「流通戦略」の新常識 (PHPビジネス新書 41)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569695112

作品紹介・あらすじ

大変革期を迎えている日本の流通業界。もはや従来のやり方では熾烈な競争に勝ち残ることはできない。では、これからの流通業・勝利の方程式とはいったい何なのか-。本書は、ユニクロやしまむらなどの勝ち組流通企業の秘密を解き明かすとともに、「中間流通」「モールビジネス」「超成熟消費社会」「ジャパン・オリジナル」といった、これからの流通戦略のカギを握る重要トピックをやさしく解説。流通業界の仕組みと、流通戦略の新常識が1冊でわかる。

感想・レビュー・書評

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  • GMSやドラッグ等の小売業界のこれまでの歴史の総括と
    今後を予想して、小売業の会社が「何が必要か?」
    「どんなことをしないといけないのか?」について考察して本。
    著者は「ユニクロvsしまむら」の著者です。

    僕自身が商業施設に関わる仕事をしているからか、
    小売全般の未来について予想したこの本は
    とても勉強になりました。

    ちょっと古い本なので、著者の予想とは外れている部分も
    もちろんあるのですが、概ね著者の見通しは正しいと思います。
    (実際、予想が当たっているところもたくさんありました。)

    この本を必要としている人は少ないかもしれませんが、
    関係ある人(ありそうな人)は読んでみると
    とても興味深いと思います。

  • 2007年の本。
    少子高齢化となり、モノがあふれる日本において、生産者から消費者にモノを届ける流通という業界がどのようなっているのか、今後どのようになっていくのかを知るために読んだ本。
    おそらく「置けば売れるといった時には生産したものをどのように消費者に提案し売っていくかといった手法だったが、これからは消費者が欲っしているものを考え作り売る」方に向かっていると私はおもっていた。
    消費者が欲しいものって人によってばらばらだから、いろいろなものをどばんって集めた商業施設が1つの手。ただ、最近は百貨店もショッピングセンターも売り上げが以前よりないことは周知の事実。
    通常は総合>専門が成り立つけど、総合力(百貨店など)よりも専門力(電化製品店など)に特化した施設のほうが売り上げが好調だとか。
    その点も含めて思っていたことは正しくて、でどうすればいいかっていうのはお客さんをよく見てってところ。去年成功したからといって同じやり方で成功するとは限らない。あとはコンセプトを持ってってところ。買いたいものが決まっている人はおそらくネットで買う。買いたいものが決まっていない人に対し、どのようにアピールして買わせるのか。コンセプトを持っていたほうが、アピールしやすいと思う。で、衣・食・住の何でもそろうっていうのはだんだん押しが弱くなってきて(100均みたいに差別化できるのは別らしいけど)、高い(ブランド)or安いは異なるセグメントで、話題があるorない、流行ありorない、必需品or嗜好品、マス商品orオンリーワン、などなど切り分けて柔軟に販売形態を変えられるお店があれば、かな。

  • メーカー主導から、小売主導への変遷の中で、
    押さえるべき「流通戦略」の新しい常識を述べた本。
    発刊が2007年ではあり、一部事例は古いが、今も十分に通じる内容。
    流通に携わっている人であれば、一読しておいて損はない本。

    但し、本書に書かれている頃よりも、更に情報流の重要性は増している。
    ここを押さえ、更にどう活かしていくか?
    今後発展できるか否かはここに大きく起因していることが理解できた。

    個人的には、後半に出てくる「ジャパンオリジナル」の業態は面白かった。
    確かに、デパ地下や駅ナカは集客力を活かした新しい業態なのであろう。

  • 数少ない流通全般を説明している書物のひとつ。

    【ココメモポイント】
    「流通革命」の最大公約数とは
    ①欧米先進国に比べ、著しく遅れており前近代的である
    ②多段階で複雑な日本の流通(特に中間流通の存在)は、
     無駄と非効率、価格の高止まりを招く元凶である
    ③問屋など中間流通を介在させず、メーカーと小売りを直結してコスト削減を図ることが
     消費者利益につながる
    ④生産性の低い、夥しい数の零細小売業がひしめき、大手チェーンへの集約が進んでいない


    何が売れるのか
    本当に必要で、しかも自分の好みに合致した商品を、つねに適時・適量・適正価格で求めている

    GMSには何でもあるが、欲しいものが何もない
    →GMSはディベロッパという高付加価値型流通業として生き残りを図る
     (イオンはその先駆者)

    専門店企業の強さは「品揃えのスペシャリティ」ではなく、「コンセプトのスペシャリティ」にこそ、
    その本質がある

    チェーン店の三大標準
    ①店舗の標準化
    ②品揃えの標準化
    ③オペレーションの標準化

    ドン・キホーテは、既存チェーンストアのアンチテーゼとなることで
    (チェーンストアに欠如する)楽しさと感動を提供する確信犯である
     →売場の担当1人1人が個人商店主
     
    流通業は、“消費者の購買代理人”として、市場で求められる商品を、
    いかに生産者から適時・適品・適量に調達、供給し、その期待に応えれるかという、
    よりレベルの高い機能が求められているのだ

  • 「流通革命」が叫ばれてから半世紀経ったが、未だ流通革命は起きていないと筆者は主張する。

    しかし、情報革命がなされた今こそ、真の流通革命が起きる下地はできあがった。

    果たして、これからの消費市場に覇を唱える企業はどこか。そのためには、何が求められるのか。

  • 2011/2/16読了
    川中、卸、商社の今後をポジティブに捉えている点が面白い
    中国の流通はどうなっていくのか?

  • 小売・流通は過去の成功方程式が全く通用しないため、物を売ることが難しくなっていると実感。さらにモールバブルが存在していることが恐ろしく感じた。明らかに昨今商業施設が過剰に建てられている気がする。

  • [ 内容 ]
    大変革期を迎えている日本の流通業界。
    もはや従来のやり方では熾烈な競争に勝ち残ることはできない。
    では、これからの流通業・勝利の方程式とはいったい何なのか―。
    本書は、ユニクロやしまむらなどの勝ち組流通企業の秘密を解き明かすとともに、「中間流通」「モールビジネス」「超成熟消費社会」「ジャパン・オリジナル」といった、これからの流通戦略のカギを握る重要トピックをやさしく解説。
    流通業界の仕組みと、流通戦略の新常識が1冊でわかる。

    [ 目次 ]
    序章 45年後に訪れた“真性”流通革命
    第1章 天下大乱期を迎える日本の流通業界
    第2章 激変する小売勢力―新旧交替の構図を読み解く
    第3章 超成熟消費社会の到来―見直しを迫られるチェーンストア理論
    第4章 モールビジネスが巻き起こす流通業態革命―SC(ショッピングセンター)の激増は何を意味するのか
    第5章 消費起点から流通起点へ―仮説/中間流通基幹主導論
    第6章 これからの消費市場を占う―ジャパン・オリジナルの確立で勝つ
    終章 21世紀の流通を牛耳るのは誰か?

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    [ 参考となる書評 ]

  • 2009/11/23

  • 流通業界全体を俯瞰してみるには良書。
    視点として共感できる部分も多かった。

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