遠野(とおの)ものがたり

著者 : 宗任雅子

• PHP研究所 (2013年8月2日発売)

作品紹介・あらすじ

柳田国男の『遠野物語』から、怖くて不思議で印象的な7話を仕立てました。味わい深い素敵な挿絵とともに、子供から大人まで楽しめます。

感想・レビュー・書評

[山本 あやさんの感想 · 2014年6月25日]

長い時間を越えて伝わる、口承という記憶の淵を
ゆらゆらと漂うような遠野物語。

簡潔で美しい文語体ではあるものの、
読み解くのが難しい原書に比べて、
物語として新釈された絵本の本書は
子供でも読みやすい優しい遠野の世界。

その分切なさもより胸に迫るけれど、
裏表紙の絵がなんとも温かな気持ちにしてくれる。

障子越の温かな灯り、オシラサマを飾った神棚、
幸せそうな表情で猫たちと囲炉裏を囲む
おばあちゃんの遠野の暮らし。

生きるという喜びに、余分な重みも装飾もつけず、
日々を大切に生きていく心持ちを
遠野の景色と伝承は伝えてくれる。

[ひとこさんの感想 · 2019年8月10日]

2019/8/5


遠野物語を小さい子にも読みやすいように簡略化
それでも口語文体　少し古めかしく理解しづらいところもあるが・・
伝承の魅力を知る。読みやすい伝文、民俗学の世界をまた読んでみたい

[猫武炸成さんの感想 · 2014年3月19日]

2014年3月19日

原作/柳田国男『遠野物語』
装丁/こやまたかこ

[hiromichanさんの感想 · 2013年10月3日]

本当の遠野物語を、合わせて読みたいな。

著者プロフィール

1949年東京生まれ。静岡市在住。
東京女学館短期大学卒業。
著書に『箸とフォーク』（三嶺書房）、『ブリューゲルの食風景を歩く』（近代文芸社）、『苦いカリス――小説・原主水』（三一書房）など。
日本文藝家協会会員。

「2023年 『ヤコブの末裔 棄教者フェレイラの場合』 で使われていた紹介文から引用しています。」