東大→JAXA→人気数学塾塾長が書いた数に強くなる本 人生が変わる授業

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569840833

作品紹介・あらすじ

「数字に強い」とは、1)数字を比べる、2)数字を作る、3)数字の意味がわかること。本書を読めば数学が苦手な人でも数に強くなる!

感想・レビュー・書評

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  • 等分除と包含除の区別が?

    • 9999modaさん
      私もこの区別がよくわかりませんでした。"数字に弱い人の大半は、割り算に対する理解が不十分だと思います"とのことで、ちゃんと区別したいと思った...
      私もこの区別がよくわかりませんでした。"数字に弱い人の大半は、割り算に対する理解が不十分だと思います"とのことで、ちゃんと区別したいと思ったのですが、、
      2020/08/14
  • 数字に弱い私がなんとか最後まで読了できたのはすごいと思いますが、途中何か所かは難解で人に聞いてようやく理解できたところもありました。やはり数字に強い人が書くと端折ってしまうような些細な箇所も、これ以上かみ砕いて解説できないくらい丁寧に書いてほしかったです。もっと簡単丁寧に数学のことを教えてくれる本は無いのかしら?

    記憶に残ったところは芸術関連。美術も音楽も数字が関係しているとは知らなかったので、非常に興味深かった。

  • 1260

    数学に強いということは既存の公式を適切な場面で使うことができるだけでなく、それらを組み合わせて未知の問題を解決していく方法を探り、最終的にはまたその新しい問題に対する公式や解法を一般化できるということ


    「数字を語れない者は去れ」(孫正義) 「会計の数字は飛行機の操縦席にあるメーターみたいなもの。実態を表していなければ正しい方向に操縦はできない」(稲盛和夫)   「数字算出の確固たる見通しと、裏づけのない事業は必ず失敗する」(渋沢栄一) 「数字なき物語も、物語なき数字も意味はない」(御手洗冨士夫) 「経営とは数字である。同じく仕事も数字である。人が動く、そしてものが動くと、数字は必ず動く。数字は結果であり、業績を表す」(鈴木



    IT企業グーグル( Google) の社名の由来をご存じでしょうか?  グーグルの社名は、 10 の100乗( = 1 の後に 0 が100個並ぶ数) を意味するグーゴル( googol) を、共同創業者のラリー・ペイジが誤って 綴ったことに由来するといわれています。  グーゴルは、アメリカの数学者であったエドワード・カスナー(1878 − 1955) が、『数学と想像力』という著作の中で初めて紹介した数の単位です。かねてからカスナーは、子ども達に数学への関心を持ってもらおうと1の後に0が100個続く数の名称を考えていました。そこで何かいい名称はないか?と甥のミルトン・シッタ(当時 9 歳) に相談したところ、「グーゴルはどうか」と提案され、これを採用したということ


    数に強い人は暗算が恐ろしく得意、というよりもむしろ、概算(おおよその数を見積もること) が得意な人です。  これに関しては、 20 世紀の最も重要な経済学者であり、マクロ経済学を確立したことでも知られるイギリスの ジョン・メイナード・ケインズ がこんなことを言っています。   私は正確に間違うよりも、むしろ漠然と正しくありたい( I'd rather be vaguely right than precisely



    また「白鳥の湖」などの作曲で知られるチャイコフスキーも 「もしも数学が美しくなかったら、おそらく数学そのものが生まれてこなかっただろう。人類の最大の天才達をこの難解な学問に惹きつけるのに、美のほかにどんな力があり得ようか」  という言葉を遺しています。   19 世紀のイギリスの詩人ジョン・キーツが書いた『ギリシャの壺に寄す』の最後には、こんな一節もあります。 「美は真なり。真は美



    一方、「美は真なり」とは美しいものは真実であるという意味


    一説には、白銀比を日本に定着させたのは聖徳太子だといわれています。実際、彼が建立した法隆寺の五重の塔や伽藍配置には白銀比が随所に盛り込まれています。また、目盛りにが登場する 曲尺 が使われ始めたのも聖徳太子の時代です。  黄金比には対数螺旋に代表されるようなダイナミックな美しさがあるのに対し、白銀比は質素と堅実さを良しとする日本人の感性にマッチする、合理的な美であるといえるかもしれませ



    さらにデザイン上の美とはやや趣向が違いますが、「5・7・5」の俳句にも白銀比の近似値(約 5: 7) が含まれているのは偶然ではないと考える人もい



    この言葉にはモデル化によって本質を単純化することができる人の特徴が如実に表れています。それは、  ・ 短い言葉で説明できる  ・ たとえ話がうまい  という2つの特徴です。   誤解を恐れずに言えば、本質はいつも単純です。単純でなければ本質でないとも言えます。 だからこそ、本質は短い言葉で説明できるはずなのです。  モデル化を試みようとしても、本質が見極められずに悩むことがあるでしょう。そんな時、たいていの人は複雑に考え過ぎているものです。一度立ち止まって、今までの考えを忘れてください。シンプルに考え直せば、きっと本質に繫がる緒が見つかるはずです。   また本質は多くのことを統一的に説明できるものです。一見まるで関連がないと思える複数の事例の中に類似性が見つかれば、その類似性の中に本質があり



    巻頭でも紹介したキヤノンの御手洗冨士夫会長の言葉を再度詳しく引用させてください。これはある雑誌のインタビューで語られた言葉です。  「目標を数字で表現すると、その数字の実現に何をどうすればいいのか、誰がどのような筋書きでどのような仕事をし、それにはどんな場面が必要なのか、方法論としての物語が浮かび上がってくる。……数字なき物語も、物語なき数字も意味はなく、実行も達成もできないでしょう。数字とその実現を約束する物語を示すことで、経営計画の信憑性を高め、市場や株主からの信頼性を確保する。数字力が言葉に信の力を

  • 文系、理系は関係ない。
    数字に強い人は、人生を得する。

    僕は典型的な文系で数学は嫌いな教科だ。
    それゆえ、なるべく数字を避けてきたが社会人になるとそうはいかない。
    何をやるにしても数字がつきまとってくるのである。
    また、数字に強ければもっと違ったアプローチの仕方があったと後から思うことも多々ある。

    数に強くあれば、新しい道が拓けるのは間違いないだろう!

