- Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562053056
作品紹介・あらすじ
3Dプリンター、ロボット技術、人工多能性幹細胞……
神の采配の域に科学技術が追い付こうとしている現在、人間はその暴走を止められるか。
先端科学の現状を解説しつつ、テクノロジーの発展と正しく向き合うための倫理を説く。
感想・レビュー・書評
-
160813 中央図書館
科学・工学が進む方向は、「市民」が決めなくてはならない。専門家に任せきりにするな、という主張のようだ。
なぜならば、専門家は、全体が見えないままに自分の業績や興味を中心に判断しがちであるからだ。科学技術とその応用は、既に少数の「専門家」の手に負えないまで複雑化している。よって専門家といえども、その技術が社会の未来におよぼすインパクトやリスクを評価できるはずもなく、はっきりいえば無頓着である。彼らにまかせておくことの悪弊の例は、核、ポパール、サリン、ミサイルなど、いまさら証明するまでもない。テクノロジーに支配される未来を拒否しよう!
・・・
・・・というような、社会派の人がいかにも言いそうな安易な言説が多い。もちろんいろいろな技術分野に潜むリスクについて警鐘を鳴らしたいということはわかるし、それぞれの取材もしっかりしているようだ。だが、市民パネルなるものが、どういう「まともな」判断や勧告をしているか、それこそ世界中で「開発反対」「いやといったらいや」というものしかない、ということを思い起こすべきである。緩やかな衰退を目指すべきであるという人類の自殺願望を助長するイデオロギーだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
請求記号 502/W 36