逆流 越境捜査 (双葉文庫)

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  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (552ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575520163

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  • 「長いものには巻かれない。太い尻尾は逃さない」がチームのスローガン。
    警視庁捜査一課特命捜査二係の鷺沼と、神奈川県警のはみ出し刑事宮野、それに二係係長三好、若手刑事の井上。
    彼らが、警察の闇に挑むシリーズの第4弾。
    今回のターゲットは、警察官僚をも牛耳る存在の政治家。さらに、その裏でうごめく暴力団。
    今までは、鷺沼たちが追いかける立場だったが、今回に限っては「流れがいつもと違うのよ。なんだか押しまくられているようで、うっかりすると濁流に呑み込まれて溺れ死にそうな気がするね」と、宮野に言わせるほどの難敵。
    これが、題名の所以にもなっているようだ。
    ターゲットは見えているのに、見えない圧力で押し戻されるという感覚の彼ら。終盤まで、先行きが見えない。
    そんななか、今回初登場するのが、負傷しさらに何者かに狙われている鷺沼の警護を、望んで担当する碑文谷署の女性刑事山中彩香。男所帯だったチームに華を添えている。
    今後もチームの一員となるのか、去就が楽しみ。

    政治家絡みの刑事事犯に手をつけると、いくら成績優秀で警視総監賞を段ボール箱一箱も貰っていても、巡査部長止まりのまま定年を迎えると、三好係長が語っているが、これってよくあること?

  • 越境捜査シリーズ第4作目
    今回から新キャラ登場、女性警官の山中彩香巡査。格闘技と射撃のスペシャリストで美人。非常にベタだが、こういう人を入れておくと物語は展開させやすい。

    ってことで、4作目ともなるとマンネリ感は否めず。宮野と鷺沼の絡みなんかは、予定調和マンネリが楽しい俺としても、ちょっと慣れてきてる感じがあるので、飽きやすい読者にはそろそろシリーズから離れていくタイミングなんかも。

    政治家とヤクザがグルになった巨悪をやっつけるってのも食傷気味の展開だし、そろそろなんか手を打った方がいいんじゃないか?笹本さん…まぁ、マンネリ好きの俺は、ある程度の間隔さえ空ければ、次回作も楽しく読めるとは思うけど(とかいいつつ新宿鮫とか途中放棄してるんやけど)

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著者プロフィール

1951年、千葉県生まれ。立教大学卒。出版社勤務を経て、2001年『時の渚』で第18回サントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『太平洋の薔薇』で第6回大藪春彦賞を受賞。ミステリーをはじめ警察小説、山岳小説の名手として絶大な人気を誇る。主な著書に『ソロ』『K2 復活のソロ』(祥伝社文庫)他。21年逝去。

「2023年 『希望の峰 マカル―西壁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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