おひとりさま日和 (双葉文庫 に 03-08)

  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575526899

作品紹介・あらすじ

「ひとりの生活」をテーマにした6名の女性作家によるオール書き下ろし競作集。物騒なので番犬のレンタルサービスを始めた女性。一方で見守りペンダントを身につけ、頼りにする女性。遠距離恋愛をしながら山暮らしを愛おしむ草木染め作家。週末に一人で映画館に行く趣味にお仲間ができた教師。郊外に戸建てを買ってすぐに夫に先立たれた妻。マンションの大家さんとの交流が人生の転機となる住人――笑わせられたり、ほっこりしたりしみじみしたり。味わい違ってどれもが面白い。時々引っ張り出して読み返したくなること請け合いの本棚本。

感想・レビュー・書評

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  • ひとりの生活、それもある程度の年齢を重ねたひとり住まいの女性は…。

    気楽でいいっていうことがよくわかる。
    それぞれに面白く、ほっこりしたり、ちょっとせつなかったり、しみじみしたり…と。
    だけど孤独だとは描かれてないところに女性の強さを感じた。

    人気女性作家6人の短編集。

    「リクと暮らせば」〜大崎梢
    レンタル番犬サービス、月十万円かぁ…。

    「幸せの黄色いペンダント」〜岸本葉子
    フィギュアスケートに一喜一憂する推し活。

    「永遠語り」〜坂井希久子
    山奥でひっそりと草木染め。

    「週末の夜に」〜咲沢くれは
    ひとりの映画鑑賞。

    「サードライフ」〜新津きよみ
    終の棲家を買った途端に夫が亡くなるが…。

    「最上階」〜松村比呂美
    土付き野菜からの縁でマンション内でコミュニティ。





  • おひとりさまの女性たちを描いた短編集。
    ちょっと笑えたり、切なかったり、考えさせられたり…どのお話も良かったです。
    特に、レンタル番犬、サードライフのお話が印象に残りました。

  • 六人のお一人様のお話し。
    私は週末の夜に サードライフ 幸せの黄色いペンダントが良かった。
    一人暮らしにつきものの不安をどう解消するか…。
    レンタル犬をかう、緊急連絡ペンダント、コミュニティーを作る、マンションを売るなど、人それぞれ解決方法は違うが、短編を読み終わる度、一人も悪くない、一人で、よくないと思える。
    人は十人十色。人生も人それぞれなんだから、答えはないんだ。
    自分で決める
    お一人様に元気と勇気を与える一冊。

  • いわゆる、おひとりさま女性の「ひとり住まいを楽しむ中で起きるほんの一幕のドラマ」をテーマに6人の女性作家が書き下ろした短編集。

    個人的には、レンタル番犬の話を描いた"リクと暮らせば"がよかった。

    一方で、女性作家が描いているにも関わらず、夫に先立たれて心細い思いをしたり、親のことを心配しつつも邪険に扱いがちな子どもに対し嫌な気持ちになったり、DVを逃れるためにシングルマザーになっりする話が多く、おひとりさまのイメージはそういうものなのか、と若干残念な気もした。

  • おひとりさま日和|COLORFUL
    https://colorful.futabanet.jp/list/books/64e80ff0b57622a5f6000001

    おひとりさま日和 - 大崎梢 (文庫) | 双葉社 公式
    https://www.futabasha.co.jp/book/97845755268990000000?type=1

    大崎梢、岸本葉子、坂井希久子、咲沢くれは、新津きよみ、松村比呂美

  • 女性に視点を向けたおひとり様の生活を描いたアンソロジー。

    まぁ、信託銀行に『おひとり様信託』なんて商品がある時代ですからね。

    でも、私は一人で生きるって悪いことではないと思っているので、読んでいてもやもやする作品もあり(-。-;

    親子、兄弟(姉妹)でも、できる範囲は無限じゃない。なら、自分の人生歩んでいいと思うんですよ。

    これから、男女問わず、おひとり様は増えていくと思うので、こうしたアンソロジーも増えるでしょうね。

  • 独身、離婚、死別など、背景は様々だが中高年の「おひとりさま」の女性を主人公にした短編集。大崎梢さんと坂井希久子さん以外は初読みだった。最後のアパートの人たちとの交流を描いた話(原田ひ香さんの小説を彷彿とさせた)、最初の犬を警備犬としてレンタルする話が良かった。置かれている境遇は人それぞれだが、共通するのはある程度年齢を重ね、人生経験を積んできている人たちということ。その分、肝が座っており、自分の好き嫌いもはっきりわかっている様子が窺えた。周囲に頼れる人がいてもいなくても、人は結局ひとりが基本で、精神的に独立して自分の幸せを追求している人の充実度が高いことが、小説を通じて感じられた。

  • 「おひとりさま」生活を楽しむ40代〜80代の女性の暮らしを6人の女性作家さんが描く短編集。
    防犯に!と、番犬レンタルサービスを利用し始めた照子さん。
    何かあった時の為に!と、幸せお守りペンダントを胸に推し活に励むナツさん。
    東京の山奥で草木染め作家として自然に清められながら丁寧な優しい生活を送る十和子さん。
    おひとりさま映画鑑賞を楽しむ頼子さん。
    終の棲家を購入した途端、夫に先立たれ我が身の置き場所に悩む千枝子さん。
    同じマンションのお隣さんとひょんな事から交流が生まれ、人の縁を発展させようと動き出す成美さん。

    思わず「ふふふ」としたり、ほっこりしたり、じんわりしたり…6人が気付く日々の生活にある小さな幸せに共感。
    6人の女性のおひとりさま生活を覗き見させてもらった気分です。
    何気ない日々を丁寧に楽しんでいけたらいいな。

    個人的には坂井希久子さんの「永遠語り」が好きだったなぁ

  • 書店で見て気になった。

    裏表紙に”本棚保存本”と書いてあって、どきっとした。
    自分でも同じように買う本と、借りる本で分けていて、時々読み返したいもの(あまり読み返す余裕はないのだけれど)は買うようにしている、その”本棚保存本”だという評価。

    ”おひとりさま”にも(当たり前だけれど)いろいろある。もともとひとりの人、パートナーと離別・死別した人etc。男性では、歯が一桁になったことを「シングル」と言っていた人もいたっけ。(結果、誤解を生んだ。)

  • 夫に先立たれた女性や、一人山奥に住む女性などの視点の短編集。

    いつか自分が体験するかもしれないおひとりさま日和を覗かせてもらっている感覚でした。

    リクベルのような番犬と一緒に暮らす未来もいいかもしれないとか、そっかあ免許ないと思っている以上に長期的に不便だなあだとか。

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著者プロフィール

大崎梢
東京都生まれ。書店勤務を経て、二〇〇六年『配達あかずきん』でデビュー。主な著書に『片耳うさぎ』『夏のくじら』『スノーフレーク』『プリティが多すぎる』『クローバー・レイン』『めぐりんと私。』『バスクル新宿』など。また編著書に『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』がある。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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