「対話と決断」で成果を生む 話し合いの作法 (PHPビジネス新書)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569851846

作品紹介・あらすじ

◆リーダーしか発言しないチーム、結局何も決まらない会議……
◇形だけの対話から脱却し、成果を生む「話し合いの作法」とは?
◆言いたいことが言い合える有意義な場をつくる全技法!

ふと気づくと、「偉い人」やリーダーしか発言していない会議、
長時間話しても、有意義な結論が出ない打ち合わせ……
こうした「残念な話し合い」が今、日本のいたるところで発生している。

しかし、立教大学で人材開発・組織開発を研究する中原淳氏は、
現代の職場やチームでは、多様な人々とともに「答えのない問い」に挑み、
試行錯誤しながら、その先に解決を目指す必要があるため、
「話し合い」の重要性は今後ますます増していく、と語る。

そこで本書では、メンバーの相互理解を促す「対話の作法」と、
納得感ある結論を導く「決断の作法」を合わせた、
「話し合いの作法」について、わかりやすく丁寧に解説。

職場や組織で発生する「分断・対立・多様性」を乗り越え、
チーム・メンバー全員の力で成果を生む技術がここにある!

【本書の内容】
第1章 話し合いが苦手な国、ニッポン
〇話し合いが苦手な日本人、その3つの理由とは?
〇「一見、仲がよい」だけでは、心理的安全性は高くない?
〇表層のダイバーシティと深層のダイバーシティ

第2章 「話し合い=対話+決断」――よい話し合いのプロセスとは?
〇「対話」と「決断(議論)」─話し合いの2つのフェイズ
〇日本全国で発生中!「残念な話し合い」5つの病
〇究極の病「対話ゼロで、ただちに多数決病」

第3章 対話の作法
〇「何でもいいから話してごらん」では対話は生まれない
〇なぜ人は年を取ると話が長くなるのか
〇リーダーのなにげない「いいね!」がフラットな関係を壊す

第4章 決断の作法
〇決断とは、メリット・デメリットを明らかにした議論の「先」にある
〇多数決に安易に逃げるな
〇決めた後は「自発的フォロー」が不可欠

第5章 「話し合い」にあふれた社会へ
〇「対話と決断」こそ、話し合いにあふれた社会への第一歩
〇すべてのリーダー・管理職に話し合いのスキルを
〇「言葉」が軽視され、「論理」で考えられない社会

感想・レビュー・書評

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  • 話し合いとは何か?
    という一見今更のような問いだが、
    確かに自然と身につける術のようにカテゴリされ、
    その手法をきちんと学ぶ機会はなかったかもしれない。

    そうそう、こういうことある、と頷けるものばかり。
    (この話し合い、どこに着地するんだろう?)
    (何十分と話し合って、何も決まらないけど…?)
    というように、会議中にモヤモヤすることがある人におすすめ。
    会議の参加者が同じ方向を見て、こうした目的意識と術を持って臨めば、話し合いはもっと有意義なものになるはず。

  • この一年ほんと惨憺たる打ち合わせを見続けてきたので(リーダーでもファシリテータでもなかったですが)、もう思わず手に取ってしまいました。

    どう話し合いを進めていけばよいか、豊富な例でイメージしやすく書かれていて、また、なぜ「対話」が必要なのかを丁寧に掘り下げていて、素晴らしい一冊です。「民主主義を守るため」って中二病心をくすぐりますね(笑)。ちなみに私はメリデメまとめて即「Fight!」な「いきなり議論」タイプでした。ちゃんと「対話」しなくては!

    思い起こせば、お仕事でご一緒した、標準化会議(=多様な国の人たちが集まって一つの決定を行う場)の歴戦の先生も、まさにこの本に書かれているお作法で打ち合わせを進められていました!

    この本の想定読者はリーダーまたはファシリテータの立場にいる方ですが、大切なのは「良き問いを立てること」なので、メンバーの立場でも、うまく立ち回って応用することができそうです。ただ如何せん、リーダーにしかできないこともある!そして問題あるリーダーほど、こういう本を読んでくれなそう…という悲しい現実が…。こんなとき、メンバーの立場には何ができるのか、ということにも少し紙面を裂いていただけたら嬉しかったです。


    “自己が変わるということは、大人の場合、「痛み」がともなうことも多くあります”(コロンビア大学大学院ジャック・メジロー教授)

    この言葉は金言です。「痛み」があると最初からわかっていれば、対処のしようもありますね。肝に命じて転びまくります(笑)

  • 話し合いとは、共に生きる他者と対話をしながら、自身たちの未来を自身で決めるコミュニケーションである。
    しかし現状は、話し合いについて「教えられ、学ばれていない」のに、「実践しなくてはならない」という読書感想文に似た「ねじれの状況」である。
    話し合いは、「対話」と「決断」のフェーズに分けられる。そこで、今はどちらのフェイズなのか、今日の目標は対話のみなのか、決断までするのかという認識の共有が大事である。
    対話について、雑談をイメージする人もいれば、車座をイメージする人もいるので、明確なイメージや内容、目的などを示唆することが重要。
    他者をリスペクトすることで、自身をサスペクト(疑う)することができる。
    意見を交わさずに多数決を行ってしまうと、納得感が生まれないので、後々で必ず揉めてしまう。
    何より重要なのは「どんな結果になっても、自発的フォローを行うこと!」

  • 話し合いとは、対話+決断
     人々がともに生きる他者と対話を行いながら、自分たちに未来を自分たちで決めていくコミニケーション。

    対話
     答えの出ていないテーマについて、自分の思いや考えをフラットな立場で話し、相手とのずれを知ることで、自分を疑い、他者に気づくこと。

    決断
     決める人を決める:メンバーで話し合い、メンバーで決める
     決めるとき   :意見が飽和した瞬間
     決め方     :多数決、全員一致、多段階多数決、スコア、評価軸、、、

  • 対話の実践書

  • オーディブルで聴いたが、それほど関心が持てずあまりピンとくる内容ではなかった。

  • オーディオブックで。なるほどと思うことが多かった。紙の本でも持っておきたい。

  • 対話とはどういうものかを考えその作法を知ることができた。

  • 対話の作法が重要であるという観念的な話だけでなく、具体的なやり方やgood/bad例も明示されており実践的。

  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC16475730

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著者プロフィール

立教大学経営学部教授

「2021年 『中小企業の人材開発』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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