なぜ猫は旅をするのか?

著者 :
  • 双葉社
2.99
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本棚登録 : 168
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575238082

作品紹介・あらすじ

人情と猫で知られる町の大学病院。医師の鳥羽裕太は事務の石倉夏海と、名誉の負傷がきっかけで親しくなった。車にひかれそうになった子どもを助けて事故に遭ったのだが、それが夏海の甥だった。事故の衝撃で失われた記憶を求め、裕太は夏海に引っ張られる形で、いっしょに手掛かりを探し始める。ところが、どうも夏海は「人」と「事件(騒ぎ?)」を呼び寄せる天才のようで…。恋はゆっくり。謎はすっきり。チャキチャキッと明るい連作ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • ここは、猫まで多く住みついてしまう人情たっぷりの下町。大学病院医師の鳥羽裕太は、病院で事務をしている石倉夏海の甥を事故から救った。それ以来親しくしているのだが、夏海は面白おかしい出来事や予想外の展開を引き寄せる“体質”で、一緒にいると次々と事件や騒動がやってくる。考えるタイプの裕太と行動派の夏海。名コンビが町の謎を解決する!愉快な登場人物が彩る、ほのぼの連作ミステリー。

    裕太が夏海の甥をかばって事故に遭ってから二人は親しくなった。事故直前の記憶がなくなってしまった裕太の、当時の行動を解き明かそうとする二人だったが、そのほかにも町では「日常を突き崩す」事件が次々に起こり――。夏海の行動力と裕太の頭脳が事件をチャキチャキッと解決に導く、ミステリー連作短編集。

  • 人情と猫で知られる町の大学病院。医師の鳥羽裕太は事務の石倉夏海と、名誉の負傷がきっかけで親しくなった。車にひかれそうになった子どもを助けて事故に遭ったのだが、それが夏海の甥だった。事故の衝撃で失われた記憶を求め、裕太は夏海に引っ張られる形で、いっしょに手掛かりを探し始める。ところが、どうも夏海は「人」と「事件(騒ぎ?)」を呼び寄せる天才のようで…。恋はゆっくり。謎はすっきり。チャキチャキッと明るい連作ミステリー。

  • 事故によって四角四面から力の抜けたゆるい感じの性格になった裕太と、ジジババ吸引体質の夏海のコンビが微笑ましかった。裕ちゃん先生の精神科医らしいところがもっと見たかったな。ガラス細工の猫のペンダントが可愛かった。ちらちら描かれる介護ヘルパーの恭子の地域猫活動や、町の猫の多さや全体の雰囲気等から、裕太自身は猫アレルギーだけれど何となく大山淳子さんの「猫弁」シリーズを連想した。

  • 【あらすじ】
    人情と猫で有名な下町の大学病院に勤める、医師の鳥羽裕太と事務の夏海。裕太が夏海の甥をかばって事故に遭ってから二人は親しくなった。事故直前の記憶がなくなってしまった裕太の、当時の行動を解き明かそうとする二人だったが、そのほかにも町では「日常を突き崩す」事件が次々に起こり――。夏海の行動力と裕太の頭脳が事件をチャキチャキッと解決に導く、ミステリー連作短編集。

    【感想】

  •  ミステリーと言うにはあまりにも物足りなかった。2人の解く“日常の謎”が、「で?」と問いたくなるようなどうでもいいものである上に、推理はガバガバ。保険金殺人という穏やかならぬ題材も、「うちの人ったらもう・・・」で明るく締められていることにツッコミが止まらない。告知義務違反ダメ!絶対!(元保険会社社員より)

     そして何より許せないのが、タイトルに反してねこねこしさが足りなすぎる!!!ちょっと猫登場させたくらいで、こんなタイトルつけるなよ!ねこねこ詐欺かよ!!何かしらの条例で定めてほしいくらいだ。「本のタイトルに猫を含む場合、猫好きを5億%満足させること」。

     やたら言ってた「猫は旅をする」に何か隠されたメッセージがあったのだろうか。うーん、謎のままである。

  • 大学病院の医師鳥羽裕太は、事務の夏実の甥を交通事故から救ったのをきっかけに親しくなる。裕太は事故により大怪我を負い、事故直前の記憶を失ってしまう。失った記憶を取り戻そうとする裕太と夏実の元にはなぜか騒動が舞い込むのだった。
    所謂「日常の謎」に属する連作短編集。設定がすごくいいんです。事故の後遺症で高次脳機能障害となり、性格が変わりのんびり屋となった裕太。やたらと高齢者に好かれるお節介で慌て者の夏実。このコンビのやり取りが面白いですし、舞台となる商店街の昔ながらの人情設定もいいです。しかしそこに絡んでくる「謎」に魅力がないんです。謎が謎になっていないと言うべきかも。なので解決のカタルシスもなく、平板でのべーっとした印象になるのです。まあそのほんわかのんびりが魅力といえば魅力になるのですが。物語自体が楽しいものであるだけに、色々な設定も活かし切れていないのがもったいなく感じました。

  • 2015.6.5 読了

    精神科の先生である
    裕ちゃん先生こと 鳥羽裕太。

    1年前に 交通事故で
    やや軽目の高次脳機能障害と診断され、
    几帳面だった性格で どっちかというと
    とっつきにくい性格だったのが、
    事故後は やや ゆるい考え方ができるようになる。

    交通事故は 子供を助けたことで、
    その子供は かすり傷。
    裕ちゃん先生が 重症。

    目が覚めたら 事故前1時間の記憶が
    なくなっていた。

    その謎も含みつつ、
    6話の短編になっています。

    そのそれぞれの短編に
    ちっちゃい謎があり、
    ささやかに 謎も解ける。

    なかなか 面白かったです。

    ただ 完全にタイトルに惹かれて
    借りたのですが、
    そんな感じにはネコは
    登場したわけではなかった。

    けど、それはそれで 面白かった!
    もし 続編があるなら、読みたいレベル!

  • ゆるーい感じ

  • 人情と猫で知られる町の大学病院。医師の 鳥羽裕太は事務の石倉夏海と、名誉の負傷 がきっかけで親しくなった。車にひかれそ うになった子どもを助けて事故に遭ったの だが、それが夏海の甥だった。事故の衝撃 で失われた記憶を求め、裕太は夏海に引っ 張られる形で、いっしょに手掛かりを探し 始める。ところが、どうも夏海は「人」と 「事件(騒ぎ?)」を呼び寄せる天才のよう で…。恋はゆっくり。謎はすっきり。チャ キチャキッと明るい連作ミステリー。
    --------------------
    面白かった。

  • なぜか、おじいちゃんやおばあちゃんに好かれる夏海と交通事故以来性格が変わってしまった医師の鳥羽。そして夏海は事件を引き寄せる天才でもあります。そのうえ、この町の商店街に住む人は個性豊かな人々ばかり。町に多くすみついているというノラ猫と商店街の人々が事件に複雑に絡まりながら…。二人は事件を解決することができるのでしょうか?

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著者プロフィール

永嶋恵美一九六四年、福岡県生まれ。二〇〇〇年『せん-さく』でデビュー。一六年「ババ抜き」で第六十九回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。主な著書に『転落』『明日の話はしない』『ベストフレンズ』『視線』『一週間のしごと』、「泥棒猫ヒナコの事件簿」シリーズなど。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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