「AI失業」前夜――これから5年、職場で起きること (PHPビジネス新書)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569840802

作品紹介・あらすじ

AIに仕事が奪われる? 自分の仕事は減る気配すらないんだけど……。そう油断するなかれ。すでに始まっている「残酷な変化」とは?

感想・レビュー・書評

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  • 今読んでいるのが2023年の年始。
    この本でいう5年目にあたる年だ。
    興味深く読ませていただいた。

    AI失業があったとしても新しい雇用は生まれるでしょってなんとなく思っているわたしだが、AIが社会に大きな影響を与えていくのはたしかなことだとは思うので、自分と社会と便利と豊かさと…考えていきたい。

    気になった点
    ・著者は記事を書くときにスマホで調べた記事を使っていると書いていた。
    →ここの部分を読んで、なんかこの本に対してもそうなのかなと思ってしまった。
    ・AI失業に対して40代以上は今何をすればいいのかというところで、金融資産を増やすと書いていた。しかしそれは所得がそれなりにある人に対してだ。多くは氷河期世代であったり、子育て世代であり厳しいのではないか。そこの人たちに対しての考えも書いて欲しかった。
    ・だろう。たぶん。はず。が多すぎて著者の予想でしかなくてあまり現実的に感じられないところがあった。未来について書くからしょうがないのか???


  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/713106

  • 人不足と人余りが業界ごとに二分する社会において、
    政府として、企業として、人として、どうすべきか、という内容。
    タイトルに「AI」と入っているが、著者はAIに明るくない模様。

    スーパーコンピュータで学習したAIが「強いAI」??
    なのでアルファ碁は「強いAI」だという。
    私の知る範囲では、これは大きく間違った解釈だと思う。

    で、著者は1か月16本の連載をしていることに言及。
    その中で文明の利器による効率性の向上に触れており、
    「ググって記事を30分程度読めば、情報は集まり記事は十分作れる」
    と、誇らしげに書いている。

    強いAIや弱いAIの定義を間違えること自体、
    褒められたことではないが些末な問題だと思う。
    ただ、短時間でググって得た情報を基に本を書いている、
    ということ自体に著者の不誠実さが感じられる。
    結果として本書の内容全体が、とても信頼性が低いように感じる。

    私が他人に本書を薦めることはことはまずないだろう。

  • ●今、家電メーカー各社や国内流通各社が、人工知能時代が到来したと言うことで急速に研究者を雇い入れて力を入れているのは一言でまとめてしまえば弱いAIの領域になる。何しろ年間1兆円を投下するGoogleやアマゾンと同じ研究開発をやっても勝つことができない。だから日本企業は数十億円の研究開発費で実現できる、弱いAIでの差異化に資金を投下しているのである。
    ●システム化で仕事が楽になるのは一時的
    ●パワードスーツのおかげで、パートアルバイトの仕事が、高度化している。
    ◾️そもそも、涼しい部屋の中でパソコンの画面に向かっているだけで高給がもらえる仕事なんて、AIがあろうと無かろうと、必要ない仕事ですが?

  • とても具体的で説得力あり。まさに今役立つ考え方もえらた。

  • 先ず銀行員、弁護士、会計士、行政書士、内科医、学者など専門領域が(雇用は残るが)人工知能に代替可能となる。完全な自動翻訳など汎用型への発展はその次。クリエイティブな頭脳労働はいずれ消え行く。2045年のシンギュラリティで人工知能の能力が人間を超えるまで残酷な現在が続く。仕事が減る職場では若手サラリーマンの芸人化がはじまる。今後生き残れる仕事は人工知能の事業開発、人工知能に出来ないコミュニケーション能力を使う仕事、そしてブルーカラーの仕事。人工知能による企業の生産性向上が進めば株主など資本家は儲かる。

  • 専門領域の仕事から消滅する。
    ネコを見分ける技術から始まった。
    アルファ碁は引退=スーパーコンピュータを他の分野に使いたかった。

    10年間で専門領域の仕事がなくなる。
    その次の20年で、クリエイティブな仕事もなくなる。
    汎用人工知能に至るまでにはニューロコンピュータなどの新しい技術が必要。その時点でも意識はない。
    30年後にはシンギュラリティがやってくる。

