本所おけら長屋(七) (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569766072

作品紹介・あらすじ

義賊「ねずみ小僧」を火盗改より先に見つけ出せ!? 江戸は下町本所。おけら長屋の住人たちが、庶民のヒーローを守るべくひと肌脱ぐ。

感想・レビュー・書評

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  • 本所おけら長屋シリーズの7作目
    2016.09発行。字の大きさは…中。
    ねずみや、ひだまり、しらさぎ、おしろい、あまからの短編5話。

    本所亀沢町にあるおけら長屋の住人がおりなす泣けて笑える人情物語です。

    おけら長屋の住人・島田鉄斎は、火付盗賊改方筆頭与力・根本伝三郎にねずみ小僧・今助とお凉の兄妹を助ける代わりに、凶悪な盗賊・丈八一味の捕縛に手を貸すことを・・・。

    【読後】
    読んでいると、よく笑いが出ます。
    テンポも良く、次巻が楽しみです。
    2020.09.24読了

  • 今回は江戸の町を賑わすねずみ小僧、おけら長屋の住人がいつもお世話になっている治療院・聖庵堂の聖庵先生、以前世間知らずで大騒動を巻き起こした志摩屋のお嬢様・お静、とおけら長屋の周囲の人たちにスポットを当てた短編集だった。

    ぶっきらぼうではあるけれど、患者をいつも温かく迎え見守ってくれる聖庵先生の切なすぎる過去に泣けた。

    特筆すべきは、おけら長屋御用達の居酒屋の店員・お栄ちゃん。
    「お染めさん、この二人(万松)を殴るなら、擂粉木を貸しましょうか」とアシストしたり、万松相手に堂々とぼったくったり、と笑わしてくれる。
    これからもお栄ちゃんの万松に対する鋭いツッコミに期待したい。

    そしてお吉婆さんお手製の芋の甘辛煮、私も食べたい!

    • やまさん
      Mofuさん♪こんばんは(^-^)
      おけら長屋を音読で読んでいますと、黙読で読んでいるより、感情の起伏が激しく、何倍も笑いが出たり、涙腺が...
      Mofuさん♪こんばんは(^-^)
      おけら長屋を音読で読んでいますと、黙読で読んでいるより、感情の起伏が激しく、何倍も笑いが出たり、涙腺が緩んだり、しんみりとしたりと変化が激しく、飽きさせません。
      この本は、音読に向いています。
      3月に16作目が出るのが楽しみでなりません。
      Mofuさん♪待っていますよ(*^_^*)
      2021/01/16
    • mofuさん
      やまさん、こんばんは。
      『おけら長屋』では私もいつも泣いたり笑ったりと楽しませてもらってます(^^)
      もう16作目が出るんですね。
      私...
      やまさん、こんばんは。
      『おけら長屋』では私もいつも泣いたり笑ったりと楽しませてもらってます(^^)
      もう16作目が出るんですね。
      私もぼちぼち追いかけて行きますね(*^^*)
      2021/01/16
  • コロナウィルスの蔓延で、世の中ギスギス、感染の恐怖で友達どころか、離れて暮らす自分の子供とも会えない

    こんな時は、そうだ!本所おけら長屋に行こう
    おけら長屋には、ソーシャル ディスタンスなんてありゃしない
    みんな他人の事にもぐいぐい首を突っ込んでくる
    お節介と言ってしまえばそれまでだけど、いいんだよね、そのお節介が。現代人が無くしてしまった他への気遣い

    今回も万松コンビ大活躍、さらに、この頃やけに存在感を増してきたのが左官屋の八五郎。
    役立っているのか、邪魔しているのかは、甚だ疑問だが?

    そして、安定の浪人嶋田鉄斎。この人が後ろについていると、大丈夫と読者も安心する

    今回は、長屋内のいざこざというよりも、よそから持ちかけられた問題に一肌脱ぐ話が多かった
    どうして、よそからそんな話が持ちかけられるって?
    それは次の万造の言葉に集約される

    「あっしらの住む、おけら長屋ってえのは、本所界隈じゃちょいと知られた長屋でしてね。なんだか知らねえが、この手の話が勝手に舞い込んでくるんでさあ。まあ、こっちもそんな話に首をつっこむのが、嫌いじゃねえっていうか・・・」

    今回もほっこりさせてもらった




  • 時間を持て余しているものの、心がふわふわして何事も手につかず…。
    こんな異常事態にも、気が向いたときにと、手に取ってゆるく時間を過ごすことができる「おけら長屋」シリーズ7作目。

    今までのシリーズの中でもよかった一冊。

    「弱きを助け強きを挫く」という日本人が大好きな庶民感覚をモチーフにした「ねずみ小僧」にいつもの長屋の住人たちが関わってくる。
    悪事を働くとんでもない奴らにもそれぞれ事情や背景があるわけで…。

    言ってみればわかっちゃいるが、の作風だが、やっぱりいいのだ。善悪とか価値とか、日頃大事にしたいものも、このご時世、どうも疲れてしまい。むしろ、ほろっとして、読み切れるこの長屋シリーズ。

    当分、枕元に置きながらの日々が続きそう。
    一言だけ言いたい。も~、コロナめ!!!

  • 畠山健二の本所おけら長屋7を読みました。
    今回は親の仇を打ちたいねずみ小僧、化粧が好きな性癖で吉原に通う旦那、医者を目指す若侍と救われた少女の悲しい話と盛りだくさんで楽しかったです。

  • もう七冊読み続けてますが、飽きない!
    笑いもふんだんな上に、事件解決もお見事!すべて丸くおさめちゃうおけら長屋に乾杯。

  • もはや安定。よほど踏み外しがない限り、星は減らさないだろうな。
    上手なワンパターンなら飽きがこない俺には、ずっとこのワンパターンを貫いてほしいと願うのみ。

  • 大店のお嬢様のお静さんのテンネンぶりが笑えました。

  • 読んでいる間、しばし私も江戸の人。
    それもおけら長屋のおかみさん。
    テンポのいい会話に入りこんでる気になってしまう。

    しかし、ねずみ小僧の登場には驚いた。
    思わず甘い芋煮が食べたくなる。

    白鷺大夫の話もよかったし、おしろいの話の着地にもにんまり。

  • いつもながら軽妙。泣けて笑えて。
    あまからが、とても読ませてくれた。

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著者プロフィール

1957年、東京都目黒区生まれ。墨田区本所育ち。演芸の台本執筆や演出から、週刊誌のコラム連載、ものかき塾での講師まで精力的に活動する。2012年、『スプラッシュ マンション』(PHP研究所)で小説家デビュー。文庫書き下ろし時代小説『本所おけら長屋』(PHP文芸文庫)が好評を博し、人気シリーズとなる。その他の著書に『下町のオキテ』(講談社文庫)、『下町呑んだくれグルメ道』(河出文庫)、『超入門! 江戸を楽しむ古典落語』(PHP文庫)、『粋と野暮 おけら的人生』(廣済堂出版)など多数。共著に『猿と猿回し』(内外出版社)がある。

「2023年 『本所おけら長屋(二十)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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