イラスト版 子どもの心のコーチング

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569818597

作品紹介・あらすじ

子どもの生きる力をのばすことが親の役目。人材開発の専門家が、自分で考え、自分で答えを出せる子どもの育て方をわかりやすく解説。

感想・レビュー・書評

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  • 子育てのコーチングの本。
    コンパクトに、分かりやすくまとまっています。

    内容は至極まっとうですが、
    一方でこれを体現するのは意外と難しい。

    本当は、こう振る舞えるといいんだけど、できないとしても考え方として頭の片隅に持っておきたい。

    親は子供の今を見てガミガミ言うのではなく、将来を見据えて、サポートする存在。

    なので、子どもに過干渉するのではなく、黙って子供が思っていること、行動したいことを引き出してあげる場を作る。

    ・自己肯定感を育て(自分が愛されていることを知る。これは親自身もそう自分を捉えられるように)
     → これはどちらかというと母性

    ・責任を果たすことをまなび
     → これはどちらかというと父性

    ・人の役に立ちたいという思いを伸ばす

    ダメ出ししつづけるのでもなく、なんでも褒めるのもない。
    子どもが考えていることをフラットに認識し、子どもが何をしたいかを理解する。
    家庭、社会のルールは明確に打ち出す。

    ということかな。

    印象に残ったフレーズとしては
    私を主語とした、自分の気持ちを子供に言葉で伝える
    ということ。
    これはやっているようで、やっていないと思った。

  • 親がサポート役に徹することで子どもに自分で考えて動けるようにする

    自分自身で人生を切り開いていける自立した姿、生きる力を持った姿

    甘やかさずに甘えを受け入れる
    不必要なヘルプではなく、必要なヘルプ

  • 素直に受け入れられるかと言えばそうではないし、すべて正しいとは言えないんじゃないかと思うこともある。
    でも、これがヒントになって苦しい気持ちが和らぐなら。
    親の心の救いになるならと思う。逆に辛くなる人もいるような気もするけどね。
    全部先回りすることまでは悪くないと思うけど、先回りして全部やってしまうと、子どもたちは自分で考えてやることが無くなっちゃうのよね。
    先回りした上でサポートできる体制を整えておくのがいいんだろうな。
    親じゃなくても、子どもに関わる人なら読んでみて、参考にできるところはしてみる、そうじゃないところはではどうしたらいいんだろうと考えるヒントにはなるんじゃないかと思う。
    正解なんて簡単に見つかるものではないですしね。
    お父さんも出てくるんだけど、やっぱり中心はお母さんになってる気がするな。
    意識してのことなのか、無意識のことなのか、現実を反映しているのか。

  • 難易度★★☆☆☆
    文字少なめ絵多め、新書より容易
    全127ページ
    20分かからずペラっとサラっと読めた。

    菅原さんの他の著作と中身は変わらず。

  • イラスト版ではありましたが、昔から読みたかった本でした。絵柄も入りやすく、うまく表現されていて、理解に役立ちました。

    P24

    親が子供に愛していると伝え、
    肯定的な言葉を掛けると
    子どもは自分を大切に思い、
    自信を身に着ける。

    P28 愛することの教え方

    ・豊富なスキンシップ、「好き」と言葉にする。
    ・禁止語と命令語は使わない
    ・肯定的な言葉かけを

    P30 子どもの今の姿を愛する。

    P42 朝、起こさないことから始める

    1. 子どもと会話する
    2. どんなサポートができるか話し合う
    3. ひとりでできたことを認める
    4. とにかく起こさない

    P44 本当のやる気は内から生まれる。

    ・褒めることを動機づけの基本としてはいけない。
     ほめられて動くようになる。

    ・叱ることがしつけになるという誤解
     叱られると動くようになる。

     やる気の種は、「人の役に立つ喜び」

    P50 人の役に立つ喜び、を伝える感謝と共感力

    ・手伝いには感謝を伝える
    ・子供が自ら動きたくなるのは、
     相手の気持ちを聞かされた時

     →もっと役に立ちたい、人に喜んでもらいたい
      という気持ちも、共感の力から生まれる。

    P52 子育ては、子供に合わせてゆっくり、繰り返し

    P58 怒りの自動スイッチをリセットする

    ・子供への指示・命令・小言を無くす
    ・子供に怒りをぶつける前にクールダウン
    ・何が問題か子供と話す。

    P70 ルールを守らないことの結果も体験
      →忘れ物、寝坊、など

    P76 ダメというほどダメになる

    ・自分の気持ちに蓋をして親に気に入られることをやる
    ・親に背を向け、親の小言を聞き流す
    ・親の言葉と反対の事をして反発を示す
     →対応として
     「感謝の私メッセージが効果的」
    ・親が望む子供の具体的な言動がどれか特定する
    ・子供が、その言動をするのをひたすら待つ
    ・子供に視線を合わせ、プラスのメッセージを伝える

