- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575300703
感想・レビュー・書評
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日本が太平洋戦争で連合軍に降伏して以来、軍隊を持たないという国家になっていますが、朝鮮戦争が発生してから自衛隊という軍隊?が日本には存在しています。自衛隊の是非はともかく、日本が侵略された場合の防衛力、抑撃力はどの程度あるのかは、日本国民として心配している一人です。
今後、欧米諸国と戦争することはないとは思いますが、アジアの中では攻める気を他の国に起こさせない程度の武力は必要だと思います。そう思っている私にとって、この本によって自衛隊の武力を知ることができたのは良い経験だったと思います。
自衛隊はなり手が少ないと思っていましたが、競争率がとても高い(2等陸士で3倍以上、幹部候補生で19倍(p42))というのは驚きでした。
以下は気になったポイントです。
・陸上自衛隊が国産、一部ライセンス生産にこだわっているのは、国内の軍需産業の育成・生産ライン確保、そして戦時の兵器・弾薬の安定供給である(p60)
・戦艦大和46インチ砲の射程は約40キロだが、イージス艦が擁するハープーンミサイルは100キロ先の敵艦に対して、慣性誘導とアクティブレーダホーミングで確実に命中可能(p80)
・戦後から今まで79名の殉職者を出しながら掃海部隊が処理してきた機雷(太平洋戦争末期にばらまかれたもの)の総数は約7000個、今でも年間3~10個を処理している(p82)
・日米共同開発のF2戦闘機は、対艦・対地攻撃のほか、対航空機戦闘もこなす(p108)
・クラスター爆弾規制条約(オスロ条約)が2008年12月に署名され、批准する予定なので、自衛隊は同爆弾の廃棄を約200億円かけて行う必要あり、一方で中国・韓国・北朝鮮・ロシアは参加していない(p120)
・航空自衛隊が保有する4機のE767は、世界最新鋭のAWACS(早期警戒管制機)であると同時に、1機:570億円もする高額軍用機である(p122)
・終戦間際には局地戦戦闘機「紫電改」で編成された343航空隊を率いて、日本航空部隊最後の底力を米軍に見せつけた、これの中心人物である源田実大佐が第3代航空幕僚長を務めている、防衛大学校出身者が航空幕僚長になるのは、1990年以降である(p140)
・日本はかつてアメリカと3年8ヶ月にわたる史上最大の航空戦を繰り広げ、世界で最も多くのアメリカ軍用機を撃墜した国である(p142)
・湾岸戦争において130億ドルの財政支援をおこなってもまったく評価されなかったが、湾岸戦争後に海上自衛隊の掃海部隊が派遣されるやいなや日本は国際社会から信用を勝ち取った、難所とされる海域で34個もの機雷を処分して各国海軍を驚かせた(p172)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内容(「BOOK」データベースより)
写真&図表239点使用!!国防のすべてがわかる!!各界で大反響のベストセラー、最新情報にバージョンアップ。『国防の真実』待望の普及版。