哀しき半島国家 韓国の結末 (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569822266

作品紹介・あらすじ

悪化の一途をたどる日韓関係。韓国の置かれた状況を地政学的に分析したとき何がみえるのか。朝鮮半島全体のダイナミズムを冷徹に読む。

感想・レビュー・書評

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  • (「BOOK」データベースより)
    世に溢れる「嫌韓論」。もちろんその議論には一理ある。しかしそれだけで、日本の国益に資する外交ができるのか。巨大国家・中国が膨張し、北朝鮮の政情が不安定化するならば、いまほんとうに求められる韓国論とはなんなのか。本書は中華地域と朝鮮半島に影響を及ぼしつづけたマンジュ(満州)地方に注目し、三者が演じた相克の歴史を2500年前から一気に概観する。そこで導かれる「北東ユーラシアの地政学」を現代に当てはめたとき、浮かび上がるコリアの近未来とは。わが国がとるべき戦略とは。ベストセラー『語られざる中国の結末』の著者が冷徹に描く、哀しき半島国家韓国の結末。

  • 2014年・平成26年9月発刊
    韓流ブーム 2013年頃から雰囲気一変

    2012年8月天皇謝罪要求 痛惜の念(1990年5月24日盧泰愚大統領を迎える晩餐会の陛下お言葉を踏まえた発言)

    朴槿恵 告げ口外交

    日本側には和解に向け努力したのに裏切られた意識 嫌韓論
    理不尽な韓国の言動に対する日本側の答えが人種差別的態度やヘイトスピーチばかりなら,我々に韓国国内の嫌日論を批判する資格はないだろう。韓国と付き合う必要などないと言い切るだけでは,同じく感情的反日言動で支持を集める韓国の政治家・識者と教養レベルは五十歩百歩ではないか。☆〇〇市・〇〇金の要求・文書じゃなきゃダメだよ・○所の都合でしょ!300929

    日韓は過去千年以上にわたり中国式冊封関係がつくる国際秩序のトラウマ

    コリア半島 挑戦すれば討伐,朝貢すれば共存
    コリア半島の他国のランク付け 中国皇帝の決める順序 日本は東夷 対日優越意識

    1993年8月河野談話
    1995年 アジア女性基金
    1996年 橋本首相おわびの手紙
    1996年 金大中大統領 歴史的訪日 ☆20年前
    2011年8月30日 韓国憲法裁判所判決

    全部日本の植民地支配のせい
    ①国民性(嘘の多さ) 韓国が起源である主張

    弱い人間ほど我を張り,利己心や自尊心が強い。それは弱い人間ほどすべてを失う可能性があることを熟知しており,本能的に利益を確保するために我を張り,利己的行動をとるからだ。中東でもイラク人がよく似た国民性を持っている。コリア半島とイラクの共通点は,その強烈な対外劣等意識である。

    2014年5月 セウォル号事件 一国の大統領としては,より大きな仕事である韓国全体の繁栄と安全保障にこそ責任を持つべき。この点で韓国の有権者は,政治的指導者に対してまったく容赦がないように思える。

    コリア半島は,ポーランドやクルド地方などと同様に複数の列強に挟まれた地政学的に世界で最も不幸な地域の一つ

    2014年7月 中韓首脳会談 日本では反日共闘をメディアが報道
    欧米メディアは単なる経済会談と報道

    事大主義(じだい) 小が大に仕える行動様式
    北朝鮮は激しく批判→主体思想(チュチェ) 中華王朝などへの事大主義の克服を意味

    小中華思想→中華文明圏の中で非漢族的な政治体制と言語を維持した勢力が,自らを中華王朝(大中華)と匹敵する文明国であって,中華の一部をなすもの(小中華)と考える一種の文化的優越主義思想

    常に変わる事大先

    コリア半島は行き止まり廊下 北東側には険しい山々
    遼東半島,マンジュ地方から外的→防ぐことは容易ではない。

    イラク 肥沃で平坦な土地には自然の要塞がない→国民性の根源が弱さ→自然の要塞を持たない民族の地政学的悲哀

    コリア半島→出兵・侵入しても国力を消耗するだけ,征服・支配のコストが高すぎる。

    隣国に信頼できない魑魅魍魎(ちみもうりょう)を持ちながら自然の要塞のない中小大陸国家

    白頭山(ペクトウサン) 中朝国境にある火山 コリア国家発祥の地

    中国では長白山 歴史をめぐり問題化☆竹島と同じか?隣国で領土問題がない国家はないか?
    コリアタウンがないソウル 反中意識☆チャイナタウンのメモミスか?

    中華とは場所・一度中原を支配すれば,遊牧民,狩猟民,誰でも中華になれる
    洛陽盆地を中心とする中華 東夷(とうい・夷=低い) 西戎(せいじゅう・=遊牧民) 南蛮(焼畑農耕民) 北狄(ほくてき・狩猟民)

    ウイグル人 中東を源,一神教のイスラム
    漢族の世界では人間が神をつくる・法治ではなく人治,善悪の判断を祖先と賢人に委ねる。

    紀元前5~6世紀から大戦までの 中華 コリア マンジュ ☆イラストで分かりやすい

    コリア半島の近未来予測 24パターン☆全部の可能性を記述・10年後見返したとき,必ずどこかの分析と近いはず!

