週末の人生 カフェ、はじめます (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575521801

作品紹介・あらすじ

将来に漠然とした不安を抱え、代わり映えのしない日常には飽きている。そんな、ちょっとお疲れ気味の中高年に手にとってほしい、少し勇気を出して、新しいことにチャレンジする物語。40半ばの井本正美は、近所に洋風のあしらいのあるかわいい古民家を見つけ、そこを間借りして土日限定のおにぎりカフェを開くことを決意する。家主のムツさんはまさに「おばあちゃんの知恵袋」といった人で、おいしい焼きおにぎりの作り方、100年続くぬか床など、正美の目を輝かせてくれる。独身で特に趣味もない正美だったが、俄然「週末の人生」が変わり始めた――。『カフェ、はじめます』を文庫化に際して改題。

感想・レビュー・書評

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  • 43才、一人暮らし、小さな会社で事務員をしている井本正美が、ひょんなことから週末だけのおむすびカフェを開くまでを描いた話。

    正美はよく行く店で見かける老人、ムツが買った商品を家に持ち帰るのを手伝い、そこで、焼きおむすびと糠漬けをごちそうになる。
    ムツのところには、その土地を狙って、不動産屋の仁岡と加奈子が足繁く通ってきていたが、その家のかわいさに一目惚れした正美は、家を売ってほしくないばかりに、借りたいと申し出る。

    ある種、勢いで家を借りることになり、そこで週末だけおむすびカフェを開くことにして、周りの人たちのアドバイスを得ながら開店にこぎ着ける。
    開店しても、お客はなかなか来ないが、それまで、堅実に暮らしてきた正美にとって、40代半ばでも新たなチャレンジはできる、思いきることでより人生を豊かにできると感じられたこと自体が意味があるんだと思う。

    ただ、ムツがお店を訪れたときにはすっかり弱っていたという設定は、個人的にはちゃっと残念だった。

  • タイトルと裏表紙の「アラフォーにして人生初の冒険、休日に始めてみます!」に誘われて手にしたけれど、カフェオープンする迄がとにかく長い!笑
    半分過ぎてもオープンせず、思わず表紙を確認。
    そっか、カフェはじめます…だもんね、メインは始める迄なのか…と納得。
    まあまあ素人がどんなふうに店を始めるのか、その辺りはそれはそれで楽しく読めた。
    1から準備を始める感じは細かく描かれていたのにあらっ?と途中いきなりはしょられオープン!みたいな感じがした。
    オープンしたけどお客様来ない…で終了。
    古民家のようなおむすび茶房さんかくのその後はどうなったのでしょう?
    アラフォー女子正美さんの生活スタイルなども織り交ぜて読みたかったなぁ。
    ムツさん…切ない。
    最初の方のムツさんと正美さんのやり取りが楽しかったので余計に切ない。
    2人で茶房やって欲しかったなぁ〜なんて勝手な事も思いながら読んでました。

  • カフェを始めるためにはどうすればいいのかはよくわかりましたが、お話としてはちょっと重たいというか、せっかくならもう少しうまくいかないとしても色んなお客様が来て話をしたりカフェとしての空間の描写が欲しかったです。

  • 最後は泣いてしまいました。

    ムツおばあちゃんとの出会いで、自分が成長し、主人公・井本 正美の人生が変わった。と言っても過言ではない!

    そして、ムツおばあちゃんは来年の桜が咲き始める頃には、恐らくいない───
    ムツおばあちゃんはこの家で過ごすのは最後になる。

    ムツおばあちゃんは正美の事は分かっていないようだったけど、恐らく勘づいてはいると思う。
    この文にはじーんと来ました。

    週末の人生、色々感動できて、凄く面白かったです。

  • 20190728


    タイトルと内容に感じるギャップと、冒頭からの情景描写からイメージ出来ずじまい。もう少し読み進めれば面白くなるのかも。
    そもそもラノベっぽくって、おじさんが読む感じでは無いのかな。

  • カフェ開くまでが長くてびっくり笑
    飲食店始めるにあたっての資格も何ですかそれー?って調べなさいよって思ったり。
    美味しくてほっこりする話が読めるのだと勝手に思っていた分、土地を貸してもらうまでの話が重くてしんどかった

  • 14頁目で読むのをやめた。つまらなさすぎる…。ぐっと興味や心を惹かれる文章がひとつもない。何度挑戦しても眠くなるので、読むのをやめました。この人のエッセイも少し読んだことがあるけど、なんか、感性が合わない。

  • 顔見知りのおばあさんの家は、可愛らしい家。

    惚れ込んで妙な事を提案した主人公ですが
    はたから見たら、確かに怪しい人w
    了承されたのは、おばあさんの口添えがあったのか
    話して何かを感じたのか…でしょうか??

    知り合って、借りてリフォームして客が来て…。
    おばあさん達の過去もわかり、なるほど、でしたが
    そこは、区別すべきところではないでしょうか?
    焼きおにぎり、美味しそうです。

  • 主人公正美が、人との出会いを通じて、自分のやりたいことを見つけて行くヒューマンストーリー。
    引っ込み思案の主人公が徐々に色々なことに巻き込まれながらも奮闘して行く。ほのぼのストーリーである。

  •  スーパーで買った品を届けた老母の家でお茶と焼きおにぎりを頂いたことがきっかけで、何とか存続できないかとおにぎり専門の店を開く物語。

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著者プロフィール

岸本 葉子
1961年鎌倉市生まれ。東京大学教養学部卒業。エッセイスト。会社勤務を経て、中国北京に留学。著書に『エッセイの書き方』『捨てきらなくてもいいじゃない?』『50代からしたくなるコト、なくていいモノ』『楽しみ上手は老い上手』『50代、足していいもの、引いていいもの』(以上中公文庫)、『ふつうでない時をふつうに生きる』『モヤモヤするけどスッキリ暮らす』『60代、少しゆるめがいいみたい』(以上中央公論新社)、『ひとり老後、賢く楽しむ』『ひとり上手のがんばらない家事』(以上だいわ文庫)、『わたしの心を強くする「ひとり時間」のつくり方』(佼成出版社)、『60歳、ひとりを楽しむ準備』(講談社+α新書)、『90歳、老いてますます日々新た』(樋口恵子氏との共著、柏書房)、俳句に関する著書に『私の俳句入門』(角川ソフィア文庫)、『岸本葉子の「俳句の学び方」』(NHK出版)、初の句集『つちふる』(KADOKAWA)など多数。

「2024年 『毎日の暮らしが深くなる季語と俳句』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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