- Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569783512
作品紹介・あらすじ
若い読者を励まし、忙しい中でもすぐに読めて、生き方を考えさせてくれる詩集。人気詩人の作品からJポップの歌詞まで魅力的な詩を収録。
感想・レビュー・書評
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普段、図書館で借りてくる本は実用書やエッセイ、物語がほとんどだけれど、たまには詩の本も置いてみようかなと思って借りてみた本。
いろんな方の詩が載っているので、作風のちがう詩に触れられるのがいいなとおもった。
(中学生の息子も手に取るかな?と思って、そっと本棚に置いてみたけれど、それは今回は叶わぬ夢だった苦笑)
すてきなコトバを吸収したくて開いてみたけれど、もちろんすてきなコトバはそこかしこにあったけれど、一番ありがたかったのは、思春期の心と身体のチグハグさを思い出せたことだった。
「(前略)
うれしいから
しらんぷりした
かなしいから
うっすら笑ってみた
つらいから
平気な顔でいた
てれくさいから
少しおこった目をした
(以下略)」
(「今ぼくは…」三島慶子)
そうだ、笑っているからってかなしくないとは限らないのだ。
怒った顔も、照れ隠しかもしれないのだ。
思春期の息子も、そうかもしれないのだ。
おもっていることと、顔や身体が正反対の反応をする、
特に思春期にはよく起こることであり、息子もまさにその渦中にいるのだ。
そして、過去のわたしもそうだった。
それを、おもい出した、おもい出せた。
また、ビートたけしさんの「友達」という詩も、心に残った。
「友達が欲しい…どうやって作ればいいのだろう…」
そんな風に悩む人に、ビートたけしさんの詩は、ガツンと芯のとおったコトバをくれる。
友達を作ろうとして、この詩のようにしたとしても、友達が作れなかった…という人もいるかもしれない。
イタイ目を見てしまった人もいるかもしれない。
でもそれは、その時は、その人が「友達ではなかった」という証拠なのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お話会のテキストにと図書館から借りたもの。
表紙の絵がとても恥ずかしかったが、「中学生向け」ということで自分で自分を納得させた。
詩に対象年齢があるのかどうかは不明だ。
でも読んでみると、その年頃の子たちに寄り添うような内容のものが多く、次第にのめりこんでしまった。
教科書に載っていた詩はひとつもなく、古典と言われる詩もほとんど無い。
「不安を乗り越えて生きていこう」「友達になってくれるかな」「恋 どうしてため息が出るのかな」「どんな大人になるのかな」「何が待っているのかな」とカテゴライズされ、一番最後には甲本ヒロトさんや北川悠仁さんなどの歌の詩が載っている。
まど・みちおさん、茨木のり子さん、工藤直子さん、谷川俊太郎さん、新川和江さん・・という名だたる詩人の中に、ビートたけしさん、さくらももこさん、折原みとさんなどの名も並び、それだけ親しみやすい。
それぞれのカテゴリーの前に編者・水内喜久雄さんの解説があり、それがとても良いのだ。
思わずティーンの気持ちになって、うんうんと頷いてみたりじわぁっとしてみたり。
さて、お話会でどれを読もうかしら。しばらく楽しみながら、選ぶとしよう。 -
川崎洋さんの「これからまだ書き込める真っさらな頁がある」という内容の詩が良かった。
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これから 川崎洋
自分の感受性くらい 茨木のり子