    ○数学は論理的思考を身につけ、問題解決能力を磨ける
    ○数に強くなる為に、知識と理論は必要。
    数字を比べる、作る、意味を知ることが大事

  • すごい人が数について説明するとこれだけ面白くなるのかと思いました。わかりやすく例を挙げて解説しており、続きが気になりどんどん読めました。

  • 確かに内容を全て理解できれば数字に強くなれると思う。少なくとも高等学校数学を理解していないと無理だと思う。なので、黄金比だけでも覚えておきます。1−1.618です。

  • 確かに数字はこれから特に必須スキルだろうと思う。
    著者が言いたいことは痛いほど伝わってくる。
    高等数学を勉強しろと言っているのではない。
    「数に強くなれ」という。
    本書では「鍛えられる」と記載されているが、果たして本当だろうか。
    数字は実は感覚的な部分も多くて、持って生まれた素養もあるのではないかと思う。
    この本を同じように読んでも、スッと入ってくる人と、全く受け付けない人といるような気がしてしょうがないのだ。
    ちなみに私は前者だ。書いてあることは納得だし、自分でも一部意識して実践していることもある。
    私自身は文系だし、高校時代に数学を諦めた方だ。
    しかしながら根拠はないが、決して数には弱くないと思っている。
    特に本書では「割り算」をどう捉えるかについて書かれているが、これも非常に納得。
    「割り算」こそ、ビジネス上で非常に重要な計算だからだ。
    要は「比較」なのだが、これが出来ない人が多くて、社内での説明に苦労した思い出がある。
    計算結果を見せるとみんな納得してくれるのだが、それでは自分で割り算で計算してみるかというと、なぜか出来ない。
    比較する発想がないのか、比較してどんな答えが出るのか想像できないのか。
    数に強い人は、計算する際にはほとんど答えが見えていて計算している。
    具体的な計算結果の数値ではなく、「こうなるだろうな」という感覚。
    これが分かるから、計算してみるのだ。
    結果に違和感があれば、何かが違うと元の数字や計算方法を見直したりする。
    この感覚は本当に鍛えられるのだろうか。
    持って生まれたモノ的な気がしてしょうがない。
    それではなぜ文系の自分がこの感覚が備わっているのか。
    やはりソロバンの影響は大きい。
    小学生の頃に珠算を習っていたのだ。
    だから高等数学は挫折してしまったが、算数自体は決して嫌いではない。
    特に計算は昔から早かったし、正確だった。
    今でも数字や計算に対してアレルギーはほとんどない。
    むしろ今からでも高等数学を勉強したいとさえ思っている。
    もう一つビジネスで数字が非常に重要な理由は、それが「論理」だからだ。
    会社の会議でも感情で話をする人は案外と多い。
    特に役職が上になるほど、感情的になる人が多いのはなぜだろうか。
    数字は感情が入り込む余地が限りなく少ないはずだ。
    もちろん単なる数字も、見方によっては解釈も変わる。
    その際はまた新たな比較対象の数字を持ってくればいい。
    見え方はドンドンと狭まっていき、より正しい答えへと近づいていく。
    数というのは本当に神秘だ。そして深淵だ。
    だからこそ、ビジネス上でも上手に使いこなしていきたいと思う。
    (2020/12/30)

  • 読んでいるうちに数学がとても魅力的に思えてくる本だ。大学受験レベルで数学に挫折した自分だが、本書には数学のコツも書かれており実用書でもある。

  • 世の中を俯瞰する場合、定量的に如何にシンプルにモデル化できるか。GDPや出生率などの大体の数値を把握しておく。黄金比やフィボナッチ数列の話や暗算の方法など、学生時代に、こんな本に出会っていたらと思う一冊。

    宇宙は数学という言葉で書かれているという、ガリレオガリレイの言葉は、数字の偉大さを思わずにはいられません。
    そして、私は正確に間違うよりも、むしろ漠然と正しくありたいというケインズの言葉も、勇気づけられます。

  • 冒頭に幾つかの名言が引用されていたが、"数字なき物語も、物語なき数字も意味はない。" のように仕事をしていく中で「数に強くなる」ことが大事だと思い手に取った本。
    2時限目 社会 と6時限目 数字を作る が参考になった。

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著者プロフィール

1974年、東京都生まれ。永野数学塾塾長。東京大学理学部地球惑星物理学科卒業。同大大学院宇宙科学研究所(現JAXA)中退後、ウィーン国立音楽大学(指揮科)への留学。副指揮を務めた二期会公演が文化庁芸術祭大賞を受賞。わかりやすく熱のこもった指導ぶりがメディアでも紹介され、話題を呼んでいる。著書に『とてつもない数学』(ダイヤモンド社)、『ふたたびの高校数学』(すばる舎)、『教養としての「数学Ⅰ・A」』(NHK出版新書)など。

「2023年 『大人のための「中学受験算数」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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