できるリーダーは、「これ」しかやらない[聞き方・話し方編] メンバーが自ら動き出す「30の質問」
- PHP研究所 (2022年8月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569852652
作品紹介・あらすじ
16万部ベストセラーの「コミュニケーションノウハウ」を1冊に凝縮! 指示・命令から雑談、1ON1まで豊富な会話例を元に解説。
感想・レビュー・書評
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「これ」しかやらないシリーズの新作で、リーダーの行動の中から、聞き方・話し方に特化した内容になっています。
前著では、リーダーのあり方全般を扱っていましたが、それほど新鮮味がなかった印象があります。「これ」シリーズは、具体的な行動を整理していることが特徴だと思っていましたので、物足りなさを感じました。
今回は、内容をさらに特化させることで、より実践に近いものになっており、シリーズの特徴や良さが感じられました。
職場の問題の多くは「対話不足」によって引き起こされ、単に部下の話を「聞く」だけで、リーダーの悩みはすべて解決すると言っても過言ではない、と冒頭で指摘しており、特にリモートワーク時代にあって、コミュニケーションの取り方が多様化している中で、リーダーの立場にある人の悩みに答えるものです。
そして、相手の自主性を引き出す「パワークエスチョン」ということで、場面、目的、相手に応じた具体的な質問の仕方を紹介していますので、すぐに実践できると思います。
本書で紹介されているように、この10年で「上司への期待」が激変したとのことです。リクルートマネジメントソリューションズ社「2021年新入社員意識調査)によると、
強い上司ではなく、一人ひとりに「耳を傾ける上司」が求められているとのこと。部下の悩みの9割は「聞くだけ」で解決する、としてその具体的な手法を解説する本書は、様々な場面でリーダーの助けになるものだと思います。
<目次>
第1章 強いリーダーから「聞いてくれるリーダー」へ─理想の上司像は大きく変わった
第2章 誰からでも30分間「話を聞き続ける」テクニック
第3章 対話をスムーズに進める「魔法の声がけ術」
第4章 「やる気のない部下」をストレッチする質問
第5章 「要領の悪い部下」に効く質問
第6章 部下の悩みの9割は、「聞く」だけで解決する
第7章 1on1を「最高の気づきの場」にするテクニック
第8章 “上手なダメ出し”で納得してもらう「フィードバック」の技術
[巻末付録]メンバーが自然と動き出す「パワークエスチョン」30詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
部下にかけると効果のありそうなフレーズが具体的に紹介されており、いくつか参考になるものがあった。聞くだけで解決できることもあるようなので、アドバイスは我慢して傾聴を心がけたい。
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力強く引っ張っていくリーダーよりも、よく聞くリーダーが求められている。一人ひとりが異なる存在であって、それを尊重する、多様性が認められる時代になってきたということなのかもしれない。
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部下の視点でも参考になる。対話の具体例があってわかりやすい。1on1とは言っても仕事の一環。この時の内容で今後が左右されるので、アドリブで済ませるのでなはなく、戦略的な対話となるように準備して臨みたい。
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タイトルで「これしかやらない」と言っているがやっているスキルはいくつもあるので、私自身が「これ」と感じたものをいくつか以下に挙げる。
1、部下に仕事を依頼をした時、「質問は?」「気になる事は無い?」と聞くがそれだけでは部下の気持ちを聞くことができない。
その際に「あえて言うと」と言う枕詞を置くことで部下は圧倒的に話しやすくなる。
これはアズas・ifクエスチョンと言い、「あえて挙げるとするとどの部分が気になりそう?」のようなコミュニケーションをとる。
2、人々の価値観も多様化しているためこちらが驚くような理由で仕事を休むケースもあるだろう。
本書の中で出てきたのは「カブトムシが死んだので今日は休みます」と言う内容だ。
私自身も「は?」と感じてしまう理由だが、ありがちな内容でとある。本書ではその部分に理解をする必要はなく、受け止めれば良いと言う内容に納得した。
「どういう背景があるの?」と聞き、大切にしているしている生き物だったことが分かれば「それは辛いね」と共感・受け止めることができる。
そのような対応をとる上司だと分かれば部下も安心して自分の話をすることができるだろう。
3、ミスをよくする部下もいる。そういう場合は以下3つに分類される。
(1)インプットにバグがある
(2)スループットにバグがある
(3)アウトプットにバグがある
そのどれもに役立つ問いかけは、「念のため復唱してもらえる?」だ。
復唱してもらうことでどの部分にバグが起こっているかが分かり、その部分を事前に再度伝えることでミスを軽減できる。
最近私自身がやっている事は業務の引き継ぎは対面でも非対面でもTeamsなどのシスでを利用することだ。
そのレコーディング機能をオンにした状態で引き継ぎをすればその後実際に部下が業務をする際にその動画を見ながら対応することができる。
人間一発完璧に全てを理解することはできない。慣れない業務ななおのことのため、このようなシステムを活用することでミスは圧倒的に防げる。
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ジャンル:リーダーシップ・マネジメント
出版社:PHP研究所
定価:1,650円(税込)
出版日:2022年09月06日
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伊庭正康(いば まさやす)
株式会社らしさラボ代表取締役。
1991年、リクルートグループ入社。求人事業の営業に配属。営業としては致命的となる人見知りを、4万件を超える訪問活動を通じ克服。それでもリーダーになるのは避けていたが、ある時リーダーに抜擢されたことから一念発起。当初は「任せ下手」で苦しむも、うまくいっているリーダーの行動を徹底的に観察するなどして、独自かつ効果的な「任せ方」を体得。その結果、プレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で年間全国トップ表彰を4回受賞(社内表彰は累計40回以上)。営業部長、㈱フロムエーキャリアの代表取締役など、重要ポストも歴任する。
短期間で成果を出す手法を駆使して「残業しないチーム」を実現したこと、また管理職を務めていた11年間、メンタルダウンする部下や入社3年以内の自主退職者を1人も出さずに済んだことが、ひそかな自慢。
2011年、企業研修を提供する㈱らしさラボを設立。営業リーダー、営業マンのパフォーマンスを飛躍的に向上させるオリジナルの手法(研修+コーチング)が評判を呼び、年間200回にのぼるセッション(営業研修・営業リーダー研修・コーチング・講演)を自ら行っている。リピート率は9割以上。
著書に、16万部ベストセラーとなった『できるリーダーは、「これ」しかやらない』『できる営業は、「これ」しかやらない』(以上、PHP研究所)『超効率的に結果を出す テレアポ&リモート営業の基本』(日本実業出版社)、『できるリーダーは「命令しない」「教えない」』(大和書房)ほか多数。日本経済新聞、ビジネス誌から女性誌まで、幅広くマスコミでも紹介されている。
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flier要約
https://www.flierinc.com/summary/3167 -
・上司の立ち位置が変わってきているのが、よく理解できる本でした。
・全てとはいえませんが、実行してみたいパワーフレーズもありました。
・読んでみる価値は十分あると思いました。 -
具体例も多く、簡潔に説明されててとても分かりやすかった
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とにかく聞け。
聞くだけで9割は解決。
具体的な解決策は、こちらでもっていつつも本人に気づいてもらえるように、投げ返す。
余計なアドバイスは相手の仕事を増やすことにもつながりかねない。
聞くことがリーダーの役割。
話してもらえる関係性づくりがあってこそ。 -
あまり、参考にはならない。表面的。ひとくくりには、出来ない。