「強い日本」を取り戻すためにいま必要なこと

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569811857

作品紹介・あらすじ

日本人とアメリカ人は本当に分かりあえるのか? 日米を代表する論客3人が、アジアの平和・繁栄・幸福を守るための根本的施策を問う。

感想・レビュー・書評

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  • 今から1年と少し前(2013.5)のアベノミクス全盛の頃に、いわゆる日本派の方たちによる鼎談をベースに書かれた本です。1年経過しても変わらない内容としては、歴史認識・憲法改正についてかかれていたポイントだと思います。

    靖国神社の問題については多くの識者で言うことが各々違っていますので、どれが正しいのは今のところは判断できませんがいずれは自分なりの意見を持ちたいと思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・人間の生物学的な要素が中央の円に位置する、これを包んでコントロールしているのが、家族・倫理・宗教・モラルといった文化であり社会、この層の外側にあるのが経済・組織・法律などの文明(p32)

    ・日本の皇室は他の国に例を見ない存在、国民のために平和と安寧、福祉、豊穣をお祈りしてくださる祭祀王としての務めをいまだに果たしているのは世界で唯一(p41)

    ・武器に転用できそうな技術開発予算は世界の常識では防衛省がもっているはずだが、旧科学技術庁を抱えている文部科学省(p53)

    ・西洋では死後は魂は天国へ行くことになっているが、われわれは古代から霊魂はどこかに浮遊していて、それを招き寄せることで生きている者と亡くなった者とが対話できるという考え方を持っている。その場所が靖国神社になる(p58)

    ・日本の天皇は世界一質素な生活をしている君主、ご自身が贅沢を望んでいない(p81)

    ・アメリカの犯罪件数が減少傾向にある理由の一つは、金持ちのアメリカ人たちが風光明媚場所に「ゲーテッド・タウン」と呼ばれるニュータウンをつくりその周りを囲んで安全を確保しているから(p90)

    ・アメリカでは、出産する女性の37%は未婚なので家族制度はなきに等しい。高校3年生の36%が麻薬使用(p92)

    ・アメリカ人には、ワシントン・ニューヨーク・田舎のアメリカの3つがある(p94)

    ・2012年の大統領選は、オバマ氏は、黒人・ヒスパニック・女性・アジア系などのマイノリティ層の票を得て再選された、現行制度では親の国籍の有無を問わず不法入国であろうとなかろうとアメリカで生まれた子供はアメリカ国籍を選べる、白人の6割はロムニーに投票したが当選できなかった(p97)

    ・2011年末の学生ローン残高は8670億ドルで、自動車やクレジットカードローンの総額を上回る(p99)

    ・小学校、中学校ではアメリカの歴史を教えなくなっている。昔は初代大統領ワシントンの誕生日(2/21)は祝日だったが、いまは2月第三月曜日が法定休日となっている(p111)

    ・中国では一説では1年間に18万件も暴動が起きている。エジプト、リビア、スーダン、チュニジアで指導者が倒されたが、これらの共通点として、1)人々の知的水準の高さ、2)インターネット人口の急激な上昇がある(p139)

    ・十七条の憲法は、正式に廃止の手続きがとられていない。まだ生きている法律(p162)

    2014年6月15日作成

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著者プロフィール

1930年、兵庫県生まれ。三谷産業株式会社監査役。日本ラッド株式会社監査役。東京大学経済学部卒。日本長期信用銀行取締役、(社)ソフト化経済センター理事長を経て東京財団会長を務める。ソフト化・サービス化の時代をいち早く予見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。『いよいよ、日本の時代がやってきた!』 『日本人への遺言』(渡部昇一氏共著)『日本人への遺言partⅡ 「和の国のかたち」』(渡部昇一氏共著)『反核愚問』他多数有り。

「2018年 『「発想」の極意 人生80年の総括』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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