真実はベッドの中に (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
3.11
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本棚登録 : 225
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575525489

作品紹介・あらすじ

江見は和沙との不倫現場を毎回撮影し映像に残す。そのデータという武器を共有することでお互いの家庭を崩壊させるような裏切りを防げるというのだ。だが和沙は江見を抱きしめたときある違和感を覚え……。(『相互確証破壊』)美結は五十嵐という男と奇妙な二人旅をしている。深夜の国道でヒッチハイクをしていたところを彼に拾われたのだ。美結の誘いに乗り、車中で激しく求め合ったのち五十嵐は言った。「君は、人を殺しているね?」(『カントリー・ロード』)他、全6編を収録。燃え上がる欲望と冴え渡る推理。伏線回収の快感にしびれる官能的本格ミステリの傑作!(単行本『相互確証破壊』を改題して文庫化)

感想・レビュー・書評

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  • 大人の悦びとその裏返しが怖い! 官能小説とミステリーが織り成す傑作短編集 #真実はベッドの中に

    怖いっ

    やっぱり隠し事のウラには恐怖が待っていますね。不倫はだめよ。
    大人の関係がある男女の二人が、それぞれの思惑と因果の中で戦慄な事件に巻き込まれていくミステリー。全6編の短編集。

    早坂さんのらいちシリーズは、本格ミステリーベースに下ネタを混ぜるといった感じでしたが、本作は官能小説ベースにミステリー要素を加えた感じですね。チャレンジングな小説だと思いました。素晴らしいです!
    さてミステリー読むかー って感じで読み始めると、いきなり官能小説なので気を付けましょう。リビングの子供の前では読まないほうが妥当。

    物語としてはバラエティーに富んでおり、様々な関係性の中、強烈な快楽と凄惨な悲劇が待っています。背景設定も思いつかないような工夫がされており、またミステリーとしてもなかなかの衝撃度です。

    特に好きな三篇は「待っている間に」「相互確証破壊」「見下ろす部屋」。どれも女性と男性の特徴がしっかりと描写できていて、男性の私としては、ただただ打ち震えるだけでした。はー怖かった。

    濃い社会派、本格ミステリーを読みすぎた人は、たまにはエロいミステリーで脳みそを柔らかくするのがよいですね。下半身はかたくなるけど。(下品でごめんなさい)
    あまり見ない官能小説×ミステリー、おすすめです!

    • Kaniさん
      官能+ミステリー=大好物ʕ•̫͡•ʔ♬✧
      秋さんの評価が★5だったら食いつく所。

      それにしても読むの早いですね!
      私のんびりなので尊敬!
      官能+ミステリー=大好物ʕ•̫͡•ʔ♬✧
      秋さんの評価が★5だったら食いつく所。

      それにしても読むの早いですね!
      私のんびりなので尊敬!
      2022/03/14
    • autumn522akiさん
      Kaniさん、こんちはっ コメントありがとうございます!

      石持さんの倒叙モノ、碓氷優佳シリーズが大好きなのでものすごい勢いで買ってしま...
      Kaniさん、こんちはっ コメントありがとうございます!

      石持さんの倒叙モノ、碓氷優佳シリーズが大好きなのでものすごい勢いで買ってしまいました。

      自分が★5つける場合は、面白いだけでなく魂に刻まれる感動レベルのものなので、本作は★4かなーと。

      ただ本作は、かなり露骨な官能小説にミステリー要素ぶっこんでるので、挑戦的で好きですよ。
      2022/03/18
  • 官能ミステリ
    繰り広げられるベッドシーンは別にして、面白い内容も有った。

    待っている間に
    相互確証破壊
    三百メートル先から
    見下ろす部屋
    カントリー・ロード
    男の子みたいに

  • わああ〜これは思ってたよりカゲキ!石持さんこんな風なの書くんですね!
    しかしこの同じような繰り返しが、揚子江や座間味くんみたいな感じもあって、石持さんらしいパターンな気もしますね。
    官能ミステリなるほど〜。
    おもしろいけど、初めて石持さん読むっていう人には、この本はやめてほしいって思うな…笑

  • エロとミステリーは共存可能

  • 待っている間に/相互確証破壊/三百メートル先から/
    見下ろす部屋/カントリー・ロード/男の子みたいに

    六組のカップル、ベッドの中の様子は……

    ベッドシーンはやや食傷気味になってしまった。
    ふむ なぜだろう

  • 恋愛絡みのミステリーのつもりで読んだら、官能(小説)ミステリーだった。
    驚きはしたものの石持さんならではの緻密なロジックは健在。
    どの短篇も見事な伏線回収と予想外の真相が待ち受けている。
    ワケあり男女の情事を楽しむも良し、冴え渡る推理を楽しむも良し、という短篇集。

  • 短編集。
    男女のもつれ×ミステリという感じ。

  • 官能ミステリというジャンルは初めて読みましたが、6編すべてに濃厚な描写が多々。
    ベッドの上では誰しも無防備な状態、、、とも限らず、どちらか片方は本能よりも理性が勝っているとか、想像したらぞっとしますね。
    相手が理性的に思考してるのを知らず、本能のままにいることの恐ろしさよ。

    官能的な場面に気を取られてしまいそうになりますが、しっかりと伏線があって、回収される爽快感。
    ぞくっとする展開、結末もありますが、ミステリとしての読み応えは安定です。

  • これは人に薦めづらい1冊。
    個人のシモ耐性がモノいう作品。

    エロとミステリーの組合わせって何かハードル高く感じてしまう。
    エロは愛憎、ミステリーは損得。
    両者情念という意味では似て非なるものものかと思う。

    個人的にはグロ過ぎな話が多過ぎだけども最終話には救われた。
    哀しい性だけじゃなかったと。

  • 碓氷由佳シリーズとかBGとかもそうだけど、相変わらず女性が強いなと思った。ミステリーと官能の組み合わせが生み出す「その場限りの密室」は石持浅海の十八番だから駄作にはならなかった。ただ、場面条件設定が先行しすぎてミステリがおざなりになってたのも事実かな。というかベッドシーンの描写は短編集とはいえ再現性が高すぎて胃もたれ気味。

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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