- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575236910
作品紹介・あらすじ
「酒虫」「妖婆」「幻燈」…続々と現実化する作品。偉大なる文豪の晩年を活写する幻想怪奇小説。
感想・レビュー・書評
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文豪が死に至るまでを、彼が書いた小説が現実化するという怪奇譚を絡めて描いている。
怪奇譚としてはこれといって怖くなく、文豪が死に至るまでを描いているのは興味深いが、平坦な展開で退屈になる(史実を基にしているからこの辺は仕方ないのかもしれないが)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あんまり上手じゃないから
正直全体読むのは大変だった。
ただ、芥川の著作やデータを元に
当時を描くのは想像がしやすくて面白かった。
怪奇譚としては中途半端。 -
芥川龍之介の書いた作品が、本人の目の前で奇妙なまでに現実と重なる形で起きては人を巻き込んでいく……という流れだが、自殺へと向かう芥川の心のひずみが招いたものであるように見えながら、その「禍々しさ」に不思議と気味の悪さや嫌悪感は感じず、むしろ諦念に近い同情を抱いてしまった。芥川の小説は超有名どころしか読んだことがないので、これを機にいろいろ触れてみようと思う。
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なかなか面白かった。芥川龍之介に詳しいわけではないけれど、彼の(有名な)作品によくあった雰囲気の物語だと思いました。芥川好き、怪奇譚好きなヒトにはオススメ。芥川の本が読みたくなったよ。
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雰囲気は分かるんだけど、芥川龍之介の作品や年譜とか頭に入ってないとちょっと辛い…?なんかもやもや感が残る。
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私の大好きな作家のひとりである、芥川龍之介。彼の作品と、怪奇な出来事、そして死がつながっていました。
自殺してしまった作家というと暗いイメージを持たれがちですが、今回の作品のように、なぜ彼は人間の醜さを描いた作品を書いたのか、なぜ自殺を思い立ったのか。を考えると、切なくなりました。
この作品を読んで、私自身まだ芥川龍之介の全作品を読破できていないので、この夏のうちに読破して、芥川龍之介について改めて考えたいと思いました。 -
「龍之介地獄変」より読み易かった。
が、やはり死を描いた最終章「歯車」はキツかった…。