オタク女子研究 腐女子思想大系

著者 :
制作 : 杉浦 由美子 
  • 原書房
3.06
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本棚登録 : 198
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562039920

作品紹介・あらすじ

オタク女子の最大派閥「腐女子」とは、やおいやボーイズラブを嗜好する人々のこと。頭数では「アキバ系」男性をはるかに凌駕するという、静かなるマジョリティの彼女たちは、何に萌え、どんな生活をしているのか!?その思想と生態を話題の新進オタクライターが大解剖。

感想・レビュー・書評

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  • うーむ。うなずける点も多々あるが、『私は違うな』と感じる点も多々あった。

    <うなずける点>
    ・腐女子の世界では(中略)相手に彼氏がいようが既婚だろうが(中略)デブか拒食症かなんてまったく気になりません。気があって一緒にいて楽しい。それだけで友達を選ぶのが腐女子なのです。

    ついでに言えば相手の年齢も気にしません。成人していることが前提ですが。

    ・オタクはいくら隠しても、オタクなところが出てしまうこともある。それによってオタクの共感を得るというポジティブな副作用もある。

    私は隠しておりませんが、オタクかどうかは少しお話してみるとわかります。
    なんといいますか、特有の周波を発しているというか、同じニオイがするといいますか、とにかく、『ああ、お宅もですか?』とニヤリとする瞬間があるのです。

    <?な点>
    ・男性と違って女性はコレクター欲がないので、(中略)妻のオタクグッズで部屋の床が抜けそうだということはまずないのです。

    ……部屋の床が抜けそうどころか、自室は足の踏み場もないほどグッズで埋まってますが。
    コレクター欲、といいますか、スタトレグッズは見かけたときに手に入れないとなくなってしまいますから、多少の無理をしてでもゲットします。
    ええ、それで後悔したことが何度もありますから。

    以前、ネット販売で「買い物かご」にまで入ったのに、決済手続きで出間取り、先を越されて買えなかったことがございます。
    そりゃあもう、筆舌に尽しがたいほどの苦悶を味わいました。

    ・ボーイズラブ、やおいをずりネタにしている。
    これはいわゆる「夜のおかず」の話なのだが、私は彼らをおかずにしたことはない。
    いや、これには語弊があるな。

    脳内でおかずにしたことはあるが、実際の身体的なおかずにしたことはない、と言えばいいのだろうか。
    カークやスポックになりたいと思ったことはないし、彼らのどちらかと性的な関係を結びたいと思ったこともない。また、それを覗き見て自慰をしたいとも思わない。
    ただそれを想像することが好きなだけだ。

    とにかく、さらりと読める女性オタクの傾向と対策の本だ。
    著者が私と年齢が近いせいか、JuneやC翼、ゴッドマーズの話などが出てきて懐かしく感じた。

  • これ2006年発行なのが惜しまれる!タイバニと黒バスもいれてお願い!

    あとオタク女子の経済事情にかんしては現状が全然違う気がするのでそこも…

  • 今年印象に残ったオタク女子本の一つ(もう一つは浪費図鑑)二回読んだ。
    後半のオタク女子(腐女子)は省エネな生き方をしていると述べているところが筆者独特の考え方で気に入っている。
    前半はオタク女子の生態や同人誌BLの歴史を書いているので、サブカルに縁遠い人にもおすすめ!

  • タイトルほど大げさな内容ではなかったですが、腐女子の生態をわかりやすく知るにはよい一冊。

    自称腐女子の筆者が語る「腐女子の定義」は納得する部分が多々あります。

    自分を客観視できる(オタクの定義らしい…)腐女子の方にオススメ。

    って腐女子って単語使いすぎ?

  • 中古品購入。

  • 女性のオタクの実態、な~るほどという例がいろいろ。
    確かに、オタクは男子に限らない。「目立たない」というのが女子ならではの特徴か。

  • 「研究」って名前がついてるのに、ありえないほど主観的。
    データもなければ、根拠もない。全体的に、「この前、友達が言ってたんだけどさ〜…」みたいな。マックでする雑談か?

