ダム―この美しいすべてのものたちへ― (評論社の児童図書館・絵本の部屋)
- 評論社 (2018年12月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784566080447
作品紹介・あらすじ
イギリス、ノーサンバーランド州のダム。このダムができる前、父と娘は水没する予定の村を訪れ、ヴァイオリンを奏で、歌をうたってまわった。ここに生きたすべての人、生き物、草花、精霊たちに捧げるために。ダムができると、また新たに人々が集まり、音楽の伝統もかえってきた。国際アンデルセン賞受賞作家と、ケイト・グリーナウェイ賞受賞画家が謳いあげる美しい命の賛歌。
感想・レビュー・書評
-
イングランド最北の州ノーサンバ-ランド。ダムの底に沈んだ谷には、農場や学校、鉄道線路、人々の暮らす家々があった。 ダムの建設工事が始まるまえにマイクとキャスリン父娘は、沢山の音楽家が住んでいた谷間の家々を訪ね歩いた。「さあ、音楽だ。いなくなってしまった者たちの為に。そして、これからやって来る者たちの為に。弾いておくれ、キャスリン、ヴァイオリンを!」・・・〝此処にあふれていた命、此処にあふれていた音楽、ダムが出来上がってからも、それらはずっと、引き継がれていく〟・・・音楽家の父娘の追想を再現した命の詩。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たとえダムができ、村が失われても、美しい風景は引き継がれていく。そして、音楽はいつ何時もそばにいて奏でられ流れていく。
-
デイヴィッド・アーモンドの絵本。小説の世界観と同じ。
-
ダムに沈んだ谷には多くの音楽家が住んでいた。
写実的な絵と実話に基づいた物話。
ダムに沈むことについて、いいも悪いもなく、
事実だけをもとに、ただ、ヴァイオリンを弾き、
歌を歌い家々を回る。何より、音楽を大切に
思っていることが伝わる。 -
ダムに沈む家に、音楽を響き渡らせる。どんな気持ちなのだろうか
-
絵が美しい。
草花、空、山、湖が特に良い。 -
レーヴィ ピンフォールド (イラスト), David Almond (原著), Levi Pinfold (原著), デイヴィッド アーモンド (著), 久山 太市 (翻訳)
-
1981年、イングランドのダム建設で湖底に沈んだ村の親子の実話をもとにした絵本。
音楽家の父親と娘がダムに沈む直前の村へ行き、湖の底に沈んでしまうであろう家々で音楽を奏でた、という話を再現。
ダム開発とそこに住んでいた人々の思いを美しく再現。