イニシエーション・ラブ〈特別限定版〉 (ミステリー・リーグ)

著者 :
  • 原書房
3.35
  • (19)
  • (36)
  • (61)
  • (20)
  • (3)
本棚登録 : 349
感想 : 58
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562051496

作品紹介・あらすじ

目次から仕掛けられた大胆な罠。全編にわたる絶妙な伏線。そして最後に明かされる真相――。
80'sのほろ苦くてくすぐったい恋愛ドラマはそこですべてがくつがえり、2度目にはまったく違った物語が見えてくる。
映画化記念、あらたに「11年目のあとがき」を付した特別限定版!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いろいろな伏線とトリックがあって騙されないようにしなきゃ!と読み始めました。途中まで騙されかけていましたがアレ?と思うところがありちょっと後ろから読んでしまいました。トリックがわかり納得。また、前から読み始めました。
    乾くるみさん自身が静岡市出身で地名や大学、お店もリアルにそのまま出てきたので静岡育ちの私には、想像しやすくおもしろかったです。
    A面、B面がカセットテープのそれでタイトルがあったので検索してみたら実際にある歌なんだ!とわかりYouTubeで曲を聴きながら読みました。自分が大学生の頃より20年近く前の話になるけど自分の学生時代を思い出しながら読みました。
    映画にもなった話なので映像でも観てみたいです。

  • これ、よく映画化できたな、というのが正直な印象。
    マユちゃんが前田敦子で映画化とのことだったので、その映像で読んでいったが、自分の中ではハマっていた。
    章題になっている曲名はほぼほぼ全て知っている曲だった。
    一人二役は知っていた上で読んでいたので、驚かなかったし、ちょくちょく性格についての違和感を感じたから、これが作者からの挑戦?なのか、と考えながら読んでいた。時制に関しては、初めから(同時進行)だと思っていたので、忙しいなあ、マユちゃん、と思った。読了後、解説のサイトを見て、時系列を確認した。うん、やっぱりマユちゃんもたっくんも忙しい。

    マユちゃんの強かさもそうだし、石丸さんの積極的なところもそうだし(たっくんとお付き合いし始めてからキャラ豹変した?っていうくらいの変化)、色々な意味で強い女性、というのはいるものだ、と感じる。

    でもこれがミステリと言えるのかなあ、とは感じる。

  • 二度読み時の答え合わせのときにこそ、ちりばめられた伏線に「ああそういうことね」と思いはしたけれど、初読時は単調な恋愛小説めいた文章を読んでいくのが辛かった。

    総じて、なるほどねとは思ったけれど、期待が大きすぎたのかなんか消化不良。

  • よくある恋愛小説だと思って読み終えようとしたときにやっと違和感を覚えミステリーである意味に気づきました。
    前に遡り照らし合わせて納得です。
    その瞬間にヒロインのイメージがしたたかな女に変わりました(^o^)

  • 『大学4年生の僕(たっくん)が彼女(マユ)に出会ったのは代打出場の合コンの席。やがてふたりはつき合うようになり、夏休み、クリスマス、学生時代最後の年をともに過ごした。マユのために東京の大企業を蹴って地元静岡の会社に就職したたっくん。ところがいきなり東京勤務を命じられてしまう。週末だけの長距離恋愛になってしまい、いつしかふたりに隙間が生じていって・・・』

    カバーに書かれた「あらすじ」がニクい。この「あらすじ」は、もちろん正しいのだけど、仕掛けがあります。「あらすじ」を信じて読むと、まず騙されます。

    主語と時制に、仕掛けがあるのです。

    主語の仕掛けは、最後の2行で、やられた!!となります。大学の専攻がA面では数学のはずがB面では物理、となっていたので、変だなーとは思っていましたが、ひっかかってしまいました。

    でも、変だぞ、B面って、A面の1年後だったはずなんだけど、どこがどうつながるんだろう、と確認していくと・・・。あれ?これって、同時進行?A面、B面って、そういうこと??これが、時制の仕掛けです。

    すべて分かってしまうと、、、

    マユは、ルビーの指輪を「たっくん」からもらってから1週間後に「タっくん」とのコンパに参加?

    「たっくん」が東京でがんばって、誘惑にも耐えてるのに、マユは海に行って、「タっくん」に電話番号まで教えて。

    おまけに、便秘で入院して、すっきりしたー、って。

    女性は怖い。。。

  • どんなどんでん返しが来るのかワクワクしながら読んだ。
    それにしても恋愛小説としてはあまりに退屈で読むのが苦痛・・・・
    最後、ン???・・・おお!そう来たか!!
    と思ったものの、もう一回読み返す気になれなかった(苦笑)

    そう思って前半部分を考えてみると・・・じわじわと怖さが迫ってくる。単に女って怖いじゃすまされないような・・・・

  • よく出来ている。

    本当にその一言に尽きると思う。
    書こうと思っても、ここまで組み上げるのは本当に大変な作業だと思う。
    アイデア、構成、伏線、オチなど、本当に秀逸。

    贅沢を言うなら、もう少し余韻というか「重み」があったら最高の小説だった。



  • ラストのトリックは衝撃でした。まんまと何度も読み返してしまいました。読んでいてとても楽しかったです!新感覚の恋愛小説って感じでした!

  • どんでん返しミステリ、のおすすめに出てきたので読んでみました。
    途中までずっと普通の恋愛小説だな……と思っていましたが、最後の感想は「女って怖い!」

  • 乾くるみ 『イニシエーション・ラブ』

    くりぃむしちゅうの有田がオススメしてたんで借りた本。

    読み返したくなる本と言われて読むが、普通の恋愛小説…。⁡

    って、思ってたら最後の何じゃこりゃっ!な終わり方に読み返さずにはいれないw

    映画化するみたいじゃが、出来るんかいなw

    2014年読破

全58件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

静岡県大学理学部卒業。1998年『Jの神話』で第4回メフィスト賞を受賞し作家デビュー。著者に『イニシエーション・ラブ』、『スリープ』など。

「2020年 『本格ミステリの本流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

乾くるみの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×