- Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575246025
感想・レビュー・書評
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終わり方が良かった。表題とも合っていた。
前半はどうなんだろうなーと思いながら時代や青幇への興味で読んでいたが、後半から吾郷次郎と黄基龍の魅力が出てきて最後まで突っ走れた。
読み始めでいつか読もうと思っている「華竜の宮」の作者さんだと知り、
読み終わって「戦時上海・三部作」最後の長編だったと知った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の農村を飛び出し、中国名を得て中国人として上海で生きる男の一生。
魔都上海と裏社会の青幇そして阿片。戦争に翻弄される人々の駆け引き。
次郎の行く末は救いの無いものだと分かっていても、どうにかこの荒波を乗り越えて欲しいと祈りながら読んだ。
「破滅の王」も読んでみたい。 -
「破滅の王」「ヘーゼルの密書」に続く上海3部作最終巻。
極上の阿片が採れる芥子「最(ずい)」を巡る関東軍と上海の秘密結社青幇の攻防。
貧しい日本の農村に生まれた主人公が青幇の末端に属する中国人青年と義兄弟の契りを結び、のし上がろうとする。
独自の世界を展開するSFを主戦場とする作者による上海物前2作は大いに楽しんだが、本作は主人公を巡る人間関係や青幇内の対立など、やや消化不良な感じがした。
題名は一瞬の栄華に命を賭す若者たちの生を象徴していて、秀逸。 -
次郎の生き様が胸に迫った。
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大陸浪漫。狭い日本にゃ住み飽きた。戦前の冒険小説を彷彿させる作品でした。