    や、研究者じゃなくてライターだから、売れる文章書ければ、根拠なんかなくてもそれでいいわけだから、仕方ないっちゃあ、仕方ないけど。

    そして、全体を通して、ジェンダーに対してインセンシティブすぎです。
    恋愛とか結婚とかセックスの「幻想」について語るより前に、まず、「男性」とか「女性」っていうカテゴリーがすでに幻想だってことに気づいてください。

    …というわけで、総じて、情報に値するおもしろいことはなく…(「聞いてびっくりするような事柄だけが情報だ!」 by あたしの指導教官)。

    あ、唯一、爆笑しながら読んだのは、「第一次腐女子戦争」のログ!(pp.91-93)
    あの小説は超爆笑。

    ポストモダン論なんかで、たまに、ポストモダンを生き抜いていくための技法として(?)、「パロディ」っていうのが挙げられたりするんだけど、このケンカの仕方はまさにポストモダン的☆(※ イメージ先行方の、かなり適当な発言なので、要注意)

  • 腐女子としてその世界や仲間を擁護したいのはすごく伝わるんですが、あまりに極端で客観性に乏しい書き方をする方だなあと思いました。

    友達の一人を代表にとっただけで「腐女子はみんなかわいくてもてます」ってあまりに稚拙。
    自分たちがやおいの世界を楽しんでいるなら、その楽しい雰囲気を伝えればいいのに何かと比較して虚勢をはっているように感じました。

    これは腐女子のみなさんたちが読んで、そうだ!と納得できるものなのか甚だ疑問です。

  • 僕が『腐女子』という言葉を知ったのは2008年頃。
    ガンダム大好きな友達がレンタルDVDの前で「ガンダムSEED」を薦めながら、「キャラクターが女の子向けで『腐女子』が食いついた」とかなんとか。

    そういえば、大学時代の後輩(男)とその後輩(女の子)が、確かガンダムSEEDの話しで盛り上がってたような。
    後輩の女の子は、アニメや漫画が好きだけど、ごく普通の女の子で、むしろ一般的に「かわいい」というイメージだった。
    他にも、そういった女の子を知ってたので、なるほど!腐女子って言うんだ、て思った。

    でも「腐」女子てかわいそうな言い方、とも思ったし、今でも思う。
    本人たちは好きな趣味をしていて、ちょうどそれが、周りのみんなと違うだけで「腐」った「女子」て言われるんだから(泣)

    そんな、腐女子の生活についての本書。
    実は2006年に書かれているが、今でも精通している(と思う)

    先日とある書店に、ドデカく「BL」と書かれたコーナーかわあった。
    僕はなんとなく「ボーイズラブ」コーナーてことはわかったけど、そもそも「ボーイズラブ」の意味を知らなかった。
    需要があるのか、その書店の店員さんが腐女子なのか。

    僕は中途半端なオタクです。
    今は「写真と共に生きるネットオタク」を自称してます。
    学生の頃から、一人っ子で兄弟の目はきにならなかったし、
    AB型だから「オレは変わり者だ!」と開き直ってます。

    最近、ちょっと話題?のアニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」を見てみた。
    その妹はまさにこの本にある腐女子だった。
    いつもは成績優秀でモデルもこなす中学生。
    だけど実は萌アニメやゲームが大好き。
    嫌われ者になりたくない。世間体を気にする女の子。
    しっかり見てないけど、たぶん「腐女子」と呼ばれる女の子たちは、こうやって苦労してるんだなぁー、と。

    好きなモノは好き!
    やりたいコトをやる!

    理想だけど、なかなか難しいかも(泣)
    特に女子社会では。

    ガンバレ!!

  • けっこう面白く読めました。

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著者プロフィール

ノンフィクションライター。会社員や専門学校講師などを経て、2005年からライターとして活動を開始。『AERA』『婦人公論』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、現在は『文春オンライン』などで教育やジェンダーなどの記事を執筆している。『女子校力』(PHP新書)、『ママの世界はいつも戦争』(ベスト新書)など著書多数。

「2022年 『中学受験 やってはいけない塾選び』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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