オリエント急行はお嬢さまの出番 (コージーブックス)

  • 原書房
3.09
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562060771

作品紹介・あらすじ

走る豪華ホテル――そんな夢のようなオリエント急行の旅に出ることになったヘイゼルとデイジー。たてつづけに殺人事件に巻き込まれた娘をトラブルから遠ざけるため、ヘイゼルの父は娘とその親友を夏のあいだ旅へ連れ出すことにしたのだ。唯一の約束は「二度と探偵ごっこをしないこと」。だが、それもまた殺人事件に出くわすまでのことだった。実業家の妻が鍵をかけた寝台で何者かに刺殺された。容疑者は乗客の七人。推理小説家、伯爵夫人、実業家、霊媒師、マジシャン、覆面捜査官、メイド――全員が容疑者で現場は密室、それに事件はユーゴスラヴィアで起こった! 何もかも、一年前に刊行されたアガサ・クリスティの小説『オリエント急行の殺人』にそっくり。ところが、車内で捜査権を握ることになったのは、たまたま乗り合わせた新米医師。アマチュア探偵としてかつぎだされた彼のお粗末な推理を聞くたび、ひそかに少女探偵たちの捜査は熱が帯びていく。子どもが首をつっこむことをよく思わない大人たちの目を盗み、問題集を解くふりをしては容疑者をリストアップ。そしてたどりついた犯人は……!?

感想・レビュー・書評

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  • ロビン・スティーヴンスの英国少女探偵の事件簿の3作目!

    寄宿学校に通っているデイジーとヘイゼルの2人は、探偵倶楽部を結成しています。

    1作目は学校、2作目はデイジーの実家で殺人事件を解決してきました。

    3作目のこの作品は、著者のロビンさんが大好きなアガサ・クリスティーに捧げる作品。

    あのオリエント急行が舞台です!

    ちなみに物語の時代設定が第二次世界大戦前ということもあり、デイジーは発売されて間もない「オリエント急行の殺人」を愛読しているという設定。
    (すごい!うらやましい!デイジー!!)

    内容についてですが、コージーミステリの中でも、読者に推理をさせる要素が強いシリーズだと思います。

    今回も、列車内の見取り図がついていたりと、読者が推理するための情報が用意されています。

    列車の中というクローズドサークルで、探偵役は少女たちですから、捜査を進めるうえでのハードルと危険度は相当なもので、そこをどうかいくぐっていくのかも本作の読みどころです。

    また、今回のテーマの一つがヘイゼルの成長です。

    オリエント急行の旅はヘイゼルのお父さんと一緒なのですが、娘の成長により親子の関係にも変化が起こります。

    そのあたりの人間ドラマも考えさせられる内容でした。

    個人的には、デイジーとヘイゼルの関係性が好きです。

    親友なんだけど、相棒感が強いというか、なんかそんな感じに憧れます。


    ◇おすすめポイント
     ・ヘイゼルとお父さんの関係の変化
     ・なんの権限もない少女探偵たちがどう捜査を進めるのか
     ・読者も推理に参加できるコージーミステリ

    ◇こんな方におすすめ!
     ・アガサ・クリスティーが好き
     ・絶賛成長中の少年少女、かつてそんな少年少女だった方
     ・翻訳ミステリが苦手な方(すごく読みやすい翻訳なので)

  • これが一番おもしろい。

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著者プロフィール

1988年アメリカ生まれ。3歳からイギリスで育つ。2014年のデビュー作『お嬢さま学校にはふさわしくない死体』が好評を博してシリーズ化された。『貴族屋敷の嘘つきなお茶会』『オリエント急行はお嬢さまの出番』が翻訳刊行されている。2015年にシヴォーン・ダウド基金から『ロンドン・アイの謎』の続編執筆を依頼され、2017年に『グッゲンハイムの謎』として刊行。

「2022年 『グッゲンハイムの謎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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