左遷捜査 法の壁 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575521627

作品紹介・あらすじ

「そんなことは自分の頭で考えろ!」警視庁捜査一課に配属された目崎敦史は、コンビを組むベテラン刑事・棟方国雄警部補からどやされてばかりいる。目崎の経験のなさのせいでもあるが、“辞めさせ屋”の異名をとる棟方への反発も覚える。初の現場は石神井公園で発生した殺人事件。被害者は少年時代に強姦殺人を犯した人間だった。捜査を進めるうちに二人の関係に変化も兆しはじめ……。書き下ろし警察小説シリーズ第1弾! 平成最後の名バディ、ここに誕生!!

感想・レビュー・書評

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  • 所轄から警視庁捜査一課に配属となった新人・目崎 敦史。
    その指導係となったのが、ベテランの棟方 国男。

    棟方警部補は、上司の指示も守らず、課内では冷遇状態で、かつての部下が辞めるなど『辞めさせデカ』の異名を持つ変わり者。

    事ごとに『そんな事は自分の頭で考えろ!』と突き放す。

    ある日、石神井公園で遺体が発見された。
    その被害者は、少年時代に、強姦殺人を犯した悪であった...

    誰も気付かない違和感を、丹念に掴み取った真実のその先に待っていたのは?

    『昭和と平成』年の差バディ、2人が明かす本当の真実とは?

  • 現役の警察庁次長を伯父に持つ平成生まれの刑事目崎と、捜査本部の方針を逸脱し独自の捜査を貫く昭和のおっさん刑事棟方。この好対照な二人がバディを組む警察小説。
    父を殺した真相を暴くため刑事になった目崎。
    過去の出来事の影響で独断専行する棟方。
    それぞれの抱えた過去が、今後どのような展開を見せるのだろうか。
    次回作に興味が惹かれる、文庫書下ろしの新シリーズ。

  • 翔田寛『左遷捜査 法の壁』双葉文庫。

    少年法の壁と殺人事件、それを捜査する秘めた過去を持つ凸凹コンビの刑事の活躍を描いた書き下ろし作品。薬丸岳の初期の傑作のような雰囲気もあり、なかなか読み応えのある作品だった。続編があるに違いない。

    警視庁捜査一課に配属された26歳の目崎敦史と、一癖あるベテラン刑事の棟方国雄が指導係としてコンビを組むことになった。折しも、石神井公園で殺人事件が発生し、二人が臨場する……

    予想を覆す展開と二人の刑事の過去が……

  • 主人公は警視庁捜査一課の若手刑事。
    彼は、刑事だった父親を殺された過去を持つ、しかも迷宮入り。
    そんなわけで伯父に育てられた、その伯父が警察の偉いさん。
    で、殺人事件が起こって癖のあるベテラン刑事とコンビを組んで捜査をする。
    殺されたのは強姦殺人の前科を持つ男、少年犯罪だったために10年で出てきた。
    殺されても仕方のないクズであるが、誰がなぜ犯行に至ったのか?途中で何となく筋書きが見えてしまうのが難だが、すぐ読めてサクサク進むので読書として楽しめた。シリーズモノなので次も読む積り。

  • 年の差バディシリーズ

    既にシリーズ化が想定路線なのか、棟方の過去も、目崎の父親殉職の真実も明らかにされないまま。
    まずはバディとしての足場固めということだろうか。
    次が待ち遠しくてならないという程ではないが、今後どう展開していくのか、次巻の展開次第かな。

    法では裁ききれない事件に心が切ない。

  • 「そんなことは自分の頭で考えろ!」警視庁捜査一課に配属された26歳の目崎敦史は指導係のベテラン刑事・棟方国雄からどやされてばかりいる。「辞めさせデカ」の異名をとる棟方の厳しさに反発も覚える目崎。しかも棟方は独断専行タイプで、課内では冷遇状態である。―石神井公園の殺人現場に二人は急行する。被害者は少年時代に強姦殺人を犯した人間だった。違和感をすくい、足を使った捜査で掴みとった衝撃の真実とは!?徐々に連係を強める昭和と平成の“年の差バディ”シリーズ

  • 内容紹介
    「そんなことは自分の頭で考えろ! 」警視庁捜査一課に配属された目崎敦史は、コンビを組むベテラン刑事・棟方国雄警部補からどやされてばかりいる。目崎の経験のなさのせいでもあるが、“辞めさせ屋"の異名をとる棟方への反発も覚える。初の現場は石神井公園で発生した殺人事件。被害者は少年時代に強姦殺人を犯した人間だった。捜査を進めるうちに二人の関係に変化も兆しはじめ……。

    血気盛んな若手刑事と、職人気質で周りと相いれないベテラン刑事。もう何十年と使い古されてきたシチュエーションです。
    それだけに皆読みなれていて、それほど新味が無くとも安心して読める題材です。本書もその手の本が好きであれば安心してお勧め出来ます。
    傑作とは行きませんが、続編有るみたいなので読みたいなと思わせた辺りで本書の勝ちであります。

  • 「砂の器」型かぁ、と思ったらもう一捻りがあって
    よかったです。

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    「そんなことは自分の頭で考えろ!」警視庁捜査一課に配属された26歳の目崎敦史は指導係のベテラン刑事・棟方国雄からどやされてばかりいる。「辞めさせデカ」の異名をとる棟方の厳しさに反発も覚える目崎。しかも棟方は独断専行タイプで、課内では冷遇状態である。―石神井公園の殺人現場に二人は急行する。被害者は少年時代に強姦殺人を犯した人間だった。違和感をすくい、足を使った捜査で掴みとった衝撃の真実とは!?徐々に連係を強める昭和と平成の“年の差バディ”シリーズ、心揺さぶる第一弾!

    シリーズものと言う事で期待込めて4.
    全員が心に闇を抱えすぎで、これで冷静に捜査ができるんか?しかし、悪党はいつまで経っても悪党か?

  • 新米刑事の指導係は、独断専行で冷遇されている男。
    はじめて担当するのは、前科のある被害者の殺人事件だった。

    棟方は突き放した言動ではあるものの、〈辞めさせデカ〉といわれるほど悪質には感じず。
    手取り足取りおしえなくとも、必要なものを見せていく。
    悪くないコンビだった。

    棟方と目崎、それぞれの核となる事件は、はっきりしないまま。
    今後のシリーズで明らかになるのかも。

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。2000年「影踏み鬼」で第22回小説推理新人賞を受賞し、デビュー。01年「奈落闇恋乃道行」で第54回日本推理作家協会賞(短編部門)候補となる。08年『誘拐児』で第54回江戸川乱歩賞受賞。14年「墓石の呼ぶ声」で第67回日本推理作家協会賞(短編部門)候補に。17年『真犯人』で第19回大藪春彦賞候補になり、18年にWOWOWで連続ドラマ化。他の著書に『人さらい』『左遷捜査 法の壁』『左遷捜査2 迷宮入り事件』『冤罪犯』など多数。

「2022年 『時効犯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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