マスタードの歴史 (「食」の図書館)

  • 原書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562058570

作品紹介・あらすじ

毎日の食事に刺激と風味を与えてくれるマスタード。その起源、食事はもちろん医療での利用法、さらには文学や言語、宗教における役割や位置づけまで、世界で最も愛されている調味料の驚くべき歴史を楽しくたどる。レシピ付。

感想・レビュー・書評

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  • 本書によれば、「マスタードは塩やコショウとともに、世界で最も広く使われている調味料ベスト3のひとつである。」とのこと。塩、コショウの次はトウガラシだと思っていたので、ちょっと意外。

    また、マスタードと言えばフランスやアメリカのものが有名なので、原産地もフランスやアメリカかと思っていたら、原料となるマスタードシードはカナダ、ネパール、ミャンマーで世界の収穫高の70%を占める、というのも意外だった。

    あと、調味料としてのマスタードは4000年前(!)から歴史に登場し、マスタードシードにあっては、中国西部にある遺跡の器の中から発見された紀元前4800年(!!)のものというのも驚きだった。

    本書はそんなマスタードの歴史はもとより、各国でどのように使われてきたか、使われているか、文学や言語との関わり、そして薬としての用途や栄養的観点等々、マスタードの全てを記している。

    日本でのマスタードの使用についても7行ほどではあるが紹介されていていて、「カラシレンコン」の写真が載っていたのには思わず笑ってしまった。ちなみに、本書によると、ワサビもマスタードの近縁種とのこと。これも知らなかった。

    それから、トウガラシが現代も含め、薬として使用されていたのは知っていたが、マスタードも内用、外用を含め薬として使用されていたのは驚きだった。

    あと、本書ではイエローマスタードには乳化性があり、ドレッシングやマヨネーズには重要な性質との記述があったのだが、その昔バイト先の宴会場の厨房で作られていたフレンチドレッシングには、必ずマスタードを入れていて、その時は単なる風味付けかと思っていたが、本書の子の記載を読んで今更ながら深く腑に落ちた次第。

    加えて本書によればアメリカウィスコンシン州には「ナショナル・マスタード・ミュージアム」なるものがあり、300種類のマスタードが購入できるとのこと。
    いつか行ってみたい。

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001182331

  • 全く知らずに食べていましたが、粒入りマスタードの粒々が”からし菜”の種で、その種を粉末にしたのが、"からし"なんですって。
    そこらの土手とかに”からし菜”は生えているそうなので、種を集めれば"からし"作れるねぇ。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/481620240.html

  •  図書館の新着コーナーで手に取った。
     マスタードといえばプラ製の入れ物に入っているから人工的なイメージが否めなかった。
     アブラナ科の植物の種子からつくられ、英語ではmustard(マスタード),フランス語ではmourtard(ムタールド)。フランス、ドイツ、ベルギー、イギリス、イタリア、アメリカ等でマスタードが生活に密着して食されて来た様子が描かれている。フランスのディジョンでは酸味の強いベル果汁をつかったマスタードの生産を機械化したという。
     さて、これを機会にマスタードシードとワインビネガーと塩でてづくりマスタードをつくってみようかと思う。本書との偶然の出会い、感謝。

  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    序章 世界で最も広く使われている調味料/第1章 マスタードとは/第2章 マスタードの歴史/第3章 言語と文化のなかのマスタード/第4章 神話と医療のなかのマスタード/第5章 メニューのなかのマスタード

  • 塩コショウとともに、世界で最も広く使われている調味料ベスト3のひとつ。少なくとも4000年前から歴史に登場し、2世紀からヨーロッパのレシピに載っている。
    アブラナ科。ローマ人がマストという未発酵の葡萄果汁に、挽いて粉にしたマスタードシードを混ぜて、辛いマストを作ったことに由来する。
    ☆辛いのは動物に食べられるのを防ぐためだと思うが、なぜ人間は辛いのが好きなのか?動物はどうか?

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