ババチャリの神様 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575520255

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  • う〜ん?

  • 東京の都会に住んでいた心一は、父親が失業し、父親の故郷である鳥取県の離島に移り住む。そこで見つけた古びた自転車には死んだばあちゃんの幽霊が憑いていた。
    2頭身のマスコットばばの「ババチャリ」は、強く願って漕げば好きな場所にワープ出来る不思議な力が備わっていた。

    (ネタバレあり)
    ばあちゃんの2頭身マスコット可愛い。快活で元気で人望も厚くて…元はモテモテ美女だったんやろなあ。。
    ハチャメチャな展開や作者自身を「売れなさそう」「無名作家」とか位置付けで名前出しちゃうとことか文章のノリはライトノベルに近い。
    内容的には雨音の可愛さも伝わるし、スキンヘッドピアスの蛭間さんも良い感じのキャラだし(心一をボコした理由は頂けない。どーせなら心一がウジウジして情けない言葉かなんか発したところを「喝!」的にボコした方が良かった。)、雨音を助けようとする心一の覚悟も伝わる。
    特に荒れ狂う波にばあちゃんが行くのを反対するが、「…頼むよ、ばあちゃん。好きな子が待ってんだ。」と覚悟を決めるところは名シーンです。

    惜しいところは、雨音の母性が発揮されて心一が泣き付いたところで雨音との関係は終わっているところかね。心一の親友が「告白しろよ。」て送り出してくれたシーンをラストに全く繋げないというのは如何なものか。
    告白でなくとも「告白しようとして、でもだめで、また今度」みたいなベタ展開でもよかった。
    てか終わりの文章が良くない。この小説のテーマとして「大人になったときどんな思い出になるのか楽しみで仕方ない」で締めるのは心一の今の気持ちとして正しいのか?心一なら絶対目先の雨音との関係とか、ばあちゃんへの嬉しさと拍子抜けとか、ロードバイクと親友の関係、自分の夢とか、そういう現在のことで心が占められるでしょ。
    無理矢理キレイにまとめようとして失敗しているように見えますね。

  • <内容紹介より>
    父親が失業したため、住み慣れた東京から父の故郷である日本海の四葉島に移り住んだ高校生の鳥羽心一。都会への未練を捨てきれずにいる心一は、ある日、蔵で古い自転車を見つける。なんと、その自転車には死んだばあちゃんの神様が宿っていた!?一目惚れした同級生の女の子のために、強く願って漕げば好きな場所に行けるという、不思議な力を持つ"ババチャリ"で奮闘する心一。海に囲まれた離島で、都会っ子高校生が奇跡を起こす!?

    ーーーー
    ストーリーは王道です。
    魔法の自転車に宿る「ばあちゃん」は島では伝説の人。
    孫と祖母のひと夏の冒険が描かれ、心一を見守るキヨばあちゃんの暖かさに思わず涙します。
    クライマックスは感動しましたが、文章が少し「残念」な印象でした。ライトノベルのような後味で、それがなければなぁ……。
    YAとして、中学・高校生におすすめです。

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著者プロフィール

鳥取県境港市生まれ。『ようするに、怪異ではない』に始まる「よう怪」シリーズが人気となる。他の著書に『思い出の品、売ります買います 九十九古物商店』『やはり雨は嘘をつかない こうもり先輩と雨女』『真実は間取り図の中に 半間建築社の欠陥ファイル』『ことのはロジック』がある。

「2022年 『あやかし民宿の愉怪なおもてなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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