- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569697116
作品紹介・あらすじ
現存する世界最古の国家、日本。その歴史はすなわち天皇の歴史でもある。本書では、神話の時代から平成の皇室まで脈々と受け継がれる壮大な流れを、朝廷の立場から概観。臣下に暗殺された天皇、怨霊と化し壮絶な死を遂げた天皇、祈りで国を救った天皇、朝廷と戦いつづけたカリスマ天皇…いかなる政権においても、天皇は意味ある存在だった。戦国乱世、幕末、世界大戦といった既知の事柄も、従来とは異なる視座により、新たな様相を見せる。明治天皇の玄孫である筆者だからこそ書き得た気鋭の作。
感想・レビュー・書評
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分かりやすく、ざっくり日本の歴史が知れます。最初に日本神話が説明されますが、神様の名前にルビが振っていないため誰が誰だか分からなくなりました。
著者自身旧皇族家の方ということで非常に興味深かったので拝読しました。難しかったですが面白いです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ネームバリューで勝負してるね。内容で勝負してほしいね。
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一部参照
2018.7.2 再度参照 -
テレビだけではなく論壇もにぎわせている皇族の流れをくむ竹田恒泰による、天皇家を中心とした日本史を綴った一冊。
天皇家中心の視点は古代と明治維新前後以降はあまりないので、そうでない時代の記述が勉強になった。 -
最近では皇族芸人のような言われ方もする竹田氏。30代前半でこの書を書き上げた事に先ず驚かされるが、しかし、皇族という特別な存在をどう考えれば良いだろう。天皇を語るのは簡単ではない。竹田氏は、これを 祈る存在 として、上手く表現している。まさに、祈る存在 なのだろう。
人間は外敵から自らを守るため、一まとまりの部族形態を取る。外敵との戦いに備え、機能的に動くためには家父長制を少数統合した形で、組織が必要とされる。これは、支配欲を潜在欲求としてもつ人間社会にとっては自然発生的な事かも知れない。外敵に支配されぬために、組織に委ねる。時にシャーマニズムであり、時に武力がその長となる要件となる。そして長が政を仕切る。日本社会は、この様な部族形態から起こった。人間は支配欲を潜在欲求としてもつ。そして支配欲の完成体が神である。しかし、人は、人の中に神を作りたくない。その知恵が原始においてアニミズムや宗教を生んだ。
支配の完成時期が原始の状態に近ければ近いほど、支配者と神の融合が進み、作中の言葉を借りるなら、世界最古の国家となる日本は正に、この状態にあった。宗教の発生と支配者の出現が重なった。また、神格化にはもう一つ条件がある。聖書を残すことだ。古事記や日本書紀が、この条件を満たした。加えて、神器がある。爾来、天皇は限りなく神性を備えた特別な存在になる。この事は、国家にとっても、歴史の監視役として機能を果たし、他国のように、時の政権に歴史を改竄されない利点を生んだ。
皇族というのは、この神における神事を事務的に支えるために必要な存在である。人間が、神?というのは信じぬのだが、それは、お金がカロリー交換の媒介として、集団信仰するくらいに、皆んなで信じようという類のものかもしれない。 -
2013年3月7日、10刷、並、帯無
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(後で書く)
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天皇が日本の歴史それぞれの時代にどのように関わってきたかを振り返る本です。日本は同じ国家体制が続いている世界最古の国なので、2000年の歴史を新書版で振り返るのもなかなか大変です。歴代天皇は125代いらっしゃるので全てに言及するのは無理。歴史に強い影響を与えたところが中心です。
竹田さんは旧皇族の生まれで明治天皇の玄孫32歳。私は縁有って竹田さんとお話をさせて頂いたことがあります。現在の皇室についての問題点を分かりやすく、ユーモアを交えて教えて頂きました。とても大きな声で明るく話される姿が印象的でした。GHQが皇族を直系に限定しなかったら、今でも皇位継承権を保有していたはずの方です。皇統の断絶を避けるために、旧皇族男子に限って現皇族女子との入籍により身分を皇族に復帰出来るよう、皇室典範を改正する必要があると考えます。