    P104 メッセージの主語は「私」にする

  • わかりやすく、かわいいイラストと一緒にまとめられて、すぐに読めた。そして、キツく認識した。

    当たり前のことも書かれているけど、当たり前のことができてない親はいるし、私もその1人だ。

    特に自立を促せてない部分は大きいので反省した。「あちゃー、声かけすぎやな」と。

    自分は親として子供に良い影響を持ててるんだろうか?そう思う時、最後に「親の幸せの作り方」という項目がある。

    子育ては親からの影響が大きく、自分はどうだったか振り返ることも多い。

    自分の自己肯定が低いと子育ての妨げになる。
    自分自身も変わる必要がある。親からの影響はあるとわかるけど、それを親のせいにしてないだけまだ楽か。親は親、自分は自分のやり方があると思っていたので。

    いろいろ人によって子育ては違うし、子供のタイプも違うので一概に同じやり方が通用するとは思わないけど、何らかの子育ての難しさを感じたら、まず自分はどうなのか気付くということが第一だと思った。

    私には反省する材料となり、この本は良かったと思う。手元に置いて忘れないよう努力したい。

  • めも
    ・子どもに「今どう振る舞うか」をぴったりくっついて親の思い通りになるようあれやこれや口出しし、指示していたら、子どもは自ら考え、体験するチャンスを失う。
    子どもが自分自身で人生を切り拓いていける自立した、生きる力を持った姿を、親は目指さねばならない。
    ・飢えている人に魚を釣ってあげるか(ヘルプ)、釣り方を教えるか(サポート)
    赤ちゃんのときなど、本人の能力をはるかに超えているときはヘルプも必要。
    子どもの「できる」を増やすのがサポート。
    無条件に世話を焼きすぎた子にとって、目の前の問題は自分では解決できない「障害」になってしまう。子どもは本来やりたがり、やる気に満ちている。
    ◉子どもはできることを知っている
    ◉子ども自身がよくなりたいことを知っている
    ◉子どもが望むことが起きるまで待ち、必要なサポートはなんでもしようとする
    のが重要。親のこのメッセージで子どもは強くなれる。

    ・自分の優秀さを証明しようと必死になる(傲慢)のは、自分は愛されてはいないかもしれない、という不安や恐れの気持ちがあるから。
    自己肯定感(親からの愛情)とは別物。

    ・親の期待が強く、日々干渉され続けると、「あるがままの自分ではいけない」というメッセージを受けることになる。親の期待通りでいるときだけが「いい子」になってしまう。
    「がんはれ」→今のままではダメ、というマイナスメッセージになってしまうことがあるので注意。
    「早く」も、子どもの今を否定することになる。
    幼ければ幼いほど、過去にも未来にも左右されずに今を楽しむ。今のありのままの子どもの姿を愛することを意識する。

    ・否定的な言葉ばかりかけられると、子どもはほんなダメな自分を好きになることはできなくなる。禁止語、命令語を使わなくていいよう、身の回りに危ないものをおかない、命令しなくてもこどもが動く習慣づけを。

    ・いつもはできることを「やって」と言ってきたら受け入れていい。甘やかすこととは違う(甘やかすのは不必要なヘルプ)。大人だって疲れて誰かにヘルプしてほしいときはある。受け入れてもらえると安心する。それは自立の準備となる。

    ・朝起こすというヘルプは、子どもが自分で起きなくてもよいという状況を作ってしまい、親に依存する。子どもの自立が妨げられる。子どもに責任を教えるやり方…子どもが問題と向き合い、乗り越える方法を考え、結果を受け入れるまでを子ども自身で経験できるよう見守る。

    ・子どもを思い通りに動かしてない?
    ほめることを動機付けの基本として使うと、子どもはほめられて動くようになる。ほめ言葉というご褒美を使って子どもを支配することに繋がるケースも。そして、いい子になろうと努力する子ども…前向きな関係ではない。
    一方、叱られて動くタネを植えられた子どもは叱られると動くようになる。命に関わるような危険なことや人を傷つけるような言動はその場で叱るのが効果に繋がるが、それ以外の「叱る」は罰という意味。
    ほめられる叱られるばかり考えている子は愛することではなく、憎むことを学ぶ。
    ほめるのも叱るのも外からの働きかけ。本当のやる気は外からではなく、子どもの内からわくもの。人の役に立つ喜びが健全なやる気。これは副作用がないし、もともと備わった性質。

    ・手伝ってもらったらえらいね、いい子ね、ではなくありがとうと親の気持ちを言うこと。親の気持ちを聞くと共鳴し自ら動きたくなる。

    ・子どもがルールを守らないときは叱らず結果を体験させる。

    ・指示、命令、小言をなくす
    ×早く起きなさい→おはよう、いいおてんきね
    ×さっさと食べて→おいしい?
    ×何してるの!早く〜!→

    壁に向かって叫ぶと子どもに怒りをぶつけずにすむ。
    起こりそうになったら子どもから離れてクールダウン。
    何が問題か子どもと話す。

    ・自分で選択させ、結果を学ばせる。
    例えば洋服、寒かったと体験すれば次からは自分で考える。

    ・買って買ってと駄々をこねる子どもには
    怒ったりなだめたりせず、買いませんよ、とやさしく伝えて前に進む。駄々をこねたり泣いても役に立たないことを体験させる。

    ・約束は守る。自分の言動に対する結果を体験させないと、平気で約束を破るようになる。

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著者プロフィール

NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事

「2015年 『子どもの心のコーチング【しつけ編】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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