- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562048700
作品紹介・あらすじ
明治維新の後、もっとも基本的な情報基盤である地図情報の脆弱さに直面した明治政府は、国家の急務として「地図づくり」に取り組む。伊能忠敬以降、維新前夜から明治時代の陸軍参謀本部陸地測量部(国土地理院の前身)の地図測量本格化まで、近代地図作成に心血を注いだ技術者たちの歴史を描いた、「知られざる地図の物語」。
感想・レビュー・書評
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[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
大変に読みやすい内容だった。
日本で地図といえば伊能忠敬の「大日本沿海與地全図」が有名だけど、幕末から明治にかけて日本の開発を進めるために日本全体の測量を進め、詳細な地図を作成した人たちがいることを知ることができた。
鉄道や道路を敷設したり、何かを建設するにしても地図の重要性を知ることができた。しかし、明治維新後に元幕臣と新政府の人々の間に大きな確執が存在していたことは若干悲しいことだったな。
劔岳のエピソードは中々に面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伊能忠敬後の明治以降、真っ白だった日本地図を一から作ってきた男たちの話。未踏の山に数多く登っているということで、意外にも登山界で有名だったりするらしい。無料で利用できる国土地理院の地図、ありがたく使わねば!
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地図の日本史本、とは言っても読み物、しかしなかなかのボリュームなので飛ばしつつサクサク読んた。山の測量は辛かっただろうな。
測量結果を正しく反映するために、測量官がアラビア数字の読み書きを練習する…というコラムが面白かった。今は当たり前?だけど当時は大変な努力だったんだろう。そういえば、私も入社してまずは図面数字の書き方を練習したっけ…と懐かしくなりました。 -
明治維新の後、国家の急務として取り組まれた『地図づくり』。その任務を受けた陸軍の陸地測量部の男たちの歴史物語。日本地図といえば伊能忠敬が有名だが、私たちが使っている地図の土台を作ったのはこの男たちだった。
美しさよりも正確性を求められることにより、測量士たちのこだわりが犠牲になったこともあった。それでも完成させる測量士の努力が熱い。 -
(欲しい!)
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明治維新の後、日本は地図情報の脆弱さに直面していた。そんな中、伊能忠敬以降本格的に測量されていなかった近代地図の作成に心血を注いだ技術者たちを描いた、「知られざる地図の物語」。
(匿名希望 教育学部 理科)
今、私たちは地図を当然のように使用しているが、少し前まではなかったものである。本書では、地図の作成に関わった人たちについて書かれている。どうやって作成したのか、技術者たちはどうやったのか。興味がある人はぜひ、一度手にとってほしい一冊です。
(匿名希望 教育学部 国語)
私たちは、社会科の授業などで様々な地図を目にします。しかし、地図をつくる、測量を行うことは、先人たちの労苦のうえに成り立っているのです。この本では、明治の日本で行われた地図の作成について取り上げられています。当時の人々の「地図を作る」ための努力、そして苦労を学ぶことができます。
(匿名希望 教育学部 社会)