    AIが医者や弁護士の仕事をするのは可能。ただし開発には大型コンピュータが必要なため開発が進まない。

    AI失業は金融と運輸から始まる。開発してもペイする分野。他の分野(弱いAI)は開発が進まない。
    15年たつと現在のスパコンと同様の能力のパソコンが量販店で買える。

    世の中でパワースーツを身につけて仕事をすることが当たり前になったため、忙しくても儲からなくなった。
    スマートフォンの次は音声入力。アレクサのような人工知能。

    スマホのような便利なもので仕事が楽になる=みんなの生産性が上がる=仕事の単価は下がる=仕事は増えても給料が下がる。
    パートアルバイトの仕事が高度化する(AIの助けがあるから)=単価が下がる。

    アメリカでは正社員と非正規社員の区別はない。フルタイムとパートタイムの区別があるだけ。
    正規労働者をフルタイムで働く安価な労働力、にする圧力。シフトの穴を埋める目的。ユニクロが正社員化している理由。

    ロボティックプロセスオートメーション=事務仕事のオート化。金融分野で多い。

    日本の規制はどうなるか。運転手の存在を規制すれば、給料は下がっても失業は起きない。医者も規制で守られる。
    ウーバーも規制されている。サンフランシスコではウーバーのおかげで旅客需要は5倍になった。レンタカー需要も減った。

    人工知能のペット=2018年型のアイボは機械学習が組み込まれている。費用は毎月かかる。
    amazonエコーがペットのかわりに話しかけてくる時代になる。
    amazonミュージックアンリミテッドはエコーを所有していると安い。

    映画「トレインスポッティング」=人生は選択だ。人工知能がひとりひとりにある状態では、選択も必要がなくなる。

    amazon恐怖銘柄指数=アメリカの大手小売業が組み込まれている。
    amazon、グーグル、マイクロソフトの人工知能が格段に良い性能。

    2023年の労働市場は、足りない企業と余っている企業に二分化される。
    工場とホワイトカラーは余る。
    宅配、介護、病院では不足する。
    若手サラリーマンの芸人化=いい仕事の競争が激しい世界。
    介護士が話し相手をする代わりにAIスピーカーが代替する。

    肉体労働が見直されるが、先に賃金が下がるので労働集約作業の単価は上がらない。人手が集まらないまま、外国人労働者に頼るから、ますます単価は上がらない。

    これからの仕事=
    1、人工知能関連、早くから人工知能に親しむ。コンピュータの初期と同じ。
    2、コンピュータにできないこと、ホスピタリティが必要な仕事などを目指す。
    3、メカトロ人材を目指す=現業をいとわない。指の再現は不可能。給与水準の高いブルーカラーー電気工事士、測量技術者、造園工、配管工。鉄筋工、型枠、塗装など。

    40代以上は金融資産を貯めて働かせる工夫をする。
    儲かる仕事は社会のひずみを利用したもの。それがなくなれば、儲かる分野は急激に減る。

  • 「5年後」がそんなに遠い未来ではないと実感できる。これから5年で大きく世の中が変わり始めることを実感できる。今、まさに変化のときに立ち会っている。書かれていることはかなり身近なこととして感じられた。新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』への言及もあり、読み比べると面白いかも。しゃべるアシストは「PSYCHO-PASS サイコパス」の朱の部屋を連想した。

  • AIが人間の仕事を大きく代替するのはまだ先のことだけど、そこに至るプロセスでいまわたし達はどう立ち振る舞えばいいのか…そういう近い将来の展望を解説した本です。過去の技術革新の歴史と関連付けてこれからの時代の予測をしており説得力があります。
    4年後の2022年には日産・ルノー連合がレベル5の自動運転車を発売する予定なんだとか。2022年といえば今年入学の4年制大学生が卒業する年…こんなにも目前に迫っているんですね。
    本書の未来予測は具体性がありましたが、その解決策はいまいち釈然としなかった印象です。本書が提案しているように、個々人の仕事量は今より減るもののベーシックインカムによって生活水準は保たれるということがあればそれはユートピアなのでしょうが、そう上手くいくのでしょうか…。

  • 頭のいい人だなと思った。人の興味をうまく引きながら、論点を整理して進めていく語り口は明快。論旨も論証のもと、無理のない結論。

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著者プロフィール

経営戦略コンサルタント

「2022年 『日本経済 復活の書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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