上海の長い夜 下: 文革の嵐を耐え抜いた女性の物語

  • 原書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562019526

作品紹介・あらすじ

文化大革命の燃え上がる初期の1966年8月、熱狂的な、若い紅衛兵の一団が、51歳になる、元国民党政府外交官の未亡人、鄭念とその愛する娘、梅平の住む、洗練され居心地の良い上海の家に乱入し、破壊と略奪の限りを尽くす。数週間後、鄭念は逮捕され、第一拘置所におくられる。彼女は、そこでその後の六年以上を、独房に幽閉生活の迫害と屈辱に耐えねばならなかった。この本は、彼女自身が、この痛ましい時代とその後を回想して記した、人間の真の強さを伝える、感動的な物語である。

感想・レビュー・書評

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  • 一気に読んでしまいました。文革時代のリアルを知るという意味で勉強になったし、それ以上に読み物として引き込まれてしまった。こんな知性と勇気をもった人がいるのかと感服。

  • 著者に対する拷問はさらにエスカレートし手錠をかけられ、健康を犯されながらも、かび臭い独房にいれられる。それでも著者は言う。
    「どの法律に背いたのか 私は」と、ついに当局はあきらめ6年の歳月を経て
    釈放される。
    釈放されてなお、女中が階下の住民が、そして娘の知り合いと名乗る人が
    英語の生徒が、監視し、かつ罠にはめようとやってくる。四面楚歌の状況が釈放後も続く。
    ついに毛沢東が死去し、四人組がとらえれ、新しい時代がやってくる。それでも著者は中国を離れることを決意する。
    こんなにも中国を愛しているのに、中国を去るという決断を下すとは
    まさに政治はトラより恐し。である。

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