  • 文字通り、コリア半島の行く末を占った一冊。

    マンジュ(満州)を中国の一部と考えず、コリアとマンジュを古代の歴史から振り返って、今後のチャイナ(中国)とのパワーバランスの観点から分析している点が新鮮だった。

  • 2015/06/19:読了
    6章までは、非常に実になる本だった。
    7章以降の未来予測は、今の自分にはあまり必要ないので読み飛ばしたが、外交や商売で韓国や中国とつきあう場合は、このようなケースごとのシナリオをつくって、現在の対応を決めていく必要はあるんだろうと思った

  • 経済雑誌で勧められていたので。

    中国、韓国、満州、日本の歴史をマトリックスを使った手法で分析した分析方法自体は目新しかったが、
    結論はとくに目新しいものではなかった。

    中国の国力の強弱が主要な要因となって、
    満州、韓国が協力したり争ったりしている、ということらしい。

    それを踏まえて、将来の日中韓の動向も分析されていたが、
    マトリックスの個々の内容が煩雑すぎて、
    結論まで行き着けない。

    前半の方が、個人的なエピソードや知見がちりばめられていて面白かった。

  • 安倍首相に近い宮家邦彦のコリア分析。

    前半は、いろんなエピソードや、過去2千年間の満州地域およびコリア半島を巡る地政学からの歴史を見つめたりと、結構面白く読めた。

    「コリア半島が他国との上下関係をつけるとき、決定的に重要なるのは中国皇帝の決める序列である。日本は同半島よりもさらに劣る『東夷』だったに違いない。こうした対日優越意識が、日清戦争後に突如逆転する」

    「韓国に文化財が少ない理由は、朝鮮戦争の影響もさることながら、秀吉がコリア半島の文化財を徹底的に破壊したからだと韓国は主張するが、実際には秀吉以前から儒教を重んじる李氏朝鮮が仏教寺院や仏教文化財を徹底的に破壊・弾圧した」

    「韓国は他国から侵略されても、他国を侵略したことは一度もないと主張する。だが実際には、8世紀の新羅の入寇、1019年の刀伊の入寇、1274・1281年の元寇、1419年の応永の外寇など、コリア半島勢力が日本に何度も侵攻しているのは歴史的事実だ」

    「その東アジアでいま、巨大なパワーシフトが起きている・・・(略)・・・冷戦時代に当然視された日米韓の三国連携も、今の韓国にとっては数ある政策オプションの一つに過ぎない」

    ただ後半は、今後のコリア半島のシュミレーションとして、24ものシナリオが長々と展開されるので、ここから読むのが一気にペースダウン。

    最後に「韓国と北朝鮮はこのパワーシフトに対応し、それぞれ自らの外交政策を冷静かつ、迅速に再調整し始めた。韓国の原則は、冷戦時代にのみ機能する『日米韓連携』でなく、伝統的な対中華『冊封関係』となった可能性がある」

    過去2千年に渡り、コリア半島にとって中華は近すぎ、大きすぎ、かつ魅力的すぎる存在であり、恭順し柵封関係に入れば半島の安全保障は確保できたという地政学的記憶に舞い戻るのは自然の成り行きであるのがよく理解できた。
    そうなると、日本の次なる相手はコリアではなく、中国ということになってくる。

  • いろんな韓国本が出ていて、どれもなかなか面白いと思っているのだが、結局、具体的にかの国とどう付き合うべきかという方法を提案している本はあまり記憶にない。
    そこをこの本は、記述している。
    そのために考えるべき状況を色々と条件分けして展開しているのが、主な内容。
    ところが、そこをほとんど読み飛ばしてしまった。
    元官僚ということらしくて、頭いいし分析も鋭いのだろうが、そういうものが読みたくなかったわけか、つまんなかったのだ。
    結局何なのと。
    こういうのが読みたい人にはいい本だとは思う。

  • まず。この書名はなんとかならんのか。これじゃまるで単なる「嫌韓論」になってしまう。実際は、それとは正反対で有益な地政学的内容。最近の東ユーラシアの状況が明快に理解できる。

  • 事大主義 強いものに付き従う 孟子 以小事大 はっきりした自分の主義、定見がなく、ただ勢力のつよいものに付き従っていく

    コリア人の性格はイラク人に似ている イラク ローマ、トルコ、クルド、ペルシャ、ペドウィンに囲まれ、チグリスユーフラテス川に挟まれた肥沃で平坦な土地には、自然の要塞がない。激しやすく、ときには暴力的で外国人には扱いにくい

    激情で、狭量で、自尊心ばかり強く、協調性にかけるのは、過去3000年、東西南北の各国が住人を殺戮搾取しながら通り過ぎていったから

    ソウルに中華街がない
    中国人が多い所 中国朝鮮族の出稼ぎ労働者のいるところ

  • 隣の国の歴史的傾向、そうなる理由や日本の対応など、多くのパターンへの考察、提言があり面白い。

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著者プロフィール

1953年神奈川県生まれ。東京大学法学部を卒業後、外務省に入省。外務大臣秘書官、在米国大使館一等書記官、中近東第二課長、中近東第一課長、日米安全保障条約課長、在中華人民共和国大使館公使、在イラク大使館公使、中近東アフリカ局参事官を歴任。2005年8月外務省を退職し、外交政策研究所代表を務める。2006年4月より立命館大学客員教授。2006年10月〜2007年9月、安倍内閣で総理大臣公邸連絡調整官。2009年4月より、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。

「2023年 『通説・俗説に騙されるな! 世界情勢地図を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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