大谷吉継と石田三成 (PHP文庫 く 30-1 大きな字)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569673608

感想・レビュー・書評

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  • この二人、本当にいいんだよな~
    曲がったことが大嫌いな不器用な三成と
    三成を時に励まし、時に諫める、一個上の吉継。
    この義に結ばれた二人の友情は、不器用だけれど、すごく熱い。

    戦国期に重要視されたのは家の存続であり、
    だからこそ権謀術数が張り巡らされた世の中だった。
    そんな中、恩義とか正義とか大義とか義侠とか、
    義の精神に溢れた二人の生き様と友情は
    まっすぐで純粋すぎたのかもしれない。

    でも、現代の日本人が忘れている部分はここなんじゃないかなと思う。
    周囲に流され、自分の軸を見失ったり、
    長いものに巻かれていったり、人任せにしたり。
    今、戦国期から学ぶことはこの義の精神なのではないか。
    読み終わってからそう感じた。

    レキジョが増えたのも、義に恥じぬよう生きた漢の生き様に
    現代の男のふがいなさを感じたからかもしれない(笑)。

    俺もがんばろ。

  • ふたりとも爽やかで良いです。
    三成が「義」を重んじるまっすぐな人物として描かれています。
    しかしこうやってふたりの影の働きを見てると戦における裏方の重要性をつくづく感じました。秀吉が三成を高く買ってたのもわかる気がします。


    半兵衛好きの自分としては、半兵衛がふたりにべた褒めされるシーンがあるのですが思わずにやけてしまいました。メッチャ慕われとるやんけー!

  • 立て続けに三成モノを読んだせいか、お腹いっぱい。
    これといって新しい発見もなし。
    いえ、別の本読んだからって、歴史が変わるわけないのですが。
    そして、自分の中で、このふたりは仲良いのが当然、みたいになってしまっていて。

    前半、セリフばかりで、文体も若い(稚い)ように感じられましたが、後半に向かうにしたがって普通な感じに持ち直す。
    秀吉が台頭してから関ヶ原までの流れは、三成中心に読むのが一番わかりやすいということは確信しました。
    いずれにしろ、関ヶ原の転機は金吾の寝返りの瞬間。
    このあたりの緊迫感はすごい・・・、金吾に対する吉継の怒りが凄まじい。次々に寝返る4将、最初から徳川と結んでいた者、布陣はしていても動かない者に、そういうものだと分かっていてもジリジリして胃が痛くなる。
    島左近や吉継の最期もやるせない。

    三成が捕らえられたあとの本多正純の言い分は、それはそれで一理あると思う。
    ・・・が、三成はひたすら義を通すという生き方しかできなかったんだろうなあ・・・

  • ラストがちょっと尻切れな感じ…。でも概ね面白かった。

  • 吉継と三成の会話や二人の行動が中心。
    ただ関ヶ原前後は吉継の行動が中心で真偽はどうであれ吉継ファンとしてはとっても楽しめました。

  • 幼少期から関ヶ原まで二人分を完全収録。

    とっても強固な信頼関係のこのお二人。
    友情よりも家や保身が重視された戦乱の時代において、最期まで友情に生きた二人です。

    滅びの運命が待っていると知りながらも友情を貫いて散った吉継。
    そして、当時業病と呼ばれ差別されていたハンセン病にかかっていたと言われる吉継に対し、態度を変えることなく友情を貫いた三成。

    幼い頃に出会った二人の友情は、天下分け目の戦まで続きます。
    ずっと変わらない絆って素敵ですよね。

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