「できる人」が会社を滅ぼす

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569831886

作品紹介・あらすじ

「できる人(=一見優秀、でも実際は仕事をさばくのがうまいだけの人)」が、「真のできる人」になって自分と会社を元気にする方法を指南。

感想・レビュー・書評

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  • 【本書第1章より抜粋】
    ・毎日遅くまで残業し、大量の仕事をこなしている
    ・上司が期待する通りの結果を導き出そうとする
    ・目の前の仕事で、人よりも高い実績を上げている
    ・決断が速く、自分が決めた方向へと部下をぐいぐい引っ張っていける
    ・会社から与えられた自部門の数値目標だけは達成しようという姿勢を示す
    ・不具合やさまざまな問題が起こっても、とりあえず事を丸く収める調整能力がある

    皆さんの会社でも、こうした人物が「できる人」と目されていませんか。

    しかし実は、こうした表向きの「できる人」、昭和の時代に優秀な社員と言われてきたタイプの社員こそが今、
    会社をジワジワと滅ぼしているのだと言ったら、皆さんは驚きますか。
    このタイプの人は、自分でも気づかぬうちに「ワナ」に陥っています。
    目の前の成果をきちんと出し、優れたリーダーのように見えても、
    その仕事のやり方には根本的かつ深刻な問題が潜んでいるからです。

  • 「できる人」の定義はおもしろい。エピローグの何のために自分は働いているのかの答えの一つが、会社のためではなく、自分と愛する家族のために働いているは、本当にそのとうりだと思う。

  • アメリカでは、アップルやグーグルのようにイノベーションを生み出す企業が、日本ではあまり誕生しておらず、シャープのように一時は液晶で大成功を納めた企業も今では韓国、中国企業の後塵を配し、今や台湾企業の傘下である。また、日本企業のなによりの強みであった「信頼」というブランドも揺らいでおり、三菱自動車や東芝のように深刻なコンプライアンス問題が続発している。

    その背景には、日本企業において、出来る人とみなされるのは、実は仕事を「さばくのがうまい人」だからである。そうした人たちが陥りがちなワナがある。

    大量の仕事に忙殺されて、それを「どうやるか」だけを考えるようになっている。その弊害は、考える力が衰退することである。とうやるかだけを考えてさえいれば、当面目の前の仕事は処理され、会社は廻っていく。従来のやり方を転換し、イノベーションを起こさなければならない時は必ずやってくる。その時、考える力が弱ければ、新し勝ちなど生み出すことなどできるはずはない。

    脱却方
    問題が起こった時は調整ではなく、議論を戦わせる事が大切である。きちんとぶつかる力を身につける事が必要。そのためには、目指すものを共有することである。そっちょくな意見をぶつけあえば、お互いを理解するきっかけにもなる。相手の正直な気持や素顔を知るからこそ
    信頼も生まれる。調整は、そういった意見の交換を封印することが多い。その場はうまく収まっても、問題は先送りされ、相手の不信感も募る。

  • アメリカでは、アップルやグーグルのようにイノベーションを生み出す企業が、日本ではあまり誕生しておらず、シャープのように一時は液晶で大成功を納めた企業も今では韓国、中国企業の後塵を配し、今や台湾企業の傘下である。また、日本企業のなによりの強みであった「信頼」というブランドも揺らいでおり、三菱自動車や東芝のように深刻なコンプライアンス問題が続発している。

    その背景には、日本企業において、出来る人とみなされるのは、実は仕事を「さばくのがうまい人」だからである。そうした人たちが陥りがちなワナがある。

    大量の仕事に忙殺されて、それを「どうやるか」だけを考えるようになっている。その弊害は、<u>考える力</u>が衰退することである。とうやるかだけを考えてさえいれば、当面目の前の仕事は処理され、会社は廻っていく。従来のやり方を転換し、イノベーションを起こさなければならない時は必ずやってくる。その時、<u>考える力</u>が弱ければ、新し勝ちなど生み出すことなどできるはずはない。

    脱却方
    問題が怒った時は調整ではなく、議論を戦わせる事が大切である。きちんとぶつかる力を身につける事が必要。そのためには、目指すものを共有することである。そっちょくな意見をぶつけあえば、お互いを理解するきっかけにもなる。相手の正直な気持や素顔を知るからこそ
    信頼も生まれる。調整は、そういった意見の交換を封印することが多い。その場はうまく収まっても、問題は先送りされ、相手の不信感も募る。

  • 就職する前に読めてよかった

  • 本質を考えて仕事をするべき、ということを書いた本。『Creativity Inc.』等とセットで。

  • 仕事で評価されがちな、「上司の的を当てるのがうまく、捌くのが早い」人を、カッコつきの「できる人」としてそういった人ばかりになる危険性を説いた本。
    意外をその危険性が認知されていない現状において、価値のある啓蒙をする一冊。トップダウンだけでなくボトムアップでもできる方策としてコアネットワークの構築という策を提示している点も、有益。
    ただ、組織として解決を図る上で、どうやってそう行った人たちを処遇するかまで踏み込んでいれば尚良かった。「できる人」は従来型の目標管理型人事評価に対して最適化した行動を取った結果であることは間違いないので。

  • 自身に当てはまりそうなことがたくさんあり、ドキッとした。こなす人間ではなく生み出す人間になる。

  • 自分は仕事ができる、またはできる人になりたいと思っている部下に読んでもらいたい。勘違いをしたまま歳を重ねないために。

  • 本書でいう「できる人」とは、「一見優秀、でも実は仕事をさばくのがうまいだけの人」のこと。こうした人が増えると、企業のイノベーションを起こす力や変革力は衰退し、会社ではその転換がうまくいかなくなる。組織風土・体質改革の第一人者がこうした現状に警鐘を鳴らすとともに、仕事の意味・目的・価値を考える「真のできる人」になって、自分と会社を元気にする方法を指南する。


    第1章 なぜ「できる人」が会社を滅ぼしていくのか
    第2章 「仕事をさばく」というワナとその脱却法
    第3章 「先入観ですぐに答えを出す」というワナとその脱却法
    第4章 「自部門のみのエキスパート」というワナとその脱却法
    第5章 「調整力がある」というワナとその脱却法
    第6章 「悩めるミドルの結束」が会社を変える
    エピローグ 「真のできる人」になるために

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著者プロフィール

株式会社スコラ・コンサルト代表
東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。大学院在学中にドイツ語語学院を始めた学生起業家のひとり。30代の頃にはNHKテレビ語学番組の講師を務めるなど幅広い経験を持つ。ビジネス教育の会社を設立後、企業風土・体質の改革に独自の手法を考案し実践している。

「2020年 『なぜ、それでも会社は変われないのか 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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