- Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
- / ISBN・EAN: 9784566007338
作品紹介・あらすじ
むかしむかしのこと、1ぴきのネコが、だいきらいなウシやヤギといっしょに、納屋にすんでいた。納屋はもちろん、ネズミもいた。ネコは、ネズミとりの名人だったから、ごちそうにはぜんぜん不自由しなかった。ある、さむい雪の夜、とつぜん、ふたりのにんげんが納屋に入ってきた。それからそこで、あかちゃんが生まれて…。ネコが語るクリスマス・ストーリー。2000年まえの"きせき"が、美しいイラストでよみがえります。
感想・レビュー・書評
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本書は、昨年末に読んだ、アストリッド・リンドグレーンの、「馬小屋のクリスマス」と同様の物語ですが(物語の展開は少々異なります)、ネコの視点で描いた点と、青を基調とした色の微妙なコントラストの美しさが、印象的でした。
皮肉屋のネコの話し口で語られる物語は、堅苦しさを感じさせない、和やかな雰囲気があり、本来、キリスト誕生という厳かなお話なのですが、そこはネコならではの祝福も加わり(今夜はネズミとりはやめにするですって!)、見ているこちらも微笑ましい気持ちにさせられますが、命の大切さを教えてくれることは同様に胸に染みました。
あかちゃんの声がひびきわたった。
なんでだろう? それこそ、おいらたちの待ってたものだ、って気がした。
納屋にいるどうぶつは、みんな、じっと息をひそめてた。ううん、世界じゅうがじっと息をひそめているみたいだった。
みんなが、あかちゃんを見つめてた。
あかちゃんも、みんなを見つめてた。
また、物語の最後のネコの言葉には、今でも争いを続けている世界へのメッセージとも感じられたのが印象的で、やはり、命を失うことよりも、命が生まれることの大切さは、何よりも忘れてはいけないと、改めて実感いたしました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
雪の舞う寒い夜のこと、ウシやヤギ、ロバたちと家畜小屋に棲むネコが見た、不思議な体験の絵物語。・・・それは、バタンとドアが開いて、雪まみれの人間二人が入ってきたことに始まった。女の人の呻き声がして、赤ちゃんの泣き声が! 納屋の外では、羊飼いとヒツジたちが神妙に覗き見る。ラクダに乗った三人の王さまみたいな人間がやってきて、生まれたばかりの赤ちゃんの前に跪く。 動物たちもこぞって、赤ちゃんを見つめつづけた・・・。 あの夜以来、一匹の鼠も捕まえなくなったネコが〝誰かと争うのが、すっかり厭になっちまった〟と。
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読み終わってみると、ネコがキリスト誕生の場面を解説しているのでした。
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絵は綺麗
感動はなかった -
2016.2
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2009年12月6日