作品紹介・あらすじ
百花輪の儀は佳境を迎え、残る貴妃は黄金妃・星沙、翡翠妃・玉蘭、そして芙蓉妃・來莉の三人となった。しかし華信国に、隣国である神凱国の脅威が迫る。戦火を前に目まぐるしく変わる後宮内の勢力図。來莉と明羽は国の危機を救い、百花皇妃の座を摑みとることができるのか――。絢爛豪華な中華後宮譚、堂々完結!
感想・レビュー・書評
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戦の中での百花輪の争い。
それが思うがけない形になって……。
大団円ですね。こちらの後宮ものは楽しかったです♪
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百花輪の儀も佳境を迎え、残る貴妃は3人。だが、隣国の宣戦布告を受け、後宮にもその脅威が迫っていて…
戦においての貴妃の対応が各々違い、それによって正妃への道がどうなるかラストまで気が抜けない展開でしたが、ずっと自分の貴妃としてのスタンスを貫いた來梨が最終的に正妃の座に着けたのは本当に良かったです。
始まった当初は全く頼りなく、明羽がいなければ何も出来ないお飾りの貴妃だったのに、回を重ねる毎に成長著しく、一番成長した人だったと思います。
明羽と李鷗の関係も少しずつ信頼を重ねて、なるべくしてくっついたのもほっとしました。
各々の貴妃達も余生をそれぞれ自分のやりたい事が出来て大団円でした。
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読み終わってしまった
しばらく瀬那和章な世界に引き込まれていたが
ただ、この結末は予想した通りだった
しかしながら、作者の細かな布石がここまでとは思わなかった
主人公の成長にも目を見張った
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おもしろかった!芙蓉妃の成長の物語でしたね。李鷗と有羽のお話ももっと読みたかったけど、結末がわかっただけでもよかったかな。
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來梨が本当に生長したなぁと感慨深い。毎回どうなる事かと思う事件を乗り越えていく、わくわくした展開が楽しいシリーズでしたが、凄く綺麗に終わっていて納得の最終巻。主人公が妃ではなく、侍女である明羽だったのが一番良かったところかなと思います。
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綺麗に纏まった~。けど、終始、相伊将軍が気持ち悪かった……キモいわ……。
全体的にらぶは薄め。そこがちょっと物足りなかったかな。皇帝と來梨の脇で、主人公がいつの間にかカップル成立していた感はあった。そこ! もう少し! とは思わなくもないが、そういうのがメインではなさそう……。
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見事な伏線回収と見せ場と完結ぶりでした。
発売を二月にした理由がわかる。
今回も一気に読みましたが、來梨が国難を祓うというのも、道標となるものの隠し場所もその見つけ方も、黄金妃星沙の件についても、弓矢と孔雀妃についても、最後の見せ場も、翡翠妃とのやり取りも、本当に見事でした。
国難の祓い方の理由がまたなるほど、と。
はじめから最後まで人命については容赦がないですが、だからこそ映える生き残ったという気持ちとハッピーエンド、というところでしょうか。
ごちそうさまです。
著者プロフィール
1983年兵庫県生まれ。2007年に第14回電撃小説大賞銀賞を受賞し、『under 異界ノスタルジア』でデビュー。真っ直ぐで透明感のある文章、高い構成力が魅力の注目作家。他の著作に、「花魁さんと書道ガール」シリーズ、『雪には雪のなりたい白さがある』『フルーツパーラーにはない果物』『今日も君は、約束の旅に出る』『わたしたち、何者にもなれなかった』などがある。
「2021年 『パンダより恋が苦手な私たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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