だれが沖縄を殺すのか 県民こそが“かわいそう"な奇妙な構造 (PHP新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569830360

作品紹介・あらすじ

米軍在沖縄海兵隊を不当解雇された元幹部が、沖縄と米軍の真の姿を激白! 辺野古移設とカネの問題、中国の影……その偽らざる真相とは。

感想・レビュー・書評

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  • 沖縄をめぐる実態。
    メディアだけでなく、取り巻く全ての環境が胡散臭い。その胡散臭さはある意味確信に基づくもので、政治的な意図が透けて見える。

    某国の意向が思いっきり入ってるんだろうね。

    例えばこういう本が出て、映像がネットに配信されても突っ込んで調査しようとしない大手マスコミ。

    本当に10年後、20年後にはどうなっているのか空恐ろしくなる。

  • 本書に書いていることが、沖縄の実態なのかを知るために
    もっと、著者の事は知るべきと思い本書を手に取った。

    沖縄の基地問題に対する批判の部分もあれば、
    著者は元米軍基地の在沖米海兵隊政務外交部次長だった経歴があることで、
    内部の実情をよく把握していると本書では感じるが、米軍寄りの発言も確かにある。

    例えば、「米軍関係の善行は報道されない」という事実。

    2015年1月に起きた、高齢者が自転車ごと海に転落したところを
    米海兵隊員が救出したことを報道しない沖縄のマスコミは偏向報道だと言う。

    また、2011年3月16日に行った、大震災で「トモダチ作戦」という救出活動を行った。
    延べ24000人の将兵、190機の航空機、24隻の艦艇が参加。
    その事を沖縄のマスコミは何一つ報道しなかった。
    逆に沖縄から、こういう行動(トモダチ作戦)を批判することに対する疑問も著者は書いている。

    一方、沖縄に対する厳しい発言もある。

    例えば、1945年の沖縄戦では、住民を巻き込んだ激しい地上戦で
    20万人余りの人が犠牲になった。
    そのうち沖縄県民は12万人で当時の県民の4人に1人にあたる。

    その点を踏まえて、著者は、アメリカ人である私が挙げるのは心痛い事実だが
    日本の一般の人々も当時多大な犠牲を出した。
    けっして沖縄だけではない。
    東京大空襲では10万人の犠牲者。
    また、広島の原爆投下では14万人、長崎での原爆投下では、7万人の命が奪われた。

    「沖縄だけが捨て石になった」、「沖縄県民だけが犠牲を強いられた」という表現が
    とても言えない事実であると著者は言う。
    極端な被害者意識からそろそろ卒業して、そのような意識を煽る報道や教育の
    あり方もよくよく考えるべきだと著者は言う。

    この本、全体に通じるところは
    「日本を愛するアメリカ人として、沖縄と日本の危機を鋭く告発する」姿勢はある。
    この気持ちがあるから、あえて皆が言わない嫌なことも言ってくれていると信じたい。

    本書は沖縄と日本、そしてアメリカとの関係を知るためには良い本であることは間違いない。

  • 自分も沖縄は大好きで年に2度ほど行くことがこの15年くらい続いているが、そんな自分でも「目から鱗が落ちる」沖縄の真実の姿に驚きも感じながら読みました。
    様々に存在する「沖縄問題」には外部要因のものもあれば、沖縄自らが作り出している問題もあり、事は簡単ではないことは誰でも解ることだ。だからこそ、誰もが「沖縄問題」に無関心ではいけないのだ!

  • 沖縄に関する驚くほど冷静な分析。色々なものが複雑に絡まっているが、やはり沖縄県民がかわいそう。翁長は論外で、琉球新報と沖縄タイムスが癌なのは良く知られているが、辺野古移設では問題が解決しないこと、普天間基地が世界一危険なのは作り話であること、沖縄に米軍基地の7割以上があることは数字のマジックであることなどは新鮮な驚きだった。

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著者プロフィール

ロバート・D.エルドリッチ
1968年、米ニュージャージー州生まれ。90年に米国バージニア州リンチバーグ大学国際関係学部卒業後、文部省JETプログラムで来日。99年に神戸大学法学研究科博士課程後期課程修了。政治学博士号を取得。01年より大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授。09年、在沖米海兵隊政務外交部次長に就任。15年5月同職解任。日本戦略フォーラム上席研究員やエルドリッヂ研究所代表など

「2022年 『これはもう第三次世界大戦どうする日本 - “プーチンの核”“台湾侵攻”どっちが先か -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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