールデータで因果を探る

著者 :
  • 白桃書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784561266648

作品紹介・あらすじ

経営学においても、自然科学と同様、因果関係を把握することを目指している。しかし、必要十分なデータが取れないことが多いため、少ない事例に基にした定性分析を用いることが多く、活用に制約がある。
 しかし、十数年前に質的比較分析(Qualitative Comparative Analysis:QCA)が開発され、欧米ではすでに社会科学の研究にあたり広く活用されるようになっている。
 QCAでは、少数の事例からでも因果関係の把握が可能で、分析手続きも一定に定まっており、原因条件や結果がファジーであっても活用できるため、特に経営分野では、その有効性は高い。

 本書は、高い評価を受け、ロングセラーとなっている『リサーチ・デザイン』の著者が、QCAの基本的原理や分析手順、さらにそれをリサーチ・プロセスにどのように組み込むのかをまとめている。
 著者は経営学者で、その事例を多く用いて説明しているが、他分野の研究者・学生にも理解しやすいものを選んでおり、また、用いられる数学もほとんど高校初年度で習う水準なので、事前知識なしで理解できる。 日本では、まだまだQCAの解説書が少ないことから、経営学のみならず、広く社会科学の研究に資する基本書となるだろう。

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著者プロフィール

田村正紀(たむら・まさのり)
1940年大阪市生まれ。1962年大阪市立大学商学部卒、1966年神戸大学大学院経営学研究科博士課程中退後、神戸大学経営学部助手、専任講師、助教授、教授、2006年定年退官、名誉教授。

「2019年 『流通モード進化論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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