麻阿と豪

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569853123

作品紹介・あらすじ

豊臣秀吉の側室になった麻阿。秀吉の養女となり、宇喜多秀家に嫁いだ豪。前田家の姫として戦国の世を生き抜いた二人を描く歴史長編。

感想・レビュー・書評

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  • てっきり 浅野家の 次女の 豪だと思っていました。

    違いました。

    秀吉の妾となった 前田家のお姫様。

    あまり スポットを当てられない

    この二人。

    歴史の裏側を見た思いで

    楽しめました。

    今後も いろいろな 歴史上の女性に

    スポットを当ててくれると うれしいです。

    資料が少なく 作者の 想像力に 負うところが

    多く 大変ですが。

    楽しみです。

  • 戦国時代に産まれ生き抜いた女性たち、秀吉の妻の北政所や淀殿、前田利家の妻、まつなどのフィクションはこれまで随分、目にしてきたけれど、前田の娘、麻阿と豪のストーリーは常に脇役でしかなかったため、この本があると知ってすぐに手に取った。
    案の定、きらびやかなだけでなく、それぞれに辛い生涯をおくっている。妻として母として家刀自として。
    しみじみ今の時代に産まれていてよかったと思う他ない。
    男中心の事柄だけで語られる戦国時代、その歴史の側面を見ることが出来た。

  • 前田利家の娘、麻阿と豪を通じて、戦国時代の終盤が描かれているが、やはり歴史のメインストリームではないので、起こった出来事に対しての受け身な立場での振る舞いとならざるを得ず、なんとも全体通して緊張感がない。女性が主人公の大河ドラマが盛り上がらないあの感覚。盛り上がらないので、なかなか読み進めず、えらく時間がかかってしまった。

  • 前田利家の娘を描く歴史小説。

    主人公は三女の麻阿(一般的には摩阿姫)と四女の豪です。
    宇喜多秀家の妻になる豪はこれまでも小説やドラマで取り上げられていますが、麻阿については昔の大河ドラマ「おんな太閤記」くらいしか覚えが無かったので新鮮な感じでした。
    豪の方はドラマには時々登場しますし、小説でも宇喜多秀家の妻としても最近の宇喜多ブーム?でよく目にします。
    豪の秀家との別れは物語としてうまく盛り上げられていたと思いますが、麻阿の出自や最後はオリジナルなフィクションのようだったのがちょっと残念でした。
    とはいうものの、公家の橋本家や万里小路家との関係から自分の知らなかった当時の公家の史実が勉強できてよかったです。

  • 公家の血筋に生まれながら前田家の娘として育った麻阿と、前田家に生まれながら豊臣家に育った豪。正反対の気質を持つ姉妹の波乱に満ちた生涯が描かれている。戦国の時代、女はなんと不自由な事だろう。とても読み応えがあり面白かった。 
    この作品のように「○と○」と2人の女性を描きた作品は何だか印象深い。「ハルとナツ」や「ナオミとカナコ」そして「麻阿と豪」面白かった!!

  • 前田利家とまつの娘、4女の豪姫、前田利家の側室の子と言われている3女の摩阿姫。
    秀吉の養女として幼少期から大切に育てられてきた豪姫と、豊臣と前田との質としての意味合いもあり秀吉の妻となった麻阿姫。
    麻阿姫の出自を浅井久政と公家の橋本家の姫、佳代との子供という設定で、本書は進行していく。
    この二人を書いた小説はなく、なかなかに興味深い。

  • 前田利家の娘、麻阿と豪。
    姉妹ながら離れて育った二人が、お互いを助け思いやり、激動の時代を生き抜いていった。フィクションの部分も多い(心情など記録も無いし)けれど、良い小説だったと思う。何より、読んでよかったなと読後に思えるお話でした。

  • 前田家の姉妹の生涯を激動の歴史の中で描き、男たちの戦いの陰で賢く逞しく生き抜く姿に光を当てた。麻阿のことは知らなかったので興味深かったです。

  • 前田家のお姫様たちのお話。
    関ヶ原の戦い前、前田家、宇喜多家、細川家はお隣さんだったんですね。
    新たな視点でした。

    千世さんもや母親のまつさんも含めてこの本のような生活をしていたら、いいななんて思いました。

  • 2022.12.1

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著者プロフィール

諸田玲子
静岡県生まれ。上智大学文学部英文科卒。一九九六年『眩惑』でデビュー。二〇〇三年『其の一日』で吉川英治文学新人賞、〇七年『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞、一八年『今ひとたびの、和泉式部』で親鸞賞を受賞。著書に『お鳥見女房』『あくじゃれ瓢六』『きりきり舞い』シリーズのほか、『四十八人目の忠臣』『波止場浪漫』『帰蝶』『女だてら』『尼子姫十勇士』『しのぶ恋』など多数。

「2023年 『其の